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むちうちとは|交通事故後の症状や治療、保険金について解説!

むちうちは、皆様の生活の中で一度は耳にしたことのある言葉だと思います。しかし、むちうちの原因や症状についてはあまり知られていないのではないでしょうか。
交通事故の被害にあった方の約7割がむちうちを発症するといわれています。他人事ではない数字に感じられますよね。
そこで、この記事では、むちうちとはどんな怪我なのかを解説していきます。原因や症状と併せて、保険金や後遺症についても記載しているので、ぜひ最後までお読みください。

むちうちとは~むちうちが起こる原因と症状~

ここでは、むちうちの基本的な情報として、発症の原因と症状を解説していきます。
症状の中には、皆様が想像していないようなものも出てくるかもしれませんので、ぜひ読んでみてくださいね。

どうやってむちうちが起こっているのか

「むちうち」とは?発症の原因や症状等

▲「むちうち」とは?発症の原因や症状等

むちうちは、交通事故やスポーツによって、突然外部から強い力が首にかかることで起こる怪我です。
首の周りの筋肉や靭帯、椎間板と呼ばれる軟部組織が損傷を受けて痛みやコリなどの症状があらわれます。
衝撃を受けた際に、首が前後に鞭(ムチ)のようにしなる様からむちうちと呼ばれています。正しい診断名としては、頚椎捻挫外傷性頚部症候群があげられます。

自覚症状があらわれるまでに時間がかかるケースも

交通事故直後は身体が興奮状態にあり、痛みを感じない場合が多いです。
そのため、むちうちになっていても事故直後には自覚症状がなく、怪我無しで済んだと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし少なからず、身体は交通事故によってダメージを受けているはずですので、必ず病院を受診して検査を受けるようにしてください。

むちうちの症状は痛み以外にもたくさんある

むちうちの症状とは?むちうちが原因で起こる症状の例

▲むちうちが原因で起こる症状の例

むちうちの症状は、痛みを想像する方が多いのではないでしょうか。
むちうちの一般的な症状は以下になります。

首や肩に出る症状:痛み・コリ・回せない
手足に出る症状:しびれ・だるさ・まひ・握力低下
耳に出る症状:耳鳴り・聴力低下
目に出る症状:めまい・目のかすみ・視力低下
その他の症状:倦怠感・吐き気・不眠・頭痛

むちうちの治療ができる通院先は主に2つ!

交通事故でむちうちになった場合の主な通院先は、①病院(整形外科)②整骨院(接骨院)の2種類です。
これから、それぞれの通院先の特徴を解説していきます。

交通事故通院における整形外科と整骨院の治療内容の違い

▲交通事故通院の病院と整骨院の治療内容の違い

通院先①病院(整形外科)

むちうちや捻挫、骨折の疑いがある場合は整形外科を受診しましょう。
整形外科では、医師による治療が受けられます。医師にしか行えない交通事故の治療は以下になります。

  • レントゲン・MRI・CTの画像診断
  • 湿布やブロック注射、痛み止めなどの薬の処方

また、交通事故の手続きにおいて重要書類となる診断書の発行も医師にしか行えません。

診断書が必要になる理由

交通事故治療における診断書の内容と役割

▲交通事故治療における診断書の内容と役割

病院で医師に発行してもらう診断書は、重要といわれても、どのような時に必要になるか気になりますよね。主に診断書が必要になる場面は以下になります。

  • 保険金の請求をするとき
  • 物損事故で処理していた事故を人身事故に切り替えるとき

通院先②整骨院(接骨院)

柔道整復師による施術が受けられるのが整骨院です。
整骨院と接骨院で名前は異なっても、施術内容や必要な資格に差はありません。
整骨院では、整形外科のような医療行為は受けられません。整骨院で受けられる施術を以下でまとめています。

  • マッサージを中心とした手技療法
  • 超音波や電気の機械を使った物理療法
  • ストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法
  • 鍼灸師が在籍していれば受けられる鍼灸療法

整形外科と整骨院の併用が可能

交通事故の怪我で整骨院と整形外科を併用通院する為のステップ

▲交通事故の怪我で整骨院と整形外科を併用通院する為のステップ

ここまで説明してきた整形外科と整骨院は、併用して治療を受けることが可能です。
整骨院は、整形外科と比べ営業時間が長い場合が多いです。普段お仕事が忙しい方は、仕事終わりでも通院できる整骨院の方が便利だと思う方もいらっしゃいますよね。
併用したい場合は、一度整形外科の医師に相談してみましょう。
▶︎参考:整形外科と整骨院を併用する際の注意点はこちら!

治療にかかった費用は加害者側に請求できる!

交通事故の被害にあってしまった場合、加害者側に損害賠償として請求できるお金があります。
これから、損害賠償金について説明していきます。

交通事故の損害賠償の内訳

▲交通事故の損害賠償の内訳

請求できる損害賠償の項目

被害者が加害者側に請求できる損害賠償の項目の一部を以下で表にしています。

治療費 治療にかかった費用
通院交通費 通院先までの交通費(電車代や自家用車のガソリン代)
休業損害 交通事故によって仕事を休んだ場合の減収分
入通院慰謝料 怪我をしたことによる精神的苦痛を金銭で賠償
後遺障害慰謝料 後遺障害が残ったことによる精神的苦痛を金銭で賠償
逸失利益 後遺障害が原因で労働能力が低下し、得られなくなってしまった利益

慰謝料について

交通事故で発生する慰謝料は、3種類あります。

①入通院慰謝料
②後遺障害慰謝料
③死亡慰謝料

それぞれの慰謝料は、入通院期間や後遺障害の等級などによって金額が異なります。そして、その金額を計算する際に必要なのが、3つの算定基準です。
これからそれぞれの基準について解説していきます。

交通事故の慰謝料の3つの基準(自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準)

▲交通事故の慰謝料の3つの基準

自賠責基準

自動車の所有者に加入が義務付けられている、自賠責保険による基準です。
強制保険であることから、最低限の補償になっていて、3つの基準の中では最も低い金額になる場合がほとんどです。

任意保険基準

加害者が任意で加入している保険会社がある場合に適用されます。自賠責保険の限度額では補いきれなかった部分を補填します。
保険会社ごとに基準が設けられており、その基準はほとんど公表されていません。自賠責と同等または少し高い金額になるでしょう。

弁護士基準

弁護士が示談交渉や裁判をする際に使用する基準になります。過去の裁判例から基準が設けられています。
3つの基準の中では最も高額になります。

治療期間が長くなってきたら後遺障害等級認定を検討しましょう

むちうちの一般的な治療期間は3ヶ月~6ヶ月といわれています。この治療期間より治療が長引いてくると、加害者側の保険会社や医師から症状固定を提案される場合があります。
症状固定の診断を受けたら、後遺障害等級認定の申請を検討しましょう。これから後遺障害等級認定について解説していきます。

症状固定とは:治療を続けても症状の緩和が見られない状況の事

▲症状固定とは?

後遺障害等級認定を受けるメリット

後遺障害等級認定は、症状固定時点での症状を後遺障害とし、審査機関に申請して、症状に応じた等級を認定してもらうことです。

後遺障害とは?(後遺症と後遺障害の違い)

▲後遺障害とは?(後遺症と後遺障害の違い)

後遺障害等級認定を受けることで、後遺障害慰謝料逸失利益を損害賠償として新たに請求できます。

後遺障害等級認定の申請方法は2種類

後遺障害等級認定の申請には2種類あります。事前認定被害者請求です。

◎事前認定
医師が発行した後遺障害診断書を、加害者側の保険会社に提出するのみで手続きが完了します。ほかに必要な書類は保険会社が用意して、審査機関にまとめて提出してくれます。
被害者からすると、手続きが簡単で手間がかかりませんが、保険会社がどのような書類を審査機関に提出しているかわからないため、書類不足で十分な等級が認定されない可能性もあります。

◎被害者請求
被害者請求は、必要な書類を被害者自身で収集し、被害者が審査機関に提出する方法です。
必要書類を集める手間はかかってしまいますが、状況に応じて書類を増やすことができますし、ご自身でどのような書類を提出したのか把握しているため、認定される等級に納得しやすいと思います。

まとめ

いかがでしたか?
交通事故によるむちうちは、症状の種類がたくさんあるうえに、自覚症状が出るまでに時間がかかる場合があります。しっかりと賠償請求するためにも、交通事故の直後に必ず一度は整形外科を受診し、検査を受けるようにしましょう。
治療期間が長くなってきた場合は、症状固定や後遺障害等級認定を検討するとよいでしょう。担当医師に相談してみてください。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / T.A
出版社に就職後、書籍や雑誌コラムの執筆・編集を経て、現在はフリーライターとして活動中。家族が交通事故の被害にあった過去の経験をもとに、怪我の治療先や手続きのコツなどをお届けしていきます。みなさんのお悩みが少しでも軽減されますように…。

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