もらい事故で自分の保険は使う?利用するケースやデメリットを紹介
監修記事

オオクマ サキコ
看護師
もらい事故とは、その名の通り被害者に全く過失のない交通事故です。
基本的に交通事故の被害者にかかる治療費や修理費といったお金は、加害者側の保険会社が負担します。
しかしながら、自分の保険を使うケースがあるのも事実です。
本記事では被害者がもらい事故で自分の保険を使うケースやその際の補償について解説します。もらい事故にあってしまった際の対応の流れや注意点も確認し、適切な対処法を身につけましょう。
-
まずはお気軽にご連絡ください
- 電話受付時間 9:00~22:00
-
LINEで無料相談
(24時間365日、受付) -
WEBで無料相談
(24時間365日、受付)
目次
もらい事故とは?
もらい事故とは、交通事故において被害者側に全く過失がなく、加害者側に100%過失がある事故についての俗称です。
通常、交通事故では過去の裁判例を基準に、事故状況や個別事情を考慮して当事者間の過失割合が決定されます。
この過失割合に基づき、高い方を加害者、低い方を被害者と位置づけます。
もらい事故では過失割合が完全に加害者が100パーセントですから、被害者は全ての損害を加害者側に請求できます。
もらい事故の補償は「加害者の保険」が基本
もらい事故における補償は基本的に「加害者の自動車保険」から支払われます。
加害者の任意保険の対人・対物賠償保険や、自賠責保険から被害者への損害賠償金が支払われる仕組みです。
重要なポイントとして、被害者側の保険会社は示談交渉を代行できないという制約があります。
自分の任意保険に加入していても、もらい事故の場合は保険会社による示談代行サービスが適用されず、被害者自身または依頼した弁護士が加害者側と交渉する必要があります。
ただし、被害者側でも活用できる保険も存在しています。
「弁護士費用特約」と呼ばれる保険の特約を聞いたことがある方も多いでしょう。この特約に加入していれば、示談交渉を弁護士に依頼する費用が補償されます。
▲弁護士特約とは?
また「人身傷害保険」に加入していれば、治療費や休業損害などを先行して自分の保険会社から受け取ることも可能です。
もらい事故でも自分の保険を使うケースとは?
もらい事故でも自分の保険を利用する主なケースは、加害者が無保険・任意保険未加入で適切な補償が期待できない場合です。
また、加害者側の保険会社との交渉が難航し解決が長引く場合や、車両の修理費用を迅速に受け取って早急に修理したい場合も自分の保険を活用できます。
相手が支払い能力に問題がある場合も自身の保険で対応するケースがありますのでそれぞれのケースを次に詳しく説明します。
加害者が無保険・任意保険未加入だった場合
もらい事故の場合、通常は加害者の保険から補償を受けますが、加害者が無保険であったり、任意保険に未加入であるケースも残念ながら存在します。
このようなケースでは、人身傷害保険を使用することができます。
人身傷害保険は、事故によりご自身や同乗者が負傷または死亡した場合の補償を提供する重要な保険です。
この保険の最大の特徴は、過失割合に関係なく実際の損害額が支払われる点にあります。
治療費、休業損害、将来の逸失利益など、幅広い損害を実損害額に基づいて補償します。
人身傷害保険のみを使用した場合も「ノーカウント事故」となるため、翌年度以降の等級や保険料に影響しません。
これにより、将来の保険料上昇を気にせずに必要な補償を受けることができます。
むちうち等、交通事故後の痛みや違和感でお困りではありませんか?
「交通事故病院」の相談窓口なら、交通事故後の通院先について無料相談できます。
質問・ご相談・ご予約、全て0円!
さらに、通院で最大20,000円のお見舞金もあり!(※お見舞金の詳細はこちら)
まずはお気軽にご連絡ください。
(電話受付時間 9:00~22:00)
相手の保険会社が対応してくれない・交渉が難航する場合
相手の保険会社に対応してもらえなかったり、交渉が難航する場合は、弁護士に依頼することをおすすめします。
とはいっても弁護士へ依頼する場合、相談料、着手金、成功報酬といった費用がかかり、決して安くはないのが事実です。
そこで助けとなるのが「弁護士特約」です。
この特約に加入している場合、初回相談料から書類作成費用、示談交渉や訴訟に必要な弁護士費用まで補償されます。
また、この特約は示談交渉だけでなく、適正な損害額の算定や後遺障害の認定交渉など、被害者の正当な権利を守るための様々な場面で活用できます。
一方注意したいのは、補償費用にも上限がある点です。
差額は自己負担となるので、弁護士に依頼する場合事前に予想される費用を確認しておく必要があります。
修理費用を早く受け取りたい場合
もらい事故で車が損傷したのに、相手が無保険。
それでも修理費用を早く受け取りたい場合は、自分の車両保険で対応しましょう。
しかし、通常は翌年度から等級が下がり、保険料が上昇します。
“自腹で修理費用を払ったケースより、保険料が上昇したほうが高くついた”こともあり得るので、修理費を一旦自腹で払い、保険を使用しないのも一つの手です。
また保険会社によっては、もらい事故で車両保険を使用しても、等級ダウンを回避できる特約(*)が保険によってセットになっていることもあるため、一度ご自身の契約内容を確認することをお勧めします。
保険料の長期的な上昇を防ぐことができ、万が一の際も安心して車両保険を活用できます。
参考:車両保険無過失事故特約
もらい事故で自分の保険を使う際の注意点
もらい事故で自分の保険を利用する場合、損をしないために注意すべき重要な点がいくつかあります。
利用する保険種類によって等級への影響が異なります。
人身傷害保険や弁護士特約は等級に影響しないため、これらを使っても翌年の保険料は上がりません。
一方、車両保険を使用すると3等級ダウンとなり、翌年から複数年にわたって保険料が上昇します。
そのため、修理費用が比較的少額の場合は、車両保険を使わずに自費で修理したほうが、長期的には安くなるケースもあります。
また、自分の保険を使う場合でも、事故証明書の取得や相手の情報収集は必須です。
保険会社が後日、加害者側に求償するためにこれらの情報が必要となります。
さらに、人身傷害保険を使う場合は、適切な医療機関での診断や治療が重要です。
症状をしっかり記録しておくことで、適正な補償を受けられます。
自分の保険を使ったからといって示談交渉をあきらめる必要はなく、弁護士特約があれば専門家のサポートを受けることも可能です。
もらい事故で通院する場合
▲交通事故通院の病院と整骨院の治療内容の違い
もらい事故で通院する場合の主なポイントは次の通りです。
基本的に通院にかかる治療費は加害者側の保険会社が負担します。
これは車両の修理費などと同様の扱いとなります。
ただし、事故の過失割合や相手の保険会社の対応によっては、健康保険を使用することもあるため、病院を受診する際は、健康保険証も忘れずに持っていきましょう。
通院先は、最初に整形外科で、適切な検査を受けることが重要です。レントゲンやMRIなどの画像検査で症状を診断することがほとんどです。
その後、必要に応じて整骨院との併用も選択肢となります。
整形外科での医師の診断をもとに、整骨院でのケアを組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
治療記録は後の示談交渉でも重要となりますので、通院は定期的に行い、自己判断による治療の中断はしないように注意しましょう。
▲交通事故の怪我で整骨院と整形外科を併用通院する為のステップ
もらい事故の通院先探しお手伝いします
交通事故病院の無料相談窓口では、交通事故にあわれた方の通院先のお探しからご予約まで、完全無料で対応しております。
もらい事故が発生した場合、保険会社とのやり取りやその後の手続き等慣れない対応で大変な中、通院先も探すのは非常に大変です。無料相談窓口では、交通事故専門の相談員があなたの条件に応じて通院先選びをお手伝いいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
むちうち等、交通事故後の痛みや違和感でお困りではありませんか?
「交通事故病院」の相談窓口なら、交通事故後の通院先について無料相談できます。
質問・ご相談・ご予約、全て0円!
さらに、通院で最大20,000円のお見舞金もあり!(※お見舞金の詳細はこちら)
まずはお気軽にご連絡ください。
(電話受付時間 9:00~22:00)
まとめ
もらい事故では基本的に加害者側が治療費や修理費などを補償するのが原則です。
加害者の任意保険会社が対応し、治療費や通院交通費、休業補償などを負担します。ただし、状況によっては自分の保険を使用して対応することもあります。
例えば、加害者が無保険だった場合や、示談交渉が長引く場合には、自分の保険の「人身傷害保険」や「車両保険」を利用するケースもあります。
迅速な対応のため、事故状況の記録や目撃者の確保、警察への届出、医療機関での診察など、適切な初期対応が重要です。
-
まずはお気軽にご連絡ください
- 電話受付時間 9:00~22:00
-
LINEで無料相談
(24時間365日、受付) -
WEBで無料相談
(24時間365日、受付)
この記事を監修したのは…
看護学校卒業後、総合病院にて外科病棟、救急病棟、外来等、急性期看護を経験。結婚・出産を経て、看護師として臨床以外でスキルを磨けるライターに魅力を感じ、活動を開始。現在、医療福祉系の記事を中心に執筆中。
この記事の執筆者
交通事故治療の
病院・整形外科を探す
交通事故施術の
整骨院・接骨院を探す
カテゴリ一覧
-
交通事故の症状・治療について
-
交通事故施術に強い整骨院
-
交通事故治療ができる病院
- 交通事故の通院・手続きについて(その他)
- 交通事故の弁護士