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むちうちで腕がだるい原因は?治療法と自宅でできるセルフケアの方法も紹介

監修記事

岡本 美紗子

ライター

むちうちで腕のだるさに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。むちうちによる筋肉の緊張や神経の圧迫が腕のだるさを引き起こす可能性があることを考えると、むちうちの症状にはさまざまな側面があることがわかります。

むちうちによる腕のだるさの原因として、筋肉の緊張による血流の悪化や神経の圧迫などがあります。むちうちで腕のだるさの原因を知ることで、症状の理解が深まり、適切な対策や治療法の選択ができるでしょう。

ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

むちうちで腕がだるくなる原因

むちうちで腕がだるくなる原因

むちうちは、交通事故やスポーツの怪我などによって頚椎にダメージが生じることで知られています。むちうちの症状は多岐にわたりますが、腕がだるくなることもあります。以下では、むちうちによって腕がだるくなる原因について詳しく紹介いたします。

筋肉の緊張によって血流が悪くなる

むちうちになると、頚部の筋肉が緊張し、この緊張が隣接する筋肉に波及する性質があります。それにより、頭部の筋肉も緊張し、頭痛を引き起こすことがあります。また、筋肉の過度な緊張により交感神経が高まり、吐き気や全身のだるさを感じることがあるでしょう。

さらに、むちうちによる筋肉の緊張が持続すると、血流が悪くなることが原因で痛みや疲労感などの症状が現れることがあります。

神経が圧迫される

むちうちの動きにより、神経根が圧迫されたり、傷ついたりすることがあります。神経根とは、脊髄から直接出ている神経のことです。さまざまな神経が集まっているため、損傷があると肩や首、背中、腕など広範囲にだるさが生じ、腕の筋力が低下し、重く感じることもあります。

また、神経が圧迫されたり、交感神経が興奮すると腕にだるさやしびれが生じる場合があります。

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交通事故によるむちうちでは他にもこんな症状が

交通事故によるむちうちでは他にもこんな症状が

交通事故によるむちうちは、首の痛みやこり、頭痛などが代表的な症状ですが、実際にはこれだけでなく、さまざまな症状が現れることがあります。ここでは、交通事故によるむちうちの症状の中で、一般的にはあまり知られていないものを取り上げ、その原因や特徴について詳しく紹介いたします。

めまい

むちうちの症状でよくみられる「めまい」には、回転性めまいと浮遊性めまいという2つの異なる症状があります。

まず、回転性めまいは主に内耳の平衡感覚野の異常によって引き起こされることが多いです。このタイプのめまいは、自分自身が「ぐるぐると回る」ような感覚や、自分の周囲が「ぐるぐると回る」ように感じる症状があり、吐き気を伴うこともあります。代表的な例としてはメニエール病、中耳炎、突発性難聴などがあります。

一方、浮遊性めまいは主に脳の異常によって引き起こされることが多いです。自分自身が「ふわふわ」とする感覚や、まっすぐに歩くことができない、同じ姿勢を保つことができないなどの症状があります。

また、頭痛や顔面部や手足のしびれ感を伴うこともあります。代表的な例としては、脳梗塞や脳血管障害、椎骨動脈・脳底動脈などの障害があります。

頭痛

むちうちで起こりやすい頭痛に緊張型頭痛があります。緊張型頭痛は、脈拍にあわせて頭がズキズキ・ガンガンと痛むか、頭が締めつけられているような感覚がある特徴的な頭痛です。

この症状はむちうちによるものであり、後頭部を中心に全体的に締めつけられるように痛むことが多いとされています。一般的に、脳への血流不足が原因とされており、毎日のように鈍い痛みが続くこともあります。

気圧の変化がある雨の日や曇りの日の前などに頭痛が悪化する傾向があり、むちうちによる神経の圧迫と血流不足による頭痛が重なることで症状が悪化する可能性があります。

吐き気

頚部・背部周辺の筋緊張による自律神経系の乱れが内臓器の活動に影響し、吐き気の症状を引き起こすことがあります。頚部・背部周辺の筋緊張がむちうちの影響で生じることがあり、これが自律神経系を乱し、内臓器の活動に影響を与えることがあるのです。

不眠

交通事故の後に不眠症状が出ることがあり、精神的なダメージやむちうちの痛みが原因です。また、むちうちの痛みにより眠りが浅くなり、目が覚めることがあります。このような不眠症状が日常生活に大きな影響を及ぼし、生活の質を低下させることがあるのです。

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むちうちの4つの症状型

むちうちの4つの症状型

むちうちの4つの症状型には、「頚椎捻挫型」「神経根症状型」「バレー・ルー症候群型」「脊髄症状型」があります。以下でそれぞれみていきましょう。

頚椎捻挫型

頚椎捻挫型は、むちうち症の主要な症状型であり、頚椎の関節を構成する組織が過度に伸張され損傷されるのが特徴です。

首の後面や肩に痛みを引き起こし、頚椎の動きを悪化させることにより、持続的な頸部や肩、背部の残りや張感を誘発します。

神経根症状型

頚椎捻挫型は、強い衝撃によって神経の圧迫や損傷を引き起こし、特徴的な症状が現れます。強い衝撃により頚椎が歪み、神経の根元が圧迫されるため、知覚障害や疼痛、放散痛が生じ、筋力の低下も見られます。

また、痛みのほかにもなんとなくだるさがある場合にも神経根症状型を疑うことがあります。

バレー・ルー症候群型

バレー・ルー症状型は、交通事故による交感神経の過緊張や椎骨動脈の循環障害が原因であり、自律神経に関連する多岐にわたる症状が特徴的です。

交通事故の後に発症し、頭痛、耳鳴り、吐き気、倦怠感、めまい、記憶障害などの症状が現れ、精神的な不調も多く出現するため、慢性化しやすいといわれています。

例えば、交通事故に遭った後に頭痛やめまいが続くなどの症状がある場合は、バレー・ルー症状型を疑うことが考えられます。

脊髄症状型

脊髄損傷は、交通事故による強い衝撃が原因で発生しやすく、手足のしびれや感覚異常、こわばり感が特徴的です。脊髄は背骨の中を通る重要な神経であり、背骨が圧迫されやすい状況に合った方に交通事故後に発症しやすいといわれています。また、脊髄損傷は後遺症が残りやすい性質を持っています。

交通事故による強い衝撃で手足のしびれや感覚異常、こわばり感が生じる場合には、脊髄損傷を疑うことが考えられます。さらに、脊柱管狭窄症や頚椎症などの背骨が圧迫されやすい状況に合った方に脊髄損傷が発生しやすいとされていますが、むちうちとしては扱われないことがほとんどです。

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むちうちで腕がだるいのを治す方法

むちうちで腕がだるいのを治す方法

ここではむちうちによって腕がだるいのを改善するための方法について紹介します。

薬物療法

むちうちに薬物療法では、消炎鎮痛剤のロキソニンやセレコックスなどが処方されます。また、手足のしびれがある場合には神経痛薬のリリカなどが使用されます。症状が深刻な場合にはステロイドの投与が有効です。

運動療法

運動療法には局所の筋力訓練やストレッチ、可動域訓練などが含まれ、これにより筋肉を強化し、柔軟性を向上させます。物理療法は、牽引や温熱、電気などを使って体外から刺激を与え、筋緊張を緩和することが目的です。

運動療法では、頸部の筋力訓練により、首の筋肉を強化し、頚椎の安定性を向上させられます。また、ストレッチや可動域訓練により、首の可動域を広げられるでしょう。物理療法では、牽引療法を用いて、首の神経が通っている椎間孔を拡大し、頚椎椎間関節の変形を矯正することで、症状の改善が期待できます。

温熱療法

温熱療法は、首の筋肉を温めて痛みを緩和し、血液の流れを促すことにより、除痛効果が期待できる方法です。温熱療法には、ホットパックや赤外線照射などの方法があります。ホットパックは、患部に熱を放散するシリカゲルが入った袋を当てて温めることで、除痛効果を発揮します。

また、赤外線照射は、患部の皮膚に赤外線を照射し、血管と組織の新陳代謝を促進して除痛効果を期待するものです。

腕のだるさに対するセルフケア方法

腕のだるさに対するセルフケア方法

むちうちでの腕のだるさは適切なケアを行うことで、腕のだるさを和らげることができる場合があります。ここでは、むちうちによる腕のだるさを改善するセルフケアの方法について、みていきましょう。

だるい場所を温める

患部の炎症や熱っぽさが落ち着いてきたら、温めるようにしましょう。蒸しタオルやホットパックを首のまわりや背中、肩などに当てて温める方法があります。また、湯船にゆっくりと浸かり、体を内側から温めることも緊張の緩和に有効です。

受傷後2〜3日を目安に炎症は落ち着いてきます。炎症の落ち着きを確認した段階で、患部を温めて血行を促すことが効果的です。

ストレッチ

安静は大切ですが、患部の血行を悪化させないために日常生活動作を行うことが良いでしょう。また、首や肩まわりのストレッチや体操も痛みの緩和と可動域の改善に効果的です。

動かなさすぎると改善までに時間がかかることがあります。無理をする必要はありませんが、できる範囲での日常生活動作を行うことで、血行を促し、回復を早められます。

体が温まっているお風呂上がりに、首の筋肉をゆっくり伸ばす頭を横や後ろ、前方に倒す、両腕を後方に引いて胸を開く、肘を肩の高さより上に挙げてぐるぐると回すといったストレッチや体操を行うことがおすすめです。これにより、痛みの緩和と可動域の改善が期待できます。

マッサージ

マッサージは、筋肉をほぐして血流を良くしたり、神経を刺激して痛みを和らげたりする効果があります。マッサージは自分で行うこともできますが、力加減や方向に注意しなければなりません。間違ったマッサージをすると、症状を悪化させる可能性があります。

POINT

自分でマッサージをする場合のポイント
  • 痛みのある部分は直接触らず、痛みのある部分の上下や左右の筋肉をマッサージします。
  • 指や手のひらで軽く押したり揉んだりして、強く押しすぎないようにしましょう。

自分でマッサージをする場合は、以下のポイントに気をつけましょう。

むちうちで腕がだるい時の生活の送り方

むちうちで腕がだるい時の生活の送り方

腕のだるさが続くと、日常生活でのさまざまな動作に影響を与え、生活の質を下げる可能性があります。ここでは、むちうちで腕がだるい時の生活の送り方について、みていきましょう。

症状が悪化しない範囲で運動する

完全に動かさないと、筋肉が硬くなったり、関節が固まったりすることがあります。そのため、症状が悪化しない範囲で運動することがおすすめです。

運動は医師の指示に従って行いましょう。医師に相談して、自分に合った運動を選ぶことが大切です。また、運動は軽いものから始めてください。ストレッチやウォーキングなどがおすすめです。激しい運動や重いものを持つ運動は避けましょう。

首に負担のかからない生活を意識する

むちうちで腕がだるい時は、首に負担のかからない生活を意識することが大切です。首に負担がかかると、筋肉や神経が圧迫されて、腕のだるさが悪化する可能性があります。

首に負担のかからない生活を意識するためには、長時間の同じ姿勢は避けましょう。長時間同じ姿勢を続けると、首に負担がかかります。特に、パソコンやスマホなどを使うときは注意が必要です。画面を見るときは、目線と同じ高さにして、首を前に曲げたり、横に傾けたりしないようにしましょう。

寝方の工夫をする

寝るときは、首に負担のかからない枕や寝具を選びましょう。枕は高すぎたり低すぎたりしないものがおすすめです。また、寝具は柔らかすぎたり硬すぎたりしないものが良いでしょう。

寝姿勢は仰向けや横向きにし、うつ伏せは避けましょう。

まとめ

まとめ

むちうちは、交通事故やスポーツの怪我によって頚椎にダメージが生じる症状であり、腕がだるくなる原因は複数あります。さらに、むちうちによるめまいや頭痛、顔面部や手足のしびれ感などの症状も現れることがあります。

むちうちで腕がだるい時は、医師の指示に従って症状が悪化しない範囲で運動をすることがおすすめです。また、寝るときには首に負担のかからない枕や寝具を選び、仰向けや横向きで寝ることを心がけましょう。

この記事を監修したのは…

14年以上にわたって医療事務の職に就き、2022年8月に退職。現在は、Webライターとして活躍中。健康、医療、美容関連の記事制作を得意とする。幅広い読者層に向けたわかりやすく、興味深いコンテンツを提供することを意識して、常に読者の視点に立った記事作成に取り組む。所持資格:登録販売者、MOSワードスペシャリスト

この記事の執筆者

ライター / 岡本 美紗子
14年以上にわたって医療事務の職に就き、2022年8月に退職。現在は、Webライターとして活躍中。健康、医療、美容関連の記事制作を得意とする。幅広い読者層に向けたわかりやすく、興味深いコンテンツを提供することを意識して、常に読者の視点に立った記事作成に取り組む。所持資格:登録販売者、MOSワードスペシャリスト

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