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むちうちによる首の痛みにロキソニンは効果あり?使い分けとタイミングが大切

監修記事

柿野 俊弥

理学療法士

交通事故で首にむちうち症状が現れ、病院を受診すると「ロキソニン」の内服薬や外用薬(湿布など)を処方されることが多いです。ロキソニンは、風邪を引いたときの解熱剤としての活用や、喉の痛み、頭痛などへの鎮痛薬として知られています。

そのようなロキソニンですが、むちうちによる首の痛みに効果はあるのでしょうか。本記事では、交通事故で生じた首のむちうち症状に対して用いるロキソニンに効果があるのかについて解説します。

ロキソニンが含まれた湿布の使い分けについても解説していますので、ぜひご覧ください。

むちうちによる首の痛みはロキソニンで治る?

むちうちによる首の痛みはロキソニンで治る?

むちうちは、外からの強い衝撃で首の骨がしなり、筋肉や血管、神経に損傷をきたす怪我です。それにより、首の痛みやしびれ、吐き気といった症状を引き起こします

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ロキソニンは首の痛みに対して処方されます。しかし、ロキソニンでむちうちによる首の痛みを改善する効果は得られるのでしょうか。半蔵門整骨院の羽鳥先生のご回答とともに解説します。

ロキソニンを使えば症状を軽減できる

ロキソニンは炎症や痛みを抑える効果をもつ薬のため、ロキソニン湿布を用いれば症状は軽減されます。実際、むちうちで受診するとロキソニン湿布が処方される場合が多くなっています。羽鳥先生曰く、湿布は効果が見込める「怪我の種類やタイミング」があるそうです。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「むちうちの症状は湿布を貼ることによって、軽減することはできると思います。ただ、湿布の効果が見込めるのは、表面的な筋肉の炎症が起こっているときです。例えば、何かにぶつけたときの打撲や、ズキズキ痛むような捻挫の場合は、効果的だと考えます。試しに氷で冷やしてみて、楽になったと感じるような時期であれば、湿布も効果的だと思いますよ。」

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ロキソニンはあくまで痛みを抑えるもの

ロキソニンには痛みを軽減させる効果がありますが、あくまで対症療法です。根本的な治療にはならないため注意が必要です。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「そもそも、湿布の効果というのは『消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)』といって、文字通り“炎症を鎮める”ものです。筋肉の炎症を鎮めるときには効果が出ますが、その奥の神経を痛めている場合だと湿布の効果は期待できません。湿布を貼っていてもなかなか痛みが取れないという場合は、神経などを痛めている可能性があるといえるでしょう。」

「また、むちうちといっても、首の痛みや肩の痛みなどいくつかの症状が出てくるものなので、湿布が効く部分と効かない部分があります。何にでも効く万能薬ではないと考えておいたほうが良いですね。」

むちうちによる首の痛みを抑えるロキソニン湿布には複数種類ある

むちうちによる首の痛みを抑えるロキソニン湿布には複数種類ある

皆さんの中にも白い湿布と茶色の湿布を見たことがある方は多いでしょう。ロキソニン湿布は一種類ではなく、複数の種類が存在します。

ロキソニン湿布の種類や使い分けについて、羽鳥先生の答えとともに学びましょう。

白い湿布と茶色い湿布の違い

ロキソニン湿布には、白色で厚みのある「ロキソニンパップ」と茶色で薄い「ロキソニンテープ」があります。羽鳥先生に2つのロキソニン湿布の違いや使い方を教えてもらいました。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「ざっくりと申し上げると、白い湿布は皆さんがドラックストアなどで手ごろに購入ができるものです。一方で、最近出てきた茶色いロキソニンテープなどは元々、医師の処方がないと購入ができないものでした。今では市販薬として販売されていますが、薬効成分の強い湿布のため、むやみに使いすぎるのはあまり好ましくありません。薬も飲みすぎると良くありませんよね?それと同じことが言えるということですね。」

ロキソニンの湿布の温感タイプと冷感タイプの使い分け方

ロキソニン湿布には色の違いだけでなく、温感タイプと冷感タイプもあります。基本的に効果に差はないため、使う際の気温や季節にあわせて使い分けるとよいです。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「基本的に使い分けるということはありません。温かいほうが気持ちいいと感じるときは温感湿布を使えばいいし、冷たいほうが気持ちいいと感じるときは冷感湿布を使えばいいと思います。それぞれの特徴を上げるとすれば、冷感湿布にはメントールが配合されていて冷たく感じます。一方で、温感湿布はトウガラシエキスが配合されていて温かく感じます。」

むちうちでロキソニンを使っても首の痛みが取れないときは

むちうちでロキソニンを使っても首の痛みが取れないときは

ロキソニン湿布で痛みが取れない場合は、むちうちの状態にあわせて、アイシングまたは温めるようにしましょう。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「やはり一番ベーシックな方法は、アイシングをすることだと思います。ポリ袋の中に氷を入れて、さらに塩をひとつまみ入れるとよく冷えるので、それを痛みのあるところに直接当てて冷やすと良いですね。

ただ、一般的には炎症の強い初期のころはアイシングをして、炎症が治まってくるころの慢性期になると温めるということが基本の考え方です。もし、自分の症状が冷やせば良いのか、温めれば良いのかがわからないときには、お風呂上りに患部が痛むのか楽になるのかで判断すると良いでしょう。そこで、痛みが出るようであれば冷やしてあげると良いですし、楽になるようであれば、温かいタオルなどで首周りに巻いてあげるのもひとつの方法でしょう。」

ブロック注射や牽引などの治療が選択されることも

適切な時期にアイシングまたは温めてみても、むちうちによる首の痛みが引かない場合は、ブロック注射や牽引などの治療を行う場合があります。ブロック注射は、痛みに過敏となっている神経を抑制して、一時的に痛みを軽減させる治療です。

一方の牽引は、首や背骨を引っ張ることで骨の歪みや痛みなどの改善を図る治療になります。

痛みの長期化は、神経を過敏にしてしまい痛みを増強させる可能性があります。

POINT

治療の選択肢を見つけておく

治療を受ける側として、ブロック注射や牽引などの治療が選択肢にあることを把握しておくとよいです。

むちうちによる首の痛みがロキソニンで引かなければ整骨院での治療も

むちうちによる首の痛みがロキソニンで引かなければ整骨院での治療も

先述した、ブロック注射や牽引などの施術は整骨院で受けられます。むちうちによる首の痛みがロキソニンで引かない場合は整骨院での施術を検討してみましょう。

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「基本的に始めは物理療法での施術を行います。例えば、超音波や電気などです。この物理療法での治療では、筋肉をほぐして痛みを抑えたり、神経の興奮を抑えたりする効果が見込めます。そして、痛みが治まってきたところで手技を加えます。例えば、マッサージやストレッチなどをします。これをすることで、少しずつ動きの幅を広げていきます。」

半蔵門整骨院で受ける施術の効果は?

半蔵門整骨院/羽鳥先生の答え

「これまで100人ほどの交通事故の患者さんを施術してきましたが、『とても楽になった』といった声を数多くいただきました。やはり、施術をすることで症状が楽になったと体感できるからこそ、そう言っていただけるのだと思います。」

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むちうちによる首の痛みがロキソニンで治まらない場合は専門窓口へ相談を

むちうちによる首の痛みがロキソニンで治まらない場合は専門窓口へ相談を

むちうちによる首の痛みは、生活に支障をきたすためできるだけ早く治したい症状です。そこで用いるロキソニンは、痛みを緩和させるのに効果があります。

もし、ロキソニンで首の痛みが緩和しない場合には、交通事故病院の相談窓口にご相談ください。

今回取材に協力してくれたのは…

半蔵門整骨院 羽鳥先生

柔道整復師を目指したきかっけは?

「将来的に何をしようかなと考えていたときに、ものすごく地域に貢献している先生がいたんですね。そして、その先生から『お前、柔道整復師が向いてるからやらない?』と声を掛けられたのがきっかけでした。そのあと、実際にその先生と一緒に働いて、仕事をする姿を間近で見て、こんなふうになれたら良いなと思いました。今でも尊敬しています。うちに来てくれる方のために、これからも頑張っていきたいと思います」

この記事を監修した先生

柔道整復師。 将来的に何をしようかなと考えていたときに、ものすごく地域に貢献している先生がいたんですね。そして、その先生から『お前、柔道整復師が向いてるからやらない?』と声を掛けられたのがきっかけでした。そのあと、実際にその先生と一緒に働いて、仕事をする姿を間近で見て、こんなふうになれたら良いなと思いました。今でも尊敬しています。うちに来てくれる方のために、これからも頑張っていきたいと思います。。

この記事を監修したのは…

理学療法士として、回復期病院で脳血管疾患を中心にリハビリテーションを経験。その後、フリーライターに転向。医療・健康分野をはじめ、地域・観光、転職関連などの幅広いジャンルの執筆を行っている。

この記事の執筆者

理学療法士 / 柿野 俊弥
理学療法士として、回復期病院で脳血管疾患を中心にリハビリテーションを経験。その後、フリーライターに転向。医療・健康分野をはじめ、地域・観光、転職関連などの幅広いジャンルの執筆を行っている。

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