交通事故の打ち身とは?病院受診の基準や自宅での対処法を解説
監修記事
森田 大介
理学療法士
交通事故にあい、打ち身を負ったあなた。
打ち身だと「病院へ行かなくても治るかな?」と医療機関の受診を迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、交通事故の打ち身の特徴や病院受診の判断基準、自宅での対処法などについて解説していきます。
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目次
交通事故による打ち身とは?
交通事故で打ち身の怪我を負うことがあります。
打ち身とは、打撲とも呼ばれている怪我で、転倒したり、ものにぶつけた際にできるあざのことです。打ち身には、以下のような5つの特徴があります。
- 内出血が起きる
- 腫れがひどければ、骨折の可能性もある
- 温めると内出血がひどくなることもある
- 腰の打撲は、圧迫骨折かもしれない
- 頭の打撲は、特に注意が必要
①内出血が起きる
打ち身になると、あざがあらわれます。あざはしばしば青や紫色に変色します。内出血があらわれた場合は、念のため早めに診察を受けるようにしましょう。
また、目視できない内出血もありますので、注意が必要です。
②腫れがひどければ、骨折の可能性もある
打ち身になって数時間で内出血があらわれ、腫れが大きくなってきたり、打ち身の腫れがあまりにも大きいと感じた場合は、骨折している可能性も考えられます。
この場合は、病院や整形外科などで検査を受けるようにしてください。
③温めると内出血がひどくなることもある
打ち身を自己判断で対処するのは避けましょう。
例えば、打ち身を受傷して間もない段階で痛みのある部分を温めてしまうと、内出血が悪化する可能性があります。
打ち身の痛みがひどいようであれば、まずは医療機関で診てもらうのがよいでしょう。
④腰の打ち身は、圧迫骨折かもしれない
腰をぶつけて打ち身になってしまったとき、神経に痛みを感じたり、自分の意志で動かせない場合は、圧迫骨折を起こしている可能性があります。
このように圧迫骨折の疑いがある場合は、なるべく身体を動かさず、すみやかに医療機関へ行くことをおすすめします。
⑤頭の打ち身は、特に注意が必要
交通事故で頭をぶつけてしまった場合は、特に注意が必要です。
脳には多くの血管が通っており、1本の血管の損傷が重大な影響を及ぼす可能性があります。
- 吐き気がする
- 手足がしびれて動かしづらい
- 頭がボーッとしている
上記のような症状がある場合は、必ず早急に医療機関で検査を受けるようにしてください。
打ち身で病院へ行く判断基準
打ち身だからといって放置するのはよくありません。
先程も述べましたが、思わぬ怪我や症状を引き起こしている可能性もあります。
そのため、打ち身だと甘くみずになるべく診察を受けるようにしてください。
具体的には、打ち身で病院へ行くかどうか、以下のようなポイントで判断していきます。
- 痛み
- 腫れや内出血
- 自覚症状
- 症状の悪化
まず、痛みが強く日常生活に支障をきたしている場合は、病院での診察を受けましょう。
特に、怪我を負った部分を動かせないほどの強い痛みや、日数が経過しても痛みが持続している場合は注意が必要です。
次に、打ち身の部位に腫れや内出血が見られる場合は、骨折といった重い怪我の可能性があります。なるべく早めに医師の診察を受けましょう。
自覚症状については、例えば吐き気やめまいといった症状が出てきた場合は、脳や神経などへの影響が考えられるため、すみやかに対応が必要です。
あるいは、自宅で安静にしていても症状が改善せず、むしろだんだんと悪化してきている場合も、医師の診察を受けましょう。
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事故の場合は、通院する流れが違う
交通事故によって打ち身を負った場合は、手続きに診断書といった書類が必要になることがあります。
そのような理由から、保険会社から「病院を受診してください」といった連絡を受けたら、指示に従い病院を受診しましょう。
また、交通事故の場合は、病院を受診する流れが通常の怪我とは異なります。
普段の怪我の場合、病院へ直接行き、保険証を提示して受診する流れが多いでしょう。
しかし、交通事故の場合には、以下のように、まず病院受診の費用を負担する加害者側の保険会社への事前連絡が必要になります。
- 加害者側の保険会社へ「受診する病院名」を伝える
- 加害者側の保険会社が病院へ連絡を入れる
- その後、病院を受診する
また、診断書は自動で発行されるものではありません。
必要な場合は、受付などでその旨を事前に伝えておきましょう。
関連記事交通事故で診断書を取得するべき理由とは?提出先や期限も解説
打ち身の自宅でできる簡単な対処法はある?
休日や多忙な中で打ち身になると、自宅である程度治療できたら…と思いますよね。
ここでは、打ち身の自宅でできる対処法を紹介します。
しかし、先ほども解説した通り、実は重い怪我を負っている可能性もあります。
基本的には病院を受診しましょう。
痛みや腫れを軽減させる方法
打ち身の痛みや腫れを軽減させるには、「アイシング」と「痛み止めの使用」であれば自分で行なえます。
アイシング
アイシングは、打ち身の部位に氷や氷水の入った袋や氷のうを当てることで、痛みや腫れを軽減させることができます。
氷を使用する際には、タオルで包むといった直接肌に触れないような工夫を行い、10〜15分程度は冷やしましょう。
一度アイシングをしたら休憩してから再度冷やします。このように何度かアイシングを繰り返すことが効果的です。
痛み止めや鎮痛剤の服用
また、痛みで動けないような場合は、市販の痛み止めや鎮痛剤を服用で一時的な対処が可能です。
市販薬でも薬を選ぶ際には、ドラッグストアの薬剤師や登録販売者に相談すると良いでしょう。
ただし、あくまで痛みを和らげるだけなので、痛みが続くようなら医療機関を受診しましょう。
安静に過ごすためにできる工夫
まず、打ち身の部位にかかる負担が少ない姿勢を保つことです。
特に、寝るときは適切な姿勢を保ち、身体に余分な圧力がかからないようにします。
枕の高さなどを調整してみましょう
また、打ち身の部位にサポーターを使用するのも良いでしょう。
腰や膝の打ち身の場合、関節や筋肉を安定させることで、痛みを軽減することができます。
交通事故の打ち身についてのまとめ
交通事故で打ち身になってしまった場合、思わぬ重い怪我を負っている可能性もあるので、必ず医療機関で検査を受けましょう。
また、「休日で病院へ行けない」「病院へ行くべきかわからない」といった場合は、アイシングや鎮痛剤の服用などで一時的に対処しつつ、様子をみて病院受診を検討しましょう。
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この記事を監修したのは…
理学療法士として回復期総合病院に勤務。転倒後高齢者・脳血管疾患など様々な疾患に対するリハビリテーションを経験。
現在は、外来リハビリテーションにて交通外傷や腰痛などの治療に従事。
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