むちうちはいつ治る?完治までの期間の目安や治療について解説
監修記事

オオクマ サキコ
看護師
交通事故に遭い、何か首がおかしいと感じて病院を受診したら「むちうち」との診断。
医師の指示に従って治療してきたけれど、なかなか症状が緩和しないとき「むちうちはいつになったら治るんだろう」「本当にむちうちは治るのかな」と不安になりますよね。
今回は、交通事故のむちうちが治るまでの期間やむちうちの治療に関する悩みなどについて解説します。
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目次
むちうちはいつ治る?
むちうちの治療期間は通常、2~3か月程度が目安とされています。ただし、これはあくまで一般的な回復期間であり、個人差が大きく影響することを覚えておく必要があります。
患者さんの年齢や体質、事故の衝撃の強さ、損傷の程度によって、治療期間は大きく変動します。
軽度のむちうち症状であれば2~3カ月の治療期間だったとしても、中等度から重度の症状では6か月以上の治療を要することもあります。特に首の痛みに加えて腕のしびれや頭痛、めまいなどの神経症状を伴う場合や、高齢の方、既往症がある方、適切な初期治療が行われなかった場合などは回復に時間がかかりやすい傾向があります。
むちうちの治療期間はあくまで目安であり、個々の状況に応じた適切な治療と生活管理が重要です。
実際に交通事故のむちうちで皆さんどのくらい通院しているの?
実際に交通事故後に通院された方がどのくらい通院されたのか、「交通事故病院」をご利用頂いた方々にアンケートを取ったものが下記になります。

▲交通事故によるむちうち等の症状で通院した期間の集計結果
アンケートの回答者は「交通事故病院」の相談窓口をご利用された方々1238名で、すべての方がむちうちの診断を受けているわけではありませんが、アンケ―ト回答者の約9割の方が首の痛みを訴えており、ほとんどがいわゆる「むちうち」に当てはまると考えられます。
上記のグラフで分かる通り、交通事故後2~3か月通われた方々が約4割と、一番多いことが分かります。この通院期間は、むちうちの治療期間の目安とも合致します。
むちうちとは?
▲「むちうち」とは?発症の原因や症状等
交通事故による急激な衝撃は、首を鞭のように前後に振れさせ、首周辺の筋肉や靱帯などの軟部組織に損傷を与えます。これが「むちうち」の主な原因です。交通事故によって発生するケースが多くあります。
また、「むちうち」とは正式な診断名ではなく、「首が鞭のように前後にしなること」から来る怪我の総称です。そのため、病院では頚椎捻挫や外傷性頚部症候群などと診断名が付くことになります。
むちうちは症状により次の5つの型に分類されています。
▲むちうちの5つの種類と違い
- 頚椎捻挫型
主な症状:首や肩、背中の凝りや痛みなど - バレー・リュー症候群型
主な症状:めまいや耳鳴り、息苦しさなど - 神経根損傷型
主な症状:身体の各部位のしびれ、身体に力が入らないなど - 脊髄症状型
主な症状:身体の麻痺や知覚障害、歩行障害など - 脳髄液減少症
主な症状:全身の痛み、聴力障害、味覚障害、自律神経症など
関連記事むちうちはどんな症状?治療方法や完治までにかかる時間について解説
交通事故のむちうちの通院先は?
交通事故で首に痛みや違和感を感じたら、まずは整形外科を受診するようにしましょう。急性期の症状が落ち着いた後は、整骨院での治療も選択肢となるでしょう。
交通事故後どこに行けばよいか迷った場合は、整形外科を第一選択とするのが正解です。
整形外科の交通事故治療
▲交通事故後の整形外科受診
整形外科は骨や筋肉、関節、靱帯などの運動器系の診断・治療を専門とする診療科です。日常のケガから慢性疾患まで幅広く対応しています。
交通事故の場合、むちうちや骨折だけでなく、外傷についても診察してもらうことができます。必要に応じてレントゲン等の画像検査が実施されます。
事故直後の急性期から症状が固定するの経過まで通院することが多いでしょう。診断書の発行や後遺障害診断書の発行も行うため、交通事故後の通院先として第一に検討します。
整骨院の交通事故施術
▲整骨院の交通事故施術内容の種類
整骨院は国家資格を持つ柔道整復師が、骨折や脱臼、捻挫、打撲など運動器系の症状に対して、手技療法や物理療法を用いて施術を行う施設です。日常的な筋肉痛や姿勢の改善にも対応しています。
交通事故後のケアでは、むちうちなどによる筋肉の緊張や痛みの緩和に利用されます。マッサージや矯正、電気療法などを用いて血行を促進し、症状の改善を図ります。整形外科での急性期治療後のリハビリ的役割も担い、保険適用での施術も可能です。
また、病院よりも整骨院・整形外科の方が夜まで営業していたり、土日も通えたりと利便性で優れていることが多いです。交通事故の怪我の通院は定期的に通院する必要がありますので、通勤や通学でお忙しい方にとっては良い選択肢の一つになるでしょう。
病院と整骨院の併用
▲交通事故治療で病院と整骨院の併用と注意点
交通事故によるむちうちは、主に筋肉や靭帯などの軟部組織の損傷であるため、レントゲンやMRIなどの画像検査では異常が映らないケースが少なくありません。整形外科では痛み止めや湿布は処方されるけれども、患者さん自身は痛みや違和感を感じ続けるというミスマッチが生じることがあります。
このような場合、整形外科と整骨院を併用することもよいでしょう。
整形外科では医学的な診断と投薬、必要に応じた検査を行う一方、整骨院では柔道整復師が患者さんの体に直接触れて施術を行います。手技療法を中心とした整骨院の施術は、画像検査では捉えきれない筋肉の緊張や微細な損傷を触診によって発見し、アプローチすることが可能です。
交通事故の怪我の通院の場合、病院と整骨院・接骨院の併用は可能です。両方を上手に使い分けてむちうちの早期改善を目指しましょう。
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むちうちを早く治すポイント
むちうちを早く治すためにも、医師の指示に沿って通院を続けます。
医師や専門家のアドバイスをもとにセルフケアを行うことや、食生活の見直しも症状を治す鍵になるでしょう。早くむちうちを治すためのヒントを次にご紹介します。
きちんと通院をすること
むちうち症状の改善には、継続的な通院が非常に重要です。
症状が一時的に軽減したからといって自己判断で通院を中断すると、完全に回復する前に日常生活に戻ることで症状が再燃したり、慢性化するリスクが高まります。
特に事故直後は痛みや炎症が強くなく見えても、数日後に症状が悪化することもあるため、医師の指示に従った通院計画を守ることが回復への近道となります。
仕事や家庭の都合で難しい場合でも、可能な限り予約を調整し、通院を継続しましょう。
医療機関や整骨院で指導してもらいセルフケアを行う
むちうち症状の回復にはストレッチも効果的な方法ですが、実施する時期と正しい方法が重要です。
事故後直後は無理なストレッチを行うと症状を悪化させる可能性があるため避けましょう。必ず医師や理学療法士、柔道整復師などの専門家の指導の下で適切なストレッチを始めましょう。専門家のアドバイスを受け、個々の症状に合った適切な方法で行うようにしましょう。
関連記事自宅でのセルフケアやストレッチについての記事はこちら
食生活を見直す
むちうち症状の改善を助ける栄養素として、以下が重要です。
ビタミンC:抗酸化作用で活性酸素から細胞を守り、コラーゲン生成を促進→ピーマン、ブロッコリー
オメガ3脂肪酸:抗炎症作用を持ちます。→青魚やアマニ油、くるみなど。
他にも抗炎症効果のあるトマト、コラーゲンを含む牛すじ肉なども組織修復を促進します。
バランスの良い食事を心がけることで、症状からの回復をサポートできます。食生活を見直してみましょう。
関連記事むちうちに効く食べ物で改善を促進できる?栄養素や食材を紹介
交通事故のむちうちの通院費用について
交通事故による怪我は、基本的に加害者側の保険会社が負担してくれます。
しかし、治療に時間がかかったら、最後まで治療費を負担してくれるのか心配になりますよね。
いつまで保険会社が費用の負担をしてくれるのかについて説明していきます。
費用を負担してくれる期間は?
保険会社が費用を負担してくれる期間は、以下の2つです。
- 怪我が完治するまで
- 怪我が症状固定になるまで
▲症状固定とは?
症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の緩和が見られない場合のことです。
しかし、むちうちの場合は3ヶ月を目安に、保険会社が「そろそろ治療を終了してください。これ以上の費用を支払うことができません」といって、打ち切りを打診してくることがあります。
その場合は、一度主治医に相談し、まだ治療が必要であれば保険会社に継続の交渉をしましょう。
▲加害者側の保険会社から治療費の打ち切りを打診されたらどうする?
関連記事保険会社が治療の打ち切りを連絡してきたら?理由と対処法を解説
後遺障害の等級認定を申請する選択もある
むちうちの治療をしていて、担当医に症状固定といわれ後遺症が残った場合、後遺障害等級認定を申請をしましょう。
後遺障害の等級認定を受けられれば、入通院慰謝料や治療費の代わりに、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取ることができます。
そのため、もし保険会社に打ち切られても、再度費用を請求できるようになります。交通事故で後遺症が残ったら後遺障害の等級認定を申請しましょう。
▲後遺障害とは?(後遺症と後遺障害の違い)
被害者請求と事前認定
後遺障害の等級認定の申請方法には、2つの方法があります。
被害者請求は、被害者の方が自分で必要資料を集めて、直接加害者の保険会社に請求する方法です。
必要書類とその入手先について以下にまとめました。
必要書類 | 入手先 |
---|---|
自賠責保険金請求書 | 書式は自賠責保険会社 |
交通事故証明書 | 自動車安全運転センター |
事故発生状況報告書 | 書式に自分で記入 |
診断書 | 任意保険会社または通院先 |
診療報酬明細書 | 任意保険会社または健康保険組合 |
通院交通費明細書 | 書式に自分で記入 |
付添看護自認書 | 書式に家族が記入 |
休業損害証明書 | 書式に勤務先が記入 |
印鑑証明 | 市区町村 |
後遺障害診断書 | 通院先 |
レントゲン写真等 | 通院先 |
上記のような書類を集めるのに、手間がかかるでしょう。
しかし、書類を自分で集めていくので、納得のいく後遺障害等級認定ができるメリットがあります。
事前認定は、後遺障害診断書を加害者側の保険会社に提出するだけで、後遺障害等級認定の申請が完了します。
その他の必要書類は、加害者側の保険会社が集めてくれるので、手間がかからないメリットがあります。
後遺障害等級認定に必要な5つの条件
後遺障害等級認定の申請方法は理解いただけたかと思います。
しかし、後遺障害の等級が認定されるためには、以下の5つの条件を満たしていなければなりません。
- 継続的に病院へ通院しているか
- 後遺症が残るような事故であったか
- 同じ症状がずっと続いているか
- 自覚症状が書面で証明できるか
- 症状が認定基準に当てはまるものであるか
むちうちが自覚症状が主なため、客観的に症状を証明することが難しいです。
専門家(弁護士)に依頼するといった対応が必要となる場合もあるでしょう。
まずは、なるべく後遺症が残らないよう、しっかりと通院をしましょう。
関連記事交通事故の治療費は誰が支払う?手続きの流れや打ち切りの打診について解説
むちうちは治るまでしっかりと治療を
むちうちの回復には医療機関での適切な治療が基本です。むちうちになった場合は、放置をせずにきちんと受診して、治療を続けていくことが大切です。
また、病院と併用して整骨院・接骨院も利用するのも選択肢になります。両者の特徴を把握した上で上手に利用すると良いでしょう。
交通事故のむちうちが治るまでの期間は2~3か月が目安ですが、症状や個人によって異なるため、医師に定期的に症状を確認してもらうようにしましょう。
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この記事を監修したのは…
看護学校卒業後、総合病院にて外科病棟、救急病棟、外来等、急性期看護を経験。結婚・出産を経て、看護師として臨床以外でスキルを磨けるライターに魅力を感じ、活動を開始。現在、医療福祉系の記事を中心に執筆中。
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