追突事故で顎関節症に?通院先や治療法、後遺障害認定について解説!
交通事故で顎関節症が発症することは、珍しくありません。顎関節症が発症した場合、顎の痛みはもちろん、会話や食事にも支障をきたします。日常生活にも影響する顎関節症が、後遺症として残ってしまったら不安ですよね。
もしも事故後に顎関節症の症状があらわれたら、早期に病院や口腔外科を受診し治療を行いましょう。この記事では、通院先や治療方法はもちろん、後遺障害となってしまった場合の等級についても解説しています。
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目次
交通事故により顎関節症が発症した場合の後遺障害等級
顎関節症は、顎関節部の疼痛、関節雑音、開口制限という3種類の代表的な症状を統括した診断名のことをいいます。
交通事故後に以下の症状を感じているのであれば、顎関節症の可能性があります。
- 顎の痛み
- 口が開かない
- 顎を動かすと音がする
また、顎関節症が後遺障害として判断されるには、どのような症状が残っているかが重要になります。症状の状態により、1~14級までに分類されます。
開口制限による障害の場合
口が開かない開口制限が症状固定となってしまった場合、状態に応じて第1級から第12級(相当)の7段階で認定される可能性があります。
認定基準として挙げられる状態は、以下の通りです。
後遺障害等級 | 後遺障害の内容 |
---|---|
第1級2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
第3級2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
第4級2号 | 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの |
第6級2号 | 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの |
第9級6号 | 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの |
第10級3号 | 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの |
第12級相当 | 開口障害などを原因として咀嚼に相当時間を要するもの |
咀嚼障害についての認定基準
上記のように、顎関節症が後遺障害として認定されるには、咀嚼障害が認められる必要があります。ここでは、それぞれの等級における咀嚼障害の程度について、具体例を紹介していきます。
- 咀嚼の機能を廃した
流動食しか食べられない状態 - 咀嚼の機能に著しい障害
粥食や準ずる程度の飲食しか口にできない状態 - 咀嚼の機能に障害を残す
固形物の中に噛めない、または十分に噛めないものがある状態 - 咀嚼に相当時間を要する
噛めるけれど相当な時間がかかってしまう食物がある場合
顎の痛みの場合
症状固定で顎に痛みが伴っている場合、症状の状態に応じて12級13号か14級9号に認定される可能性があります。
2つの等級の障害内容の違いについては、以下の通りです。
後遺障害等級 | 障害内容 |
---|---|
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残す状態 |
14級9号 | 局部に神経症状を残す状態 |
障害内容の違いとしては、「頑固」な神経症状の有無ですが、2つの等級の大きな違いは、他覚症状があれば12級とし、自覚症状のみであれば14級となる点です。
顎を動かすと音がする場合
開口時に、雑音またはクリック音などの音が鳴る症状は、後遺障害として認められません。
開口時の音が咀嚼機能に支障をきたすとは考えにくいため、認めがたいとされています。
交通事故で顎関節症が生じる原因
交通事故で顎関節症が起こるのかと疑問に思われる方もいるかと思いますが、発症する原因として2つの要因が挙げられます。
一次的要因による発症原因
交通事故で突然の衝撃を受け、左右どちらかの顎関節部を強打すると、関節円板と呼ばれる上顎と下顎の関節の付け根部分が、ズレや変形を起こす場合があります。
関節のズレや変形が原因で、顎関節症が発症するケースがあります。
二次的要因による発症原因
交通事故による直接的なものではなく、事故により他の箇所を受傷したことにより、顎関節症が発症するケースもあります。
主に、咀嚼筋の硬直や頚椎捻挫などによる頚椎の損傷が原因と考えられます。
顎関節症を相談するべき診療科は?
顎関節症のような症状が現れたら、整形外科や口腔外科を受診しましょう。
治療法について
治療法として、スプリント療法やマニピュレーション法、マッサージやホットパックにより血行を促進させる治療法が挙げられます。
それぞれの治療内容について解説していきます。
スプリント療法
スプリント療法とは、交通事故により顎を強打した場合に実施されることが多く、マウスピースを利用した治療法です。この治療法では、下顎を正常な位置に戻すために行います。
マニピュレーション法
顎関節の中に麻酔をしてから顎を手で動かし、関節円板を正常な位置へと戻す治療法です。
血行を促進させる治療法
顎関節部をマッサージやホットパックを使用し、血行を促進させて症状を和らげる治療法です。
軽症の場合は上記の治療法で対応を行いますが、顎関節症が重症化し開口障害により食事をすることが難しくなった場合、関節の手術を行うケースもあります。
まとめ
いかがでしたか。交通事故で顎関節症が発症することは珍しくありません。
症状の状態により治療法が異なるので、まずは整形外科や口腔外科へ受診し、専門医に相談しましょう。また、顎関節症は後遺障害の内容に応じて第1級から第12級(相当)の7段階で分類されます。
ただし、顎関節症になったからといって、後遺障害が認められる訳ではありません。自覚症状を医師にはっきりと伝え主張することが重要です。
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