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むちうちで仕事を休む期間は?安静期間や診断書の必要性を解説

監修記事

岡野 圭祐

理学療法士

交通事故によりむちうちの症状が現れた場合、なるべく仕事を休んで安静にしながら治療に専念する必要があります。

しかし、そう簡単に休めないのが仕事です。無理をしてしまう人もいるのではないでしょうか。

職場から早い段階で復帰を依頼されたとしても、無理をすることで損をしてしまうのは自分です。

この記事を読むことで、むちうちの安静期間や治療の重要性を理解し、最適な行動に移すことができるでしょう。

むちうちで仕事を休む期間は

むちうちで仕事を休む期間は

交通事故でむちうちを発症した場合、治療が必要になるケースが多いです。治療に専念するために仕事を休みたい場合、どれくらいの期間が必要になるのでしょうか。

ここでは、治療に要する期間について解説していきます。

一般的に治癒するまでは3か月程

むちうちの症状は、受傷直後の急性期から回復期までの治療に時間を要します。一般的な平均治療期間は2か月前後であり、70%ほどは3か月で治療を終えています。

重症例では6か月以上の治療期間を必要とするなど、数か月単位で治療の継続が必要なことが分かるでしょう。交通事故の衝撃が強いほど重症例になりやすいですが、その他にも受傷直後に適切な行動を取らないことにより、症状が長引くことが多いです。

交通事故による受傷後約2週間は安静期

交通事故でむちうちの症状を自覚した場合、一般的には2週間は安静期として仕事を休むことが望ましいです。

受傷直後は炎症期と呼ばれ、痛みが強く出現する時期になります。

筋肉などを損傷した場合は、治癒に最低でも2週間程度は必要になります。

この時期に無理をして損傷部位を動かしてしまうと、治りが遅くなるばかりではなく、かえって悪化することもあります。

安静期を過ぎても症状がある場合は、通院を継続することが重要です。

症状によって安静が必要な期間は異なる

交通事故による強い衝撃で首の筋肉などを損傷した場合、炎症反応はおおよそ72時間がピークとされており、その後は落ち着いていきます。

そのため、筋肉などの損傷があっても軽症例では1週間〜2週間で症状が改善して完治することが多いです。

しかし、交通事故によって脳脊髄液減少症やバレー・リュー症候群を合併する場合は、安静期間が長くなる可能性があります。

他に、首を動かすとしびれや脱力感といった神経症状を認める場合なども、主治医と安静期間について相談しましょう。

仕事の内容によっても休む期間は異なる

むちうちの症状も程度によって仕事復帰は可能ですが、仕事内容次第で休む期間は異なるので注意しましょう。

例えばデスクワークは、体への負担が比較的少ないので、多少の痛みがあっても早い段階で復帰することは可能です。

しかし、介護や建築といった重労働の場合、安静期間を通常より延長することがあります。痛みによって十分に仕事ができず、さらなる怪我に発展してしまう可能性があるためです。

また、無理に負担をかけることで症状が悪化するケースもあるので注意しましょう。

医師に安静といわれている間は治療に専念

交通事故によってむちうちの症状がある場合は、医師の診察を受けて安静期間について聞いておきましょう。特に、重量物を扱う仕事や介護職などは体への負担が強く、むちうちの症状を悪化させてしまうこともあります。

医師はレントゲンや問診によって病状を把握し、痛み止めやリハビリなど適切な治療を選択してくれるので、安静期間は治療に専念することをおすすめします。

POINT

復帰の依頼もストップ

職場から復帰を依頼されることもあると思いますが、医師から許可が出ていないうちは安静にしましょう。

むちうちの安静期間が解除となっても通院は必要

むちうちの安静期間が解除となっても通院は必要

安静期間が解除され、医師から仕事復帰の許可が出たとしても、はじめのうちは1か月に1回は通院するようにしましょう。

安静にしていたことで筋力が低下し、仕事で無理をしてしまうことにより、症状が再び悪化してしまう場合があります。

そのため、仕事をしても問題がないか、通院の際に確認してもらう必要があります。仕事を継続しても問題がなければ通院は終了になりますが、その判断は医師やリハビリ担当者などに任せると良いでしょう。

通院日以外に症状があり仕事を休むのは問題ない

通院日以外に症状が出現してしまった場合でも、仕事を休むことは可能です。その場合は事前に職場へ連絡し、必要に応じた手続きをする必要があります。

自己判断で仕事を休んでしまうと休業の必要性を証明できないため、休害補償を十分に受けられない可能性があるので、事前に連絡を入れましょう。

休業の必要性を証明するために、可能な限り病院などの通院先で医師の診察を受けることがおすすめです。

通院が必要な時期に仕事を優先すると補償を受けられない可能性がある

職場の人手が不足しているため、職場から早い段階で復帰を依頼されることがあるでしょう。

しかし、通院が必要な時期に仕事を優先することで、交通事故と痛みや頭痛などの症状との因果関係を証明しにくくなるため、場合によっては十分な補償が受けられない可能性もあります。

関連記事むちうちとはどんな症状?治療方法についても解説

むちうちで仕事を休む場合は診断書の提出が必要なことも

むちうちで仕事を休む場合は診断書の提出が必要なことも

むちうちで仕事を休む場合は、会社で規定されている手続きをしなければなりません。医師が作成する診断書は、休業において必要になることが多いです。

企業の規則によるため確認

企業には就業規定など規則が存在するため、交通事故により休業を要する場合はどのように行動したら良いのか確認しておきましょう。

特に、病気や怪我などで3日以上連続して欠勤になる場合は、欠勤届に医師の診断書を添付しなければならないと定められている企業もあります。

休業損害を請求する場合には診断書は必要

交通事故によるむちうちが原因で仕事を休んだ場合、仕事を休んだことによる損害は、加害者側の保険会社へ請求することができます。

医師による診断書は休業が必要であることの証明になるため、必ず必要になります。

関連記事交通事故後、仕事しながら通院が難しい時の対処法や休業補償を解説

まとめ

まとめ

今回は交通事故によるむちうちで、仕事を休む期間について解説しました。
むちうちの治療期間は一般的に3ヶ月程度とされています。

医師による診断書は休業が必要であるとの証明になるので、休業損害の請求をするためにも、取得しておきましょう。

この記事を監修したのは…

理学療法士として、大学病院、総合病院に務め、急性期や外来整形患者を担当。臨床業務の他にロボット開発、リーダー活動、勉強会開催などを経験。理学療法士としての可能性を広げるため、ライターとしても活動中。

この記事の執筆者

理学療法士 / 岡野 圭祐
理学療法士として、大学病院、急性期総合病院に務め、急性期や外来整形患者を担当。 臨床業務の他にロボット開発、リーダー活動、勉強会開催など多岐にわたる経験がある。 理学療法士としての可能性を広げるため、ライター活動も行っている。

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