ドライブレコーダーの警察への提出は義務?方法や注意点を解説
監修記事

オオクマ サキコ
看護師
交通事故の当事者や目撃者になると、警察からドライブレコーダーの映像提出を求められることがあります。
果たしてこれは法的に義務とされているのでしょうか。
また、一度提出した映像がどうなるか、提出のをする際にどのような注意点があるかについても詳細をまとめましたので参考にしてください。
-
まずはお気軽にご連絡ください
- 電話受付時間 9:00~22:00
-
LINEで無料相談
(24時間365日、受付) -
WEBで無料相談
(24時間365日、受付)
目次
警察へのドラレコ提出は義務ではない
交通事故時、警察からドライブレコーダー映像の提出を求められても、応じなくてはならない法的な義務はありません。
提出するかは当事者の判断に委ねられており、“任意である”というのが冒頭の答えです。
ただし、裁判で「文書提出命令」が出された場合は、提出義務が生じます。
提出を拒否しても罰則はありませんが、相手方の主張が真実と認められ、判決で不利になるリスクがあります。
映像内容を確認した上で、自分に有利な場合は提出を検討し、不利になる可能性がある場合は弁護士に相談するのが賢明です。
特に大きな事故の場合など、状況に応じた適切な判断が重要と言えます。
警察にドライブレコーダーの提出を求められるケース
ドライブレコーダーの映像は、人の記憶に基づく証言よりも客観的で信頼性の高い証拠として重視されます。
警察から任意提出を求められる主なケースは、以下の通りです。
交通事故関連
- 轢き責任があるかの証明)
- 轢き逃げ事件の証拠(車種や車両ナンバーの特定)
- 信号無視や一時停止違反などの交通違反の立証
危険運転の証拠
- あおり運転の証拠(急接近、幅寄せ、執拗な追跡など)
- 危険な運転操作(急ブレーキ、無理な追い越しなど)
- 飲酒運転や暴走行為の証拠
犯罪捜査への協力
- 路上での窃盗事件(車上荒らし、オートバイ窃盗など)
- 暴行事件の証拠(路上での喧嘩、傷害事件など)
- 器物損壊やいたずら行為の証拠
その他の状況
- 路上でのトラブル(言い争いやトラブルの経緯)
- 迷惑駐車や違法駐車の証拠
- 不審者や不審車両特定
ただし、映像が証拠として認められるとは限りません。
映像の内容が適切であるか、事件との関連性があるかなどが評価されます。
提出は義務ではありませんが、状況によっては自身の正当性を証明する重要な材料となります。
また、基本的に映像の編集をすることはおすすめできません。
改ざんとみなされるリスクが潜んでいるからです。
むちうち等、交通事故後の痛みや違和感でお困りではありませんか?
「交通事故病院」の相談窓口なら、交通事故後の通院先について無料相談できます。
質問・ご相談・ご予約、全て0円!
さらに、通院で最大20,000円のお見舞金もあり!(※お見舞金の詳細はこちら)
まずはお気軽にご連絡ください。
(電話受付時間 9:00~22:00)
事故に遭ったらドラレコの映像を保存!
交通事故に遭った場合、最初に行うべき重要な作業の一つがドライブレコーダーのSDカード保護です。
多くのドラレコは容量が限られており、常時録画で古いデータを上書きする仕組みのため、貴重な事故映像が消失する恐れがあります。
事故直後にSDカードを取り出すことで、事故状況を記録した決定的証拠を確保できます。
この映像は警察への届出、保険会社との交渉、さらには弁護士との相談時に非常に有効です。
自分に過失がない場合でも、客観的証拠がなければ主張が認められにくいケースがあります。
事故後の混乱の中でも、SDカード保護を忘れずに行いましょう。
警察にドラレコを提出する流れ
急な事故の発生に見舞われた場合、気が動転してしまい、本来対処すべき行動がとれないことも予想されます。
ここでは、必要時に警察にドライブレコーダーの映像をスムーズに提出するための流れをまとめました。
いざという時のために覚えておきましょう。
- 車のエンジンを切る
事故直後、まず車のエンジンを切り、二次災害を防止します。安全な場所を確保してから行動しましょう。 - SDカードを取り出して保存
多くのドライブレコーダーは容量制限があり、一定時間経過後に映像が上書きされてしまいます。事故映像が消失する前に、すぐにSDカードを取り出しましょう。SDカードの保管にも注意してください。 - 映像データのコピーを作成
警察に提出したドライブレコーダー映像は基本的に返却されません。また、警察から映像データのコピーを後から入手することも難しいため、提出前に必ず自分でデータをコピーして保管しておきましょう。事故にかかわる映像はすべて目を通します。 - 警察へ映像を提出
映像が手元に残るようにコピーを取った後、警察へ提出します。提出は任意ですが、自分に有利な証拠となる場合は積極的に提出を検討してください。
重要ポイント
・警察提出後は映像が返却されないため、必ず事前にコピーを保管
・SDカード内の映像は時間経過で上書きされるため、事故後すぐに保存が必要
・提出前に映像内容を確認し、自身にとって有利か不利かを判断することも重要
ドラレコを警察に提出するメリット・デメリット
ドライブレコーダーを警察に提出することで得られるメリットもある一方、どの様な状況でも提出するのがよいとは言えません。
次のようなデメリットも存在しますので、いざという時の判断材料にしてください。
メリット
- 自分に過失がない事故の場合、客観的証拠として過失割合の交渉に有利に働く
- 当て逃げ被害や危険運転の被害者になった場合、加害者特定の決め手になる
- 目撃者がいない状況でも、事実関係を明確に証明できる
- 保険会社との交渉をスムーズに進められる可能性が高まる
デメリット
- 提出した映像は基本的に返却されないため、手元に残らない
- 自分にも一部過失がある場合、不利な証拠として使われる可能性がある
- 提出した映像が相手方当事者に開示されるとは限らない
- 映像内容によっては、自分の予期しない交通違反が発覚するリスクもある
自分に過失がなければ有利な証拠となり事実関係を明確にできますが、映像が返却されない点や自分の違反も映っていれば不利になるリスクもあります。
警察に提出する前には、映像の内容確認と映像のコピーを忘れずにおこなってください。
まとめ
交通事故などの際、ドライブレコーダーの映像は客観的証拠として非常に価値があります。
しかし、警察への提出は義務ではなく任意であり、提出するかどうかの判断は状況によって異なります。
また、一度提出した映像は返却されず、コピーを求めても応じてもらえないケースが多いため、提出前に必ずコピーを保管しておきましょう。
適切な判断と準備によって、ドライブレコーダーは交通トラブル解決の強力な味方となります。
-
まずはお気軽にご連絡ください
- 電話受付時間 9:00~22:00
-
LINEで無料相談
(24時間365日、受付) -
WEBで無料相談
(24時間365日、受付)
この記事を監修したのは…
看護学校卒業後、総合病院にて外科病棟、救急病棟、外来等、急性期看護を経験。結婚・出産を経て、看護師として臨床以外でスキルを磨けるライターに魅力を感じ、活動を開始。現在、医療福祉系の記事を中心に執筆中。
この記事の執筆者
交通事故治療の
病院・整形外科を探す
交通事故施術の
整骨院・接骨院を探す
カテゴリ一覧
-
交通事故の症状・治療について
-
交通事故施術に強い整骨院
-
交通事故治療ができる病院
- 交通事故の通院・手続きについて(その他)
- 交通事故の弁護士