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むちうちに筋トレは効果的?運動療法について詳しく解説

監修記事

大嶋 伸雄

柔道整復師

交通事故によりむちうちになった場合、筋力トレーニングで改善できるのでは?と思う方もいるでしょう。

一般的な”筋トレ”とは少々異なりますが、理学療法士や柔道整復師のもとで行う運動療法には筋力トレーニングが含まれます。

今回は、むちうちと運動療法について解説します。

むちうちに適した筋トレはある?運動療法って?

むちうちは、追突事故やスポーツによって起こることが多い怪我です。
突然強い力が首にかかることによって、首が過度に屈伸してしまい、首周辺の筋肉や靭帯を損傷します。

むちうち発生のメカニズム

▲むちうち発生のメカニズム

むちうちの治療方法は、投薬から手技療法まで様々存在します。基本的に、起こっている症状やその程度によって決められます。

場合によっては、運動療法を取り入れることもあるのです。

運動療法とは

運動療法とは、「運動を行うことで、障害や疾患の治療を行う療法」のことです。
引用:厚生労働省eヘルスネット

運動療法を始める前には、関節可動域、各筋肉の筋力、一連の動きを完成させる為の連動性、疼痛、圧痛、可動時痛等を検査し、改善、再発防止の為の運動プログラムを作成します。

運動療法を開始させた後は、治療部分の回復具合を随時把握しながら運動の種類、回数、時間の増減、調整をしていき元の状態に近づけていきます。

その際、運動療法を受ける患者様と施術者は運動療法の目的を理解し正しく実施することで回復を早めることができるでしょう。

全身のバランスなどから対象箇所以外でも機能低下がみられる場合も運動療法が必要です。

例えば、運動開始前後に全身のストレッチを行ったり、軽い有酸素運動を取り入れたりすることで、全身の筋肉の血行が良くなり、筋温が上昇することで運動療法の効果が上がりますし、運動後は疲労の回復を早める効果があります。

むちうちで行う運動療法

炎症症状が落ち着いてくる頃にはむちうちの痛みや熱感は無くなっていると思いますが、筋肉や関節は硬くなり動かすと痛くなることがあります。

損傷した筋肉や関節を動かすと痛いので動かないように守っている為、筋肉は過緊張状態となり血行不良を起こし、硬く動きが悪くなってしまいます。

まずは、ゆっくり前後左右に傾けたり、左右を向いてみたり動かすことで可動範囲はどこまでなのか確認しながら少しずつ動かしていきます。

痛みを伴う場合があるので、決して無理に行わないで下さい。
ある程度できたところで、可動範囲を広げたり、ストレッチを導入したり調整をしてみましょう。

運動療法を受けられる通院先

交通事故通院における整形外科と整骨院の治療内容の違い

▲交通事故通院の病院と整骨院の治療内容の違い

運動療法を受けられる通院先としては、病院・整形外科と接骨院・整骨院があります。

病院・整形外科ではレントゲン検査、MRI検査、CT検査等をして医師の診断後理学療法士の元で運動療法をすることができます。

接骨院・整骨院では超音波療法などの電気療法や筋肉や関節の動きを改善する運動療法を受けることができます。

血行を促進させ回復を促す手技療法、筋肉や関節の可動域を回復させるストレッチ、筋力を回復させる筋力トレーニングなど施術の種類が豊富なのも特徴の1つです。

長期の固定等により筋肉や関節を動かさない為本来の機能の回復を目指して運動療法を行います。

病院・整形外科の医師の診断後に運動療法の施術が受けられますので、接骨院・整骨院で施術を受ける前に病院を受診しましょう。

病院・整形外科と接骨院・整骨院の通院は併用が可能です。最低毎月1回は医師の診察を受けましょう。

医師と施術者と患者様が回復状況を把握して運動療法を受けるとより良い施術になるでしょう。

交通事故によるむちうちで請求できるお金について

交通事故の損害賠償の内訳

▲交通事故の損害賠償の内訳

交通事故でむちうちになってしまった場合、加害者側に損害賠償を請求できます。
通院をするにもお金がかかってしまうとご心配されている方に、これから損害賠償について解説していきます。

損害賠償とは、交通事故の加害者が被害者に対して、交通事故による損害を金銭的に補償することです。

後遺障害等級認定について

むちうちの治療期間は一般的に3〜6ヶ月程度といわれています。

ある程度通院を続けても完治しない場合は、医師から症状固定の診断を受けることがあります。診断を受けた時点で残っている症状は後遺症となります。

治療を続けたい、後遺症に対して補償を受けたい場合は、後遺障害の等級認定申請を検討することになります。

後遺障害とは?(後遺症と後遺障害の違い)

▲後遺障害とは?(後遺症と後遺障害の違い)

後遺障害の等級認定は、申請することで、審査機関が後遺障害の程度に応じた等級を認定します。等級が認定されて初めて、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求できます。

後遺障害の等級認定を申請するためには、後遺障害診断書が必ず必要になります。
まずは、症状固定を診断した主治医に相談してみましょう。

まとめ

むちうちの痛みが少ないからといって軽くみてはいけません。あまり治療をしないでいると、いつまでも少しの痛みが続くこともあります。

決して途中で止めることなく、専門家の指導を受けてしっかり治療を続けましょう。自己判断せず、わからないことは質問しましょう。

この記事を監修したのは…

柔道整復師。施術歴は27年。スポーツトレーナー、フィットネスインストラクター、リラクゼーションサロン店長、大手接骨院グループの分店長を経験。その後、独立し接骨院・整体院を開業をして6年目を迎える。その経歴を活かし人材育成や、セミナー開催の活動も行う。柔道整復師以外では、カイロプラクター、健康管理士一般指導員、健康管理能力検定1級、健康運動実践指導者などの資格を持つ。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / M.F
大学卒業後は社内で違う業務に就いていましたが、以前から興味のあった記事の執筆を最近始めました。学生時代に通っていたこともあり、整骨院に関する知識は豊富ですが、まだまだ新たな知識を身につけるべく勉強の毎日です。

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