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更新日:2019.05.17 交通事故 整骨院 整形外科 被害者 施術・治療 むちうち 手続き リハビリ

むちうちに適したリハビリの方法とは?通院頻度や期間も解説

交通事故でむちうちになった場合、どのようなリハビリを受ければよいのか分からないと思われる方もいるのではないでしょうか?
今回は、むちうちに適したリハビリの内容や通院の仕方や、リハビリにかかった費用の請求などについて詳しく解説していきます。

交通事故によるむちうちの症状

追突事故
むちうちは、自動車の追突や衝突、急停車によって首が鞭のようにしなったことが原因で発症します。
むちうちが発症すると、以下のような症状があらわれます。

  • 首の痛み・コリ
  • 頭痛
  • 吐き気
  • めまい
  • 手足のしびれなど

▶︎参考:むちうちは損傷箇所によって4つに分類される!?

むちうちに対するリハビリについて

首を痛がる男性

むちうちの症状を緩和させるには、日々のリハビリがとても大切です。リハビリを行わず放置することで、症状が悪化したり、慢性化したりする恐れがあります。
ただしリハビリを行う場合は、交通事故直後ではなく、時間が経って炎症が落ち着いた段階で行いましょう。
炎症が起きている部位を無理に動かしてしまうと、痛みが強まることがあります。交通事故直後は首を固定し、安静を保ちましょう。

交通事故後のリハビリを受ける通院先は、3つの中から選ぶことができます。

 ▶︎参考:むちうちの受傷直後における治療内容についてはこちら

通院先の選択肢は3つ

リハビリを受けられる通院先としては、整形外科整骨院鍼灸院の3つが挙げられます。
必ず通うべき通院先は整形外科ですが、整形外科と併用して整骨院や鍼灸院に通うことで、より早い
症状の緩和を目指しやすくなります。
それでは、3つの通院先にはどのような違いがあるのか、詳しく解説していきます。

整形外科

整形外科では、医師による投薬や注射、手術などの治療行為を受けることができます。リハビリは、
理学療法士が理学療法によるリハビリを行っています。
理学療法には「物理療法」と「運動療法」の2種類があり、それぞれ以下のような方法でリハビリが行われます。

  • 物理療法
    熱や電気、音波、光線、牽引などを用いて体外から物理的刺激を与える療法です。
  • 運動療法
    体の全部あるいは一部を動かして症状の軽減を図る療法です。可動域訓練や筋拘縮除去法、筋力強化などがあります。

また、医師のみが作成できる診断書の取得も可能です。
診断書は、物損事故として処理されていた場合に人身事故へ切り替えたり、損害賠償を請求したりする際に必要となります。したがって、交通事故にあったら、必ず整形外科を受診しましょう。

整骨院

整骨院では、国家資格者である柔道整復師による施術が受けられます。
施術の内容としては、手技療法や物理療法などが用いられます。
整形外科とは異なり、レントゲンやMRIなどの画像検査や投薬、診断書の作成などを行うことはできません。

鍼灸院

鍼灸院では、鍼灸師(はり師・灸師)によるはりや灸を用いた施術を受けることができます。

むちうちに適しているリハビリとは

首の安静を保ち続けて、痛みが落ち着いたら、筋肉をほぐして機能を回復するためのリハビリを行います。むちうちの場合、次のようなリハビリが行われます。

牽引療法

牽引療法は、首を引っ張ることで頚椎椎間関節の変形を矯正させたり、神経が通る椎間孔を広げることで症状の改善を目指します。
ただし、牽引療法の効果には個人差があります。
自分に合わないと感じたらすぐに医師に相談して、別の治療法に切り替えてもらうようにしましょう。

温熱療法

温熱療法は、首の筋肉を温めることで血液の循環を促したり、痛みを緩和させたりする効果が期待できます。
主な方法としては、以下の通りです。

  • ホットパック
    熱を放散させる素材である、シリカゲルが入った袋を患部に当てて温めます。
  • 赤外線
    赤外線という光線を患部の皮膚に照射して温めます。血管と各組織間の新陳代謝が促されて、鎮痛効果を
    得られます。
  • マイクロウェーブ
    電磁波で体の深部まで温めることができる方法です。ただし、金属を反射する性質があるため、人工関節やペースメーカーなどの金属類が体内にある方への使用は難しいといわれています。

電気療法

電気療法は、低周波治療器や干渉波治療器などを用いて、電気刺激を与えて筋肉をほぐす方法です。
電気療法を行うことで、以下のような効果が期待できます。

  • 痛みの緩和
  • 体の深部の筋肉を動かし、血行を改善させる
  • 自然治癒力の促進など

整骨院、鍼灸院での施術

むちうちは、整骨院や鍼灸院で行われる東洋医学に基づいた施術を受けて、症状の改善を目指す場合が多いです。
整骨院の施術は患部だけでなく、全身に行うマッサージや骨のずれを矯正する整体が行われます。
鍼灸院の施術は、体のツボにはりを打つことで血行が促進されて、鎮痛効果や神経症状の改善が期待できます。

むちうちでリハビリを受ける頻度と期間

むちうちの一般的な治療期間は、3ヶ月程度といわれています。治療を受ける頻度の目安は、週2~3日のペースを保つとよいでしょう。
治療を続けても症状が良くならない場合、6ヶ月間の通院を目安として担当医師と症状固定について相談することになります。
ただし、むちうちの症状は個人差があります。上記の通院頻度や通院期間は、あくまで目安として参考にしていただければと思います。

むちうちの通院の仕方

木の病院と芝生

むちうちのリハビリを受けるために通院する場合は、以下の手順を押さえることが大切です。

  • ①保険会社へ連絡する
  • ②必ず整形外科を受診する
  • ③完治または症状固定となるまで通院する

具体的にどのような行動をとればよいのでしょうか?それぞれ詳しく解説していきます。

①保険会社へ連絡する

むちうちや捻挫などの怪我を負ったこと、希望する通院先を、加害者側の保険会社へ連絡しましょう。保険会社へ連絡せずに通院を開始した場合、リハビリにかかった費用を請求できなくなってしまう恐れがあります。

②必ず整形外科を受診する

交通事故にあったら、必ず最初に整形外科を受診しましょう。医師の診断を受けていないと、後から
症状が出てきても交通事故との因果関係が認められない可能性があります。
また、損害賠償の請求や、後遺障害等級認定の申請で必要になる診断書は、医師がいる整形外科でしか取得できません。

整形外科と整骨院を併用する場合は、月に1回は整形外科を受診して検査を受け、むちうちの状態を確認しましょう。

▶︎参考:整形外科と整骨院を併用する際の注意点についてはこちら

③完治または症状固定となるまで通院する

リハビリは、完治または症状固定と診断されるまで続けましょう。自己判断でリハビリを中断してしまうと、症状が悪化したり慢性化してしまう恐れがあります。
それだけでなく、加害者に請求できる慰謝料の金額は通院期間や日数によって増額することもあります。適切な慰謝料を請求するためにも、医師から完治または症状固定されたと診断を受けるまではリハビリを続けることが大切です。

▶︎参考:突然、リハビリ費用の打ち切りを打診されたら…?

むちうちのリハビリでかかった費用の請求について

お金

むちうちを治すために通ったリハビリの費用は、加害者側の保険会社に請求することができます。加害者には民事責任があり、被害者が負った怪我が完治または症状固定となるまでは、リハビリにかかった費用を支払う義務があります。

被害者が加害者側へ請求できるのは、リハビリにかかった費用だけではありません。どのような損害賠償を請求できるのか、解説していきます。

むちうちを負った被害者が請求できる損害賠償

被害者が加害者側へ請求できる損害賠償の例としては、以下の通りです。

  • 慰謝料
    慰謝料とは、交通事故被害にあったことで生じた精神的苦痛に対する賠償金です。
    入院、通院期間に基づいて算出される入通院慰謝料や、後遺障害が残った場合に請求できる後遺障害慰謝料の2種類があります。
  • 休業損害
    休業損害とは、交通事故による怪我が原因で働くことができず、その間の収入が途絶えたり減ったたりした場合の損害(減収部分)を補償するものです。専業主婦でも、休業損害の請求が可能とされています。
  • 後遺障害逸失利益
    後遺障害逸失利益とは、後遺障害が残ったことで労働能力が低下または喪失したために、本来であれば得られるはずだった利益が減少することを指します。労働能力が失われた度合いや、年収などに基づいた金額が算出されます。

ただし、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益は後遺障害等級認定を受けた被害者のみが請求できる項目となります。
▶︎参考:後遺障害等級認定について詳しく知りたい方はこちら

むちうちのリハビリに関するまとめ

首の施術

むちうちは、整形外科や整骨院、鍼灸院で効果的なリハビリを受けることができます。牽引療法や温熱療法、電気療法、マッサージ、はり・灸など様々な方法がありますので、自分に合ったリハビリを受けましょう。
症状が良くなってきたからといって、自己判断でリハビリを中止すると、症状の悪化や慢性化を招く恐れがありますので注意が必要です。
むちうちの治療期間は一般的に3ヶ月といわれていますが、なかなか症状が良くならない場合は症状固定まで通院を続けることが大切です。
週2~3回程度の頻度で、完治または症状固定とされるまでリハビリを受け続けるとよいでしょう。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / M.W
出版社に就職後、書籍や雑誌コラムの執筆・編集を経て、現在はフリーライターとして活動中。家族が交通事故の被害にあった過去の経験をもとに、怪我の治療先や手続きのコツなどをお届けしていきます。みなさんのお悩みが少しでも軽減されますように…。

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