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整骨院は行かない方がいい?頻度の目安とやめるタイミングを解説

監修記事

岡野 圭祐

理学療法士

交通事故後に症状が現れ、治療の通院先として整骨院を選ぶ方も多いのではないでしょうか。
しかし、受診した整形外科の医師や、周りの利用者からは整骨院に行かない方がいいと言われることもあります。

この記事では、

・整骨院に通院しても良いのかわからない
・なぜ整骨院に行かない方がいいと言われるのか不安
・自分の症状は整骨院と整形外科どっちがいいのか?

など、整骨院への通院についてお悩みの方へ向けて解説しています。

実際には整骨院に通院する人は多いですが、本当に通ってもよいのか不安になる人も多いでしょう。
交通事故で整骨院への通院を考える前に知っておきたいポイントは、以下の通りです。

  • 整形外科と整骨院の違いを事前に理解すること
  • 整骨院での施術が自分の症状に合わない可能性があること
  • 整形外科と整骨院を併用通院するためには保険会社の了承が必要なこと

今回は、交通事故後に症状を認め、整骨院に通うべきか悩んでいる場合にどのようにしたらよいのか解説していきます。

整骨院に行かない方がいいと言われる理由とは

交通事故などで怪我を負った場合、整骨院に通院する人も多いですが、整骨院には行かない方がいいと言われた経験はありませんか。

ここでは、整骨院に行かない方がいいと言われる理由を5つにまとめたので紹介していきます。

整形外科とは治療内容や設備が異なるため

交通事故通院における整形外科と整骨院の治療内容の違い

▲交通事故通院の病院と整骨院の治療内容の違い

整骨院は数多く存在しますが、医師からすると設備や治療内容が不透明であるため、一概に「行っても良い」とは言いにくい実情があります。整形外科の医師は、患者の状態にあわせて適切な処方を出しますが、整骨院で適切な施術が受けられるとは限りません。

また、マッサージばかりで機能改善に努めない施設や、過負荷によって症状を悪化させてしまうケースも存在するため、整骨院との併用を許可したことによる弊害について責任を持てないことも、医師が整骨院を勧めにくい理由の一つです。

セールスが多い整骨院もあるため

整骨院はリピーターを増やすためにさまざまな努力をしています。例えば、「回数券の購入をおすすめする」「メンテナンスの必要性を説明して継続してもらう」などです。

もちろん、施術者は利用者の手助けをしたい一心ではありますが、経営の観点よりついセールスが多くなってしまうことがあります。

本来は治療に専念したいところですが、セールスが多い整骨院は一般的に評判が下がりやすく、行かない方が良いと言われることがあります。

効果を実感できない人もいるため

何度も通っているのに症状が変わらないと、効果を実感できなくなるでしょう。

整骨院は怪我の治療に精通しているところが多いですが、医師による正確な診断が困難なため、適切な治療が施されない場合があります。

なかには実際に通っている人からも、効果が感じられないから行かない方が良いと言われた経験もあるのではないでしょうか。施術をしても効果を感じられない場合は、内容に問題があるか、症状固定であるため、医師に相談する必要があります。

症状固定とは:治療を続けても症状の緩和が見られない状況の事

▲症状固定とは?

関連記事交通事故で症状固定と言われたら?後遺障害も解説<弁護士監修>

担当の施術者が変わることがあるため

整骨院は非常に多くの利用者がいるため、施術者も多く在籍しています。そのため、通院のたびに施術者が変わることもあるので、自分の症状をよく知っている人の施術を一定して受けられない可能性があるでしょう。

毎回初めての人だと、体の状態確認や、カウンセリングに時間を要するため、施術時間が短くなってしまうことで効果が得られにくいこともあります。自分の症状をよく知っている人の施術が受けられず、施術者ごとに内容が異なるため、通わない方が良いと言われる原因になります。

整骨院に通った方がいいケース

3つの理由

整骨院に通わない方がいいといった意見もある一方で、整骨院に通った方がいいケースもあります。ここでは、整骨院に通った方がいいケースについて紹介していきます。

交通事故や運動等での外傷の場合

予測できないような交通事故や、運動における相手選手との接触など、何らかの拍子に怪我をすることがあるでしょう。受傷直後などの激しい痛みを伴うような急性外傷では応急処置が必要になるため、専門家に適切な処置をしてもらう必要があります。

その他の急性外傷の例を以下に挙げます。

  • ぎっくり腰
  • 首の寝違え
  • 突き指
  • 足の捻挫

整骨院では怪我をした利用者を施術することが多く、テーピングなどの応急処置に精通しているスタッフが在籍していることが強みとなります。

亜急性の症状が出た場合

亜急性の症状とは、急性外傷の痛みが治ったあとも時間の経過で痛みを再発するなど、特定の部位に繰り返し負荷が生じることで起こるものをいいます。

例えば、むちうちによる急性外傷の強い痛みを回避するため、偏った姿勢を繰り返していることで、肩こりや腰などに負担が集中して痛みを引き起こす場合などです。

この時期は体の使い方や偏った筋肉のバランスを整える必要があるので、整骨院で適切な指導を受けることが大事になります。

整骨院に通う頻度の目安

整骨院に通うべき症状

整骨院の施術には施術初期・回復期・メンテナンス期の3つに分かれ、各時期によって施術する内容が異なります。施術初期とは整骨院に通い始めた時期です。特にこの時期は短期間で集中的に施術を受ける必要があり、頻度は3〜5日間で2〜3回が理想です。

回復期は施術によりおおむね体が元通りになった時期であり、施術後の正しい状態を定着させていくことが目標になります。回復期は4〜6回目が目安で、週1回の頻度が効果的です。メンテナンス期は月1回程度の状態確認がメインとなります。

交通事故後に整骨院に通う場合の注意点

交通事故後に症状を認め、整骨院で施術を受けることを選択した場合は注意することがあります。ここでは、整骨院に通う場合の注意点を2つまとめたので解説していきます。

整形外科も併用して通院する

交通事故の怪我で整骨院と整形外科を併用通院する為のステップ

▲交通事故の怪我で整骨院と整形外科を併用通院する為のステップ

整骨院の施術で症状が改善したとしても、整形外科にも通院をしなくてはなりません。少なくとも2週間~1ヶ月に1回は、医師による経過観察を受ける必要があります。

また、後遺症が残った場合に、後遺障害の等級認定の申請に必要な後遺障害診断書の発行は医師が行うものです。継続して診察を受けていなければ、経過が不明なため医師も作成することはできません。

原則として、整形外科と併用しながら整骨院に通院しましょう。

関連記事交通事故の後遺症で認定される後遺障害等級14級とは?慰謝料の基礎知識について解説!

施術で期待通りの効果が得られるとは限らない

広告で「腰痛が完治します」などと過剰に表現される場合がありますが、身体症状の改善の断言や誇大表現は禁止されています。

施術内容や交通事故患者の通院実績なども含めて、利用する整骨院を見極めなければなりません。

整骨院に行かない方がよいと言われて迷う場合は交通事故病院相談窓口へ

checkmark,チェック

医師や周囲の人から、整骨院に行かない方がよいと言われることがあっても、整形外科と整骨院の併用通院は自分自身に合っている場合があります。

どんな施術があるのか?実績のある整骨院はどこか?など、通院先にお悩みでしたら、交通事故病院相談窓口までお気軽にご連絡ください。

この記事を監修したのは…

理学療法士として、大学病院、総合病院に務め、急性期や外来整形患者を担当。臨床業務の他にロボット開発、リーダー活動、勉強会開催などを経験。理学療法士としての可能性を広げるため、ライターとしても活動中。

この記事の執筆者

理学療法士 / 岡野 圭祐
理学療法士として、大学病院、急性期総合病院に務め、急性期や外来整形患者を担当。 臨床業務の他にロボット開発、リーダー活動、勉強会開催など多岐にわたる経験がある。 理学療法士としての可能性を広げるため、ライター活動も行っている。

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