肉離れは病院の何科？整骨院とどっちがおすすめ？違いや施術を解説

交通事故やスポーツなどで筋肉に急激な負担が生じた場合に「肉離れ」を引き起こします。

肉離れは筋繊維が損傷、断裂することで痛みや内出血を伴う症状のことです。軽症であれば安静にしていることで自然に治癒するものですが、痛みが強いと日常生活に支障を来たすケースも存在します。

肉離れの症状を認めた場合には整骨院で治療を受けることが可能です。今回は整骨院で受けられる肉離れの施術について解説していきます。

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肉離れは整骨院（接骨院）と整形外科のどっち？

肉離れを負ったとき、施術を受けられる施設は整骨院（接骨院）と整形外科の2つになりますが、どちらに通えばいいか悩む人も多いでしょう。

整骨院は、医療国家資格である柔道整復師による施術を受けることが可能です。しかし、医師が不在であり精密検査や医師の診察といった医療行為は受けられないので、基本的には症状の緩和や予防を目的に足を運ぶことをおすすめします。

整形外科ではCTやMRI、エコーなどの精密検査により医師が正確に診断をします。また、痛みが強い場合などは痛み止めの処方を出してもらうこともできます。整形外科では医療国家資格である理学療法士が在籍しているので、症状にあわせて適切な治療を受けることが可能です。

整骨院で受けられる肉離れの施術

肉離れは受傷時期にあわせて施術を行うことが重要です。特に急性期では応急処置に努め、それ以降では手技療法や物理療法を用いて施術や予防を目的に介入します。

ここでは、整骨院で受けられる施術を、以下にわけて紹介します。

• 手技・鍼灸施術
• 電気物理療法
• その他

手技・鍼灸施術

肉離れは筋肉の損傷によって痛みが生じているので、基本的な施術は筋肉に対するアプローチです。

ストレッチやマッサージなどの手技療法では、硬くなってしまった筋肉をほぐすことで痛みを緩和させます。手技療法だけではなく、テーピングや包帯の補助を組み合わせることも一つの特徴です

他にも、鍼灸ではツボに鍼を打つことで血流を良くして痛みの緩和を目指すことも可能です。

電気物理療法

整骨院では、手技だけではなく電気物理療法を受けられます。

肉離れの受傷直後は炎症による痛みが強く、マッサージやストレッチが症状を悪化させて逆効果になってしまうことがあります。

電気物理療法は炎症を抑えるだけでなく、細胞を活性化して筋肉の回復を促進させる効果が期待できますから、受傷直後でも検討できる方法です。

施設によっては多くの機械を取り扱っており、電気が苦手な方でも受けられる施術なので担当者と相談するようにしましょう。

その他

他にも、整骨院オリジナルの施術を提供していることもあります。

例えば、「楽トレ」とよばれる施術は、複合高周波EMSの電気で筋肉を直接刺激し、インナーマッスルとアウターマッスルといった全身の筋肉を同時に鍛えられるそうです。

他にも以下に示すような施術を受けられます。

• 骨盤矯正
• 吸角（カッピング）
• ウォーターベッド

緩和したい症状の目的にあう施術が提供されている場合は、内容を詳しく聞いてみると良いでしょう。

肉離れで整骨院に通うメリット

ここでは、肉離れで整骨院に通うメリットを以下の4つにまとめて解説します。

• 症状を緩和できる
• 体づくりで再発を予防できる
• 健康保険の適用で費用を抑えられる
• 施術による副作用や後遺症の心配が少ない

症状を緩和できる

整骨院では、本人が訴える痛みの根本的な原因に対して、ストレッチや手技などで改善を手助けすることによって症状の緩和を目指します。

肉離れで最も多い症状は痛みですし、受傷直後の急性期では腫れも伴うため、適切に処置をしなければ完治が遅くなってしまいます。

炎症期を過ぎたあとに筋肉が硬くなってしまったり、痛みを避けるために歪んだ体の使い方をすることで痛みが残ってしまうこともありますので、少しでも回復を早めたい際には検討してみると良いでしょう。

体づくりで再発を予防できる

整骨院では、ストレッチやトレーニングなどの筋肉に対するアプローチだけでなく、怪我を起こしにくい体の使い方の指導によって再発予防まで教えてくれます。

交通事故などの避けられない場合を除いて、肉離れを引き起こす人には原因があります。例えば筋肉が硬い、筋力が弱い場合には急激な負荷によって筋繊維が損傷するでしょう。

また、体の使い方によって一定の筋肉に負荷が集中してしまうことで生じることもありますから、整形外科と一緒に整骨院で今後の再発予防まで考えられるのは大きなメリットです。

自賠責保険の適用で費用を抑えられる

交通事故で肉離れを負った場合、整骨院で受ける施術費は自賠責保険の適応になります。

一般的に、慰謝料は治療のために入院や通院をする精神的苦痛に対して支払われるものになるため、整骨院の通院も該当します。ただ、整形外科で医師の診察を受けて治療が必要であると判断されていなければなりません。

医師の診察を受けていないと保険会社から不必要な治療を受けていると判断されるケースも存在し、なかには慰謝料の支払いを拒否してしまうことがあるので、保険を適用する場合は基本的に整形外科から通いましょう。

施術による副作用や後遺症の心配が少ない

整骨院では、症状によって手技・物理療法を組みあわせて、本人が持つ自然治癒力を引き出すため、安全かつ安心の施術を受けることができます。

整形外科では手術や痛み止めの処方を出されることがありますが、施術による副作用や後遺症を心配する人は多いです。

整骨院なら、怪我の程度や施術による反応を見て、適切なアプローチを選択してくれるでしょう。

関連記事肉離れは交通事故が原因でも起こる？【応急処置や治療法について】

整骨院の肉離れの施術期間目安

一般的に、肉離れが回復に向かうまでにはおおよそ3〜4週間（重症例では1〜2ヶ月）かかると言われています。

損傷した筋肉は、炎症期・増殖期・成熟期の3段階に分かれて治癒が進み、最終的には元通りになります。この段階に応じて、適切な施術を受けることが回復を早めるためにも大切です。

ただ、損傷の程度によって完治の期間や状態はさまざまですから、1ヶ月以上も症状が残る場合は専門家の受診をおすすめします。

交通事故は整骨院で施術を受けられる

交通事故で負った怪我は整骨院で施術を受けられますが、まずは整形外科を受診して医師の診察にかかる必要があります。

なぜなら、医師の診断書がなければ慰謝料の請求や、後遺症が残った場合に必要となる後遺障害認定の申請を拒否される可能性があるからです。医師により正確な診断を受けたら、整骨院へ通院する許可を取りましょう。

その後は整骨院に通院する旨を保険会社に伝え、通院頻度は医師か施術者の指示に従います。

整骨院に通院している間は、少なくとも1ヶ月に1回以上は整形外科を受診して治療の必要性を確認してください。

不必要な通院を続けると保険会社から詐欺罪で訴えられるだけでなく、治療費の支払いを拒否されてしまう可能性があるので注意が必要です。

まとめ

今回は肉離れを起こした人を対象として、整骨院で受けられる施術について解説しました。肉離れの施術は整骨院で可能ですが、整形外科で治療の必要性を判断してもらってから通院するようにしましょう。

整骨院では手技療法や電気物理療法など、症状にあわせてさまざまな施術を受けることができます。整骨院に通うメリットは症状が緩和するだけでなく、再発を予防できることや保険適応で施術を受けられる点です。

整骨院における肉離れの施術期間はおおよそ3〜4週間と言われていますが、重症例では1〜2ヶ月以上かかることもあります。整骨院に通院している間は、1ヶ月に1回以上は整形外科の診察を受けて、治療の必要性を定期的に確認するようにしましょう。

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