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仕事を辞めたい…交通事故後に退職を考える方へ接骨院通院と休業損害を解説

監修記事

柿野 俊弥

理学療法士

交通事故後の治療は、想像以上に長期化する場合があります。さらに、外見からは分かりにくい首や腰の痛み、頭痛やめまいなどの症状から、周囲の理解を得にくく、通院と仕事の両立にストレスを感じることも少なくありません。

そのため「このまま仕事を続けられるだろうか」「退職して治療に専念した方がいいのかもしれない」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、仕事を辞める前に知っておくべき通院負担を軽減できる整骨院を利用した治療や、休業補償の仕組みについて詳しく解説します。

いま「交通事故の治療によるストレスで仕事を辞めたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。

退職を選択する前に考えるべきこと

仕事

交通事故後に仕事を辞めたいと考える理由は、大きく分けて3つあります。

1つ目は、治療にともなう負担です。

定期的な通院のために仕事を調整する必要があり、その都度、上司や同僚に説明しなければなりません。
また、通院先が職場や自宅から遠い場合、移動時間も大きな負担となります。

2つ目は、職場での理解不足です。

むちうちや頭痛、めまいなどの症状は外見からは分かりにくく、「大したケガに見えないのに、なぜそんなに通院が必要なのか」と周囲から理解が得られない場合があります。
そのため、通院のための時間調整を申し出にくく、結果として適切な治療が受けられない状況に陥ることも少なくありません。

3つ目は、これらの状況から生じる精神的なストレスです。

仕事と通院の両立による疲労に加え、職場での気まずさや将来への不安が重なり、強いストレスを感じることも珍しくありません。
しかし、このような状況を改善する方法はあります。

例えば、通院の負担を軽減できる整骨院の利用や休業補償を活用した一時的な休養の検討などです。
退職を決断する前に、これらの選択肢について検討してみてはいかがでしょうか。詳しくは次項から解説していきます。

治療と仕事を両立するポイント

バランス 過失割合 天秤

通院と仕事の両立で重要なのは、自分の生活リズムに合わせて、無理なく継続できる通院スケジュールを立てることです。

具体的な対策として、整骨院の利用が一つの選択肢として挙げられます。

次項では、整骨院を活用した負担の少ない治療の進め方を具体的に解説します。

整骨院が交通事故の通院に選ばれる理由

交通事故後の治療先として整骨院が選ばれる理由は、主に以下の3つです。

  1. 交通事故の保険に対応している
  2. 医療機関と比べて数が多く、場所や時間の選択肢が豊富で通院しやすい
  3. 手技療法を中心とした施術がむちうちとの相性が良い

整骨院は、自賠責保険や任意保険による治療費の補償対象となっています。医療機関と同様に、加害者側の保険会社による支払いが可能です。
ただし、保険会社によって対応が異なることがあるため、通院前に保険会社への確認が必要です。

また、支払方法については事前に整骨院と保険会社の間で調整が必要となる場合もあります。

次に、通院のしやすさが大きな理由として挙げられます。
整骨院は医療機関と比較して圧倒的に数が多く、駅前や商業施設の近くなど、アクセスの良い場所に立地していることで、職場や自宅からの通院が便利です。
また、土日祝日も診療を行っている施設が数多くあるため、平日の通院が難しい方でも治療を受けられます。さらに予約制を採用している整骨院が多いため、待ち時間を最小限に抑えられます。

最後に、むちうち症などの外傷に対する施術も整骨院が選ばれる重要な理由です。
手技療法を中心とした施術は筋肉の緊張を和らげ、痛みの軽減に効果的です。
また、電気治療やマッサージ、ストレッチ指導なども組み合わせた総合的な治療アプローチで、日常生活や仕事への支障を抑える効果が期待できます。

通いやすい整骨院の選び方

整骨院選びで最も重視すべきポイントは、以下の4つです。

  1. 通院時間帯の柔軟性
  2. アクセスの良さ
  3. スタッフの対応の丁寧さ
  4. 自分の生活スタイルとの相性(キッズスペースの有無など)

通院時間帯については、仕事や家事などの日常生活に支障が出にくい時間帯に診療している整骨院を選ぶとよいです。
多くの整骨院は、平日夜遅くまでの診療や土日祝日の診療に対応しています。

また、予約制を導入している整骨院であれば、自分の予定に合わせて通院時間を確保できるうえ、待ち時間も最小限に抑えられます。

アクセスの良さも重要なポイントです。職場周辺であれば、仕事の前後に立ち寄れる場所にあるかどうか、自宅近くであれば徒歩や自転車で通える距離かどうかなど、自分にとってアクセスしやすいかを確認しましょう。
特に、雨の日や体調の優れない日でも無理なく通える場所にあることが、継続的な通院には欠かせません。

また、スタッフの対応の丁寧さも重要なポイントです。

交通事故の治療では、症状の説明や保険会社とのやり取りなど、コミュニケーションが必要な場面が多くあります。
スタッフの説明が丁寧で分かりやすく、質問にも親身に答えてくれる整骨院であれば、安心して治療に専念できます。

さらに、交通事故の治療は長期化することも多いため、自分の生活スタイルに合った環境かどうかが重要です。
例えば、子育て中の方であれば、キッズスペースの有無や子連れでの通院に対する理解があるかどうかなどが挙げられます。

整骨院通院のメリットとデメリット

整骨院への通院には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

  • メリット:自分に合う通院スケジュールを組みやすい
  • デメリット:保険会社が支払いに難色を示す場合がある

整骨院のメリットとして、個々の患者の生活リズムに合わせて通院スケジュールを調整できる点が挙げられます。
例えば、仕事が忙しい時期は夜間や休日を活用し、平日の昼間に余裕がある時は午前中に通うなど、状況に応じて柔軟に時間調整できます。

一方で、デメリットとしては保険適用に関する課題が挙げられます。
交通事故の治療であっても、保険会社によっては整骨院での治療に対して難色を示すことがあります。

とくに、長期の治療になる場合、治療の必要性や治療期間について保険会社から詳しい説明を求められる場合があります。
そのため、整骨院での治療を検討する際は、事前に保険会社への確認や、必要に応じて医師の診断書を用意するなどの対策が必要です。

交通事故による休業損害とは?

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交通事故による怪我で仕事を休まざるを得ない場合、収入の減少分は「休業損害」として補償されます。

休業損害は、事故がなければ得られたはずの収入を補償する制度です。怪我の治療や通院によって収入が減少した場合、損失分を金銭的に補償することで、被害者の生活の安定を図ることを目的としています。
休業損害の対象となるのは、完全に仕事を休んだ場合だけではありません。
たとえば通院のために午前中だけ仕事を休む場合や、怪我の影響で勤務時間を短縮せざるを得ない場合なども、その分の収入減少は補償の対象となります。

また、残業ができなくなったことによる収入減少についても、補償される可能性があります。

なお、休業損害を請求する際は、休業の必要性を証明する診断書や、収入減少を証明する給与明細などの資料が必要となります。

休業損害についてさらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

むちうちで仕事を休む期間は?安静期間や診断書の必要性を解説

休業損害が補償する範囲

休業損害の補償は、正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイト、自営業者、主婦(夫)なども対象となります。

補償額の算定には、基本給だけでなく残業手当などの各種手当も含まれる可能性があります。

自営業者の場合は確定申告書などをもとに、パート・アルバイトの場合は過去の実績をもとに、事故がなければ得られたはずの収入を計算します。
主婦(夫)の場合は、家事ができないことによる負担増加分を金額に換算して補償されます。

休業損害の請求には、証明書類の準備や金額の算定など専門的な知識が必要となる場合があります。

不明な点がある場合は、担当の損害保険会社や弁護士への相談がおすすめです。

まとめ

交通事故後の通院による負担で仕事を辞めたいと考えている方は、以下を検討してみましょう。

  • 整骨院の活用:柔軟な通院スケジュールで仕事との両立がしやすい
  • 整骨院選び:通院のしやすさを重視し、自分の生活スタイルに合った整骨院を選ぶ
  • 休業損害制度:通院による収入減少は補償の対象となる

医師や保険会社に相談し、自分に合った治療方法を見つけることで、退職せずに治療を続けられる可能性があるので、一度検討してみてください。

この記事を監修したのは…

理学療法士として、回復期病院で脳血管疾患を中心にリハビリテーションを経験。その後、フリーライターに転向。医療・健康分野をはじめ、地域・観光、転職関連などの幅広いジャンルの執筆を行っている。

この記事の執筆者

理学療法士 / 柿野 俊弥
理学療法士として、回復期病院で脳血管疾患を中心にリハビリテーションを経験。その後、フリーライターに転向。医療・健康分野をはじめ、地域・観光、転職関連などの幅広いジャンルの執筆を行っている。

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