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2018.08.09 示談・和解 法律 特約 インタビュー 弁護士法人アドバンス

弁護士が監修!後遺障害の等級認定を成功させるためのコツ【Vol.4】

法律のプロである弁護士の先生に取材し、“真実”を伝える この企画。
連載第4回目は、「後遺障害等級認定」について。「症状固定です」と医師から言われて不安に思っている方、「半年経ちましたので、そろそろ治療費の打ち切りをしたいです」と、相手の保険会社から打診された方。ぜひこちらをお読みください。

▶︎Vol.1事故発生から示談成立まで
▶︎Vol.2物損事故と人身事故の違い
▶︎Vol.3弁護士費用特約について

医師に「症状固定」と言われたら…?

交通事故で怪我を負い、定期的に通院を続けているものの、一向に「治っている」という感じがしない。そんな時、かかりつけのお医者さんから「症状固定」と言われたら、これは一体何を意味するのでしょうか。

考える女性

症状固定、それは後遺症

交通事故の怪我で通院を続けたにも関わらず、何かしらの症状が後遺症として残ってしまうことを症状固定といいます。後遺症になってしまった時は、保険会社からの治療費の一括払いが打ち切りになることを意味します。

五十部先生:
「『通院して6ヶ月たったので、そろそろ治療費の一括払いを打ち切りにします』と言われたら、交通事故の当事者たちは、それを真に受けてしまうことがあります。それを、我々弁護士が、代わりに交渉することで、被害者の負担を少しでも減らすことができるのです。」

アドバンス五十部先生取材

ーー治療費の打ち切りを真に受けず、弁護士の方々に相談する方がいいということですよね。

五十部先生:
「はい。症状固定と医師から言われた場合は、“後遺障害の等級認定”を受けて、後遺症になってしまったことによる精神的苦痛を後遺障害慰謝料として受け取ることができます。また、後遺症がなければ、本来得られたであろう収入などの利益も後遺障害逸失利益として受け取ることができます。」

後遺障害と後遺症の違いとは

症状が良くならず後遺症となってしまったとき、全ての症状が“後遺障害”として認められる訳ではありません。後遺障害等級として認定されるためには、以下5つの条件をクリアしていなければなりません。

後遺障害として認められるための条件5つ

  • 1.後遺症が交通事故が原因のもので、肉体的・精神的に損害を負っていること。
  • 2.被害者が感じている後遺症と交通事故との因果関係が明確であること。
  • 3.今後の生活の上で、症状が寛解(かんかい※1)・増悪(ぞうあく※2)
    する見込みはないと医師に判断されていること。(症状固定)
  • 4.後遺症の原因が、医学的に証明または説明できるものであること。
  • 5.後遺症の症状が、自賠責保険の後遺障害認定基準に該当していること。

※1 寛解(かんかい)とは…完治したとまではいえないけれど、一時的(もしくは継続的)に症状が軽減した状態のこと。
※2 増悪(ぞうあく)とは…症状が悪化すること。

後遺障害等級認定は誰が判断する?

後遺障害等級認定を受けられるかどうかを判断するのは、医師でも弁護士でも、損保会社でもありません。

弁護士法人アドバンス五十部先生

――後遺障害等級認定を受けられるかどうかを判断するのは?

五十部先生:
「【損害保険料率算出機構】という公の機関があります。これまでの診断書や、レントゲン・MRIといった怪我の証明書、作成した書類を通じて判断します。【損害保険料率算出機構】は、参考純率と基準料率の算出・提供および自賠責保険の損害調査を主な業務としています。」

皆さまに寄り添い、安心を届ける損害保険。保険料率算出や自賠責損害調査などを通じて、損害保険を支えているのが損害保険料率算出機構です。

(出典:損害保険料率算出機構)

ーー後遺障害等級認定を受けられた場合、後遺障害慰謝料はどのくらいもらえるものですか?

五十部先生:
「後遺障害等級認定は、症状によって等級が決まっていて、その等級ごとで後遺障害慰謝料の金額が設定されています。しかし、後遺障害等級認定では【自賠責保険基準】【任意保険基準】【弁護士基準】の3つの基準が適用されるので、慰謝料の金額に差が出てきます。」

▶︎関連リンク:むちうち症の後遺障害等級認定について

後遺障害の等級認定は弁護士に頼むと安心

後遺障害等級認定は、被害者自ら手続きを行う(被害者請求)という方法と、加害者側の保険会社に手続きを任せる(事前認定)という方法の2つあります。

アドバンス五十部先生インタビュー

ーー被害者請求と事前認定のメリット・デメリットはあるんですか?

五十部先生:
「事前認定のメリットは、加害者側の保険会社が全ての手続きを行ってくれるため、スムーズに進みます。しかしデメリットとしては、希望通りの等級認定が下りにくくなったり、実際に後遺障害等級認定が下りたとしても、想定しているよりも低い金額で提示される場合があります。

このため、手続きは大変でも、自分で書類を用意したり、資料や証拠を集めたりする被害者請求を行う方が、後遺障害等級認定が通ったとき納得感を得ることが出来ます。」

後遺障害等級認定で弁護士が行ってくれること

弁護士の方々が、後遺障害等級認定で行ってくれることについて、具体的に伺いました。

アドバンス五十部先生4

ーー後遺症と判断され弁護士さんに依頼したとき、具体的にやってくれることはなんですか?

五十部先生:
「受付窓口もやりますし、場合によってはお医者さんのところに一緒に立ち合って、コミュニケーションを取りながら、診断書や後遺障害診断書を作成するということもあります。
もしも何かしらの症状が後遺症として残ってしまったら、後遺症と向き合って生きていくことは容易いことではありません。ですから、万が一後遺障害等級認定を申請するときのことも考えて、事前に弁護士に相談をした方が安心できるはずです。」

ーー後遺障害等級認定を成功させるためのコツはありますか?

五十部先生:
「まずは、きちんと病院や整骨院に通うこと。治療期間が長かったり、しっかりと通院していた記録があると、後遺障害の等級認定を申請しやすくなります。
それから、事故後の初診の段階で、“どこがどのように痛いのか詳細に伝えておくこと”が重要です。というのも、通院を開始してしばらく経ってから『やはり首も痛い……』『ヘルニアになってしまった。』と言われても、交通事故が原因の怪我であると判断することが難しく、交通事故ではなく、他の要因で首が痛くなったと判断されてしまう可能性があります。
交通事故が起きたら最初の段階で病院(整形外科)に行き、痛いところ・違和感があるところは、すべて伝えることが重要です。」

ーー具体的な頻度について伺いたいのですが、後遺障害等級認定を受けるための通院期間や頻度はどのくらいですか?
五十部先生:
「初診時に違和感や痛みといった症状をすべて伝えたあとは、しっかりと通院します。整形外科は、少なくとも月に2回は通院していただき、現状の怪我の状態を診断してもらいましょう。整骨院にも通院されるようでしたら、それに合わせて週に3回くらいは行っていただいた方がいいと思います。そもそも、後遺症が残ってしまうかも…と不安を抱えるよりは、治すという気持ちで通院をするべきです。」

五十部先生:
「痛みがきちんと治るまで、治療を続けることが大切です。諦めないで治療してください。痛みはいつか必ず取れる日がくるかもしれない。もしも痛みが取れなければ、きちんと後遺障害を認めてもらいましょう。症状固定(後遺症)となったら、保険会社からの治療費や慰謝料、休業損害などは出ません。ですから、後遺障害の等級認定が必要なんです。」

治療費の打ち切りを打診されたら相談を

いかがでしたか。
交通事故に遭ってしまったら、初診で
「痛みだけでなく、違和感がある部分もしっかりと訴えるようにする」
「治療費の打ち切りを言われても、まだ治っていない部分を具体的に話す」ということをしっかりと伝えましょう。
そして、まだ痛みが残っている段階で治症状固定となってしまったら、後遺障害の等級認定を申請しましょう。

弁護士法人アドバンス受付

この記事を監修したのは…

  • 五十部 紀英(いそべ としひで)先生
    中央大学法科大学院 実務講師や日本プロ野球選手会公認代理人、日本サッカー協会(JFA)登録仲介人など、様々な業績を残し、テレビや雑誌など様々なメディアにも取り上げられている。
  • 経歴
    上智大学文学部国文学科 卒業
    中央大学法科大学院 修了
    2007年 最高裁判所司法研修所 入所(61期)
    2014年9月 弁護士法人アドバンスとして法人化
    2018年6月 (株)アドバンススポーツマネジメント 代表取締役 就任

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会社概要

    【弁護士法人アドバンス】
    「優れた法律サービスと満足を全ての人に」という理念のもと、業界のルールや慣習から解放されたような、新しい法律事務所。テレビやラジオ出演、webサイトからのインタビュー・記事制作、ドラマ・映画・報道番組の法律監修や制作協力、書籍の執筆など、各メディアからも注目を浴びている。

住所

〒100-0006 東京都千代田区有楽町 2-10-1 東京交通会館10F

アクセス

[ JR山手線・京浜東北線 ] 有楽町駅 京橋口より 徒歩 1 分
[ 東京メトロ 有楽町線 ] 有楽町駅 D8出口より 徒歩 1 分

5回に渡り交通事故について取材してきた連載、次回の最終回は交通事故の加害者になってしまった時の対処法についてです。
お悩みの方はぜひご覧ください。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / T.S
大学を卒業し、出版社で取材や編集業務を経験。その後、WEBメディアの執筆に転向し、事故に関する様々な知識を多くの人に届けるべく、日々邁進中。現在は、交通事故専門士の資格を取得するために勉強をしている。座右の銘は、格物究理。

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