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首の痛みはむちうちが原因?症状の特徴や治療法について解説!

交通事故にあうと、体に大きな衝撃を受けます。この衝撃によって首を損傷し、首に痛みがあらわれるかもしれません。

「この首の痛みは何だろう…。」と不安な方、むちうちを発症している可能性があります。そこで今回は、むちうちで首の痛みがあらわれる原因やむちうちの特徴、通院先や治療方法などについて解説していきます。

事故後の首の痛みはむちうちによるもの?

「むちうち」とは?発症の原因や症状等

▲「むちうち」とは?発症の原因や症状等

交通事故の被害にあうと、事故の衝撃で首が鞭のように大きく前後にしなります。そのため、首周辺の筋肉や靭帯などの軟部組織が損傷してしまい、首の痛みがあらわれるのです。

このような経緯で生じた怪我を「むちうち」といいます。また、むちうちは首の痛みだけではなく、多種多様な症状があらわれます。

むちうちであらわれる症状

むちうちの症状とは?むちうちが原因で起こる症状の例

▲むちうちが原因で起こる症状の例

むちうちであらわれる症状は、首や肩の可動域制限や頭痛、めまい、吐き気、しびれや麻痺、歩行障害など様々です。このように様々な症状があらわれる理由としては、交通事故で損傷した箇所が異なるためです。

むちうちは損傷している箇所によって、以下のような症状型に分類されます。それぞれの症状型の特徴と併せてご紹介します。

  • 頚椎捻挫型
    むちうちと診断を受けた7割以上が該当するといわれている。
    筋肉や靭帯が過度に伸びたり断裂した状態。
    主な症状:首の痛みや運動制限、首や背中のこり、頭痛、めまいなど
  • バレー・ルー症状型
    交感神経と副交感神経が損傷または過緊張した状態で、自律神経に機能障害が生じる。
    主な症状:慢性的なめまい、耳鳴り、頭痛、記憶障害、倦怠感、吐き気など
  • 神経根症状型
    事故の衝撃で椎間孔から腕へ伸びている神経が、上下の頚椎に圧迫されている状態。
    主な症状:腕の知覚障害、しびれ、麻痺、筋力の低下、反射異常、後頭部や顔面の痛みなど
  • 脊髄症状型
    脊柱管の中を通る脊髄が傷ついた状態。
    主な症状:足のしびれ、頭痛、めまい、吐き気、集中力や思考力の低下、視力障害、尿や便が出にくいなど

ただし、交通事故でむちうちの怪我を負った場合、複数の症状型が併発することもあります。

事故直後に首の痛みがあらわれるとは限らない

交通事故で発症するむちうちは、事故後すぐに首の痛みや頭痛、めまいなどの症状があらわれるとは限りません。事故直後は体が興奮状態にありアドレナリンβエンドルフィンという物質が体内に分泌されます。

アドレナリンやβエンドルフィンが分泌されると鎮痛作用が働き、むちうちの怪我を負っていても症状に気づきません。そのため、体の興奮状態が治まった数日後に、むちうちの症状があられることもあります。事故直後に痛みがあらわれていなくても、一度病院で診察を受けることをおすすめします。

▶︎参考:事故直後に病院へ行かなかった場合はどうなる?

むちうちによる首の痛みを治療するには

交通事故通院における整形外科と整骨院の治療内容の違い

▲交通事故通院の病院と整骨院の治療内容の違い

むちうちによる首の痛みを治療する場合、通院先は以下3つから選択することができます。

  • 医師がいる総合病院整形外科
  • 柔道整復師がいる整骨院接骨院
  • 鍼灸師がいる鍼灸院

それぞれの通院先で取得免許が異なるため、受けられる治療・施術も異なります。総合病院や整形外科では、医師によるレントゲンやMRIの検査、痛み止めや湿布の処方、手術、ブロック注射、理学療法士によるリハビリが受けられます。整骨院や接骨院では、柔道整復師がマッサージや電気療法、牽引、温熱療法などを行います。鍼灸院では、はり師やきゅう師による、はりと灸を使った施術が受けられます。

むちうちの場合、痛みが強くあらわれている「急性期」と、痛みや炎症が落ち着いてくる「慢性期」で適した治療方法が異なります。

むちうちの急性期と慢性期における対処法の違い

▲むちうちの急性期と慢性期における対処法の違い

急性期におけるむちうちの治療

急性期は、むちうちの受傷直後にあたり、痛みが強くあらわれています。そのため、無理に体を動かしてしまうと症状が悪化する可能性があります。したがって、マッサージや牽引といった体を動かすような施術は避けましょう。

むちうちの急性期は安静第一です。安静によって、むちうちによる炎症が治まるよう努めます。安静を保つ際には、コルセットや頚椎カラーを着用することをおすすめします。コルセットや頚椎カラーで首の動きが制限され、首にかかる負担の軽減につながります。

首のむちうちにおけるコルセットの役割:首の負担を減らして炎症を悪化させないこと

▲首のむちうちにおけるコルセットの役割とは?

また、むちうちの痛みが酷い場合は、痛み止めブロック注射で痛みを抑える治療を行いましょう。

慢性期におけるむちうちの治療

慢性期は、むちうちによる痛みが落ち着いているため、マッサージや牽引など体を動かす施術も可能になります。慢性期で行う治療の目的は、安静にしたことで動きが悪くなった筋肉や関節の機能回復です。したがって、マッサージや電気療法、牽引、温熱療法といった治療・施術が慢性期に適しています。

▶︎参考:むちうちで湿布を使う場合は、温湿布と冷湿布の使い分けが重要!

むちうちで発生する治療費の負担は?

交通事故の損害賠償の内訳

▲交通事故の損害賠償の内訳

交通事故でむちうちを負った場合、治療を受けるための治療費が必要になります。また、治療費以外にも精神的苦痛を負ったり、仕事を休んで減収になる可能性もあります。このように、交通事故の被害者に発生した損害は、加害者に請求することができます。なぜならば加害者には、被害者に発生した損害を金銭で賠償する「民事処分」を負う責任があるためです。

被害者が加害者に治療費を請求するには、損害賠償の請求手続きを行わなければなりません。

▶︎参考:加害者に請求できる損害賠償の項目について詳しく知りたい方はこちら

むちうちの治療費を加害者に請求する手続き

むちうちの治療費を加害者に請求する場合は、まず加害者側の保険会社に通院先の名称連絡先を連絡しましょう。保険会社の了承を得た通院先でなければ、治療費が支払われないことがあります。

また、医師がいる総合病院や整形外科で、診断書を取得することも忘れてはいけません。加害者側の保険会社が支払う治療費は、交通事故が原因の怪我のみです。したがって、事故と怪我との因果関係を証明する「診断書」が必要になります。

交通事故治療における診断書の内容と役割

▲交通事故治療における診断書の内容と役割

保険会社から治療の打ち切りを打診されることも

むちうちの治療を受けている最中に、加害者側の保険会社から治療の打ち切りを打診されることもあります。治療が打ち切りになると、加害者側の保険会社から治療費の支払いを受けることが出来ません。そのため、打ち切り後の治療費は、被害者が自費で負担しなければなりません。

治療の打ち切りを打診されないためには、「通院頻度を保つこと」「適切な治療を受けること」が大切です。通院頻度が少ないと、保険会社の担当者に軽い症状だと誤解され、早期の段階で治療を打ち切られてしまいます。

また、「湿布をもらうだけ」「マッサージを受けるだけ」の治療・施術の場合は、治療継続の必要性が低いと判断されて治療を打ち切られてしまいます。

したがって、むちうちで通院をする際は「通院頻度を保つこと」「適切な治療を受けること」の2点に注意してください。

▶︎参考:治療を打ち切られたときの対処法について詳しく知りたい方はこちら

むちうちによる首の痛みについてのまとめ

ポイント

いかがでしたか。交通事故後にあらわれた首の痛みは、むちうちを発症している可能性があります。むちうちであらわれる症状は首の痛みだけでなく、頭痛やめまい、耳鳴りなど多種多様です。

むちうちの治療・施術は、総合病院や整形外科、整骨院や接骨院、鍼灸院といった3つの選択肢があります。しかし、むちうちの急性期と慢性期で適した施術が異なるため、通院先を選ぶ際は、今回の記事を参考にしてください。

もしも通院先にお悩みであれば、下記のボタンから交通事故病院へお問合せください。交通事故の怪我や手続きに詳しいスタッフが、通院先選びをサポートいたします。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / K.N
交通事故にあわれた方が抱える不安やお悩みを解決するべく、日々勉強中。 専門家へのインタビューや怪我の治療・施術、相手側とのやり取りや手続き方法、車の修理など、交通事故に関するお役立ち情報を発信していきます。

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