2018.06.13 警察 被害者 追突事故 物損事故 むち打ち

軽い追突事故でも病院に行くべき理由とは?

追突事故に巻き込まれたけれど、痛みはない……

軽い追突事故にあったが、身体に痛みがない場合、通院しない方が多いようです。中には、加害者とその場で示談してしまう方も。

しかし、本当にそれでいいのでしょうか。

今回は、軽い追突事故でも必ず病院へ行くべき理由をお伝えします。「病院へ行くべきなのか?」とお悩みの方は必読です。

▶︎参考:交通事故のあと警察を呼ぶのは義務!事故現場でやるべき対応とは?

▶︎参考:人身事故と物損事故の違いとは?

痛くなくても病院に行くべき理由とは?

後方から、突然の追突。
どんなに軽い衝撃だったとしても、「何が起きたの?」と驚きますよね。怪我をした様子も、痛みもないので、「大したことない」と自分の体のことは後回しにしてしまいがちです。

人差し指を立てる白い女性

追突事故に巻き込まれ、怪我をしていなくても病院に行くべき主な理由は以下3つです。
順をおって説明していきます。

  • 1.交通事故後は痛みを感じにくい
  • 2.むちうち症には様々な症状がある
  • 3.もらえるはずの損害賠償金が減る

1.交通事故の直後は、体に痛みを感じにくい

前述もした通り、交通事故に巻き込まれたという事実は予期せぬこと。突然の追突で、脳が興奮状態にある可能性があります。

過去には…

  • 「骨折」と診断された途端に痛みが出てくる人
  • 病院に着いた途端に自分で歩けなくなる人     など

怪我をしているのに痛みを感じなかったケースが数多く報告されているほど。脳が追突事故というイレギュラーな状況に興奮し、運動能力を高めたり、痛覚をマヒさせたりする物質が分泌されるためではないかと考えられています。

注意する医師

    脳内出血の恐れも……

    予想外に重度の怪我である可能性も捨てきれません。例えば、頭部を打って脳内出血を起こした場合、見た目には出血が分かりません。脳内出血していても、その血液が脳を圧迫するまでに時間がかかることから、発見が遅れることがあります。
    脳内出血は後遺症が残る場合がありますので、このようなリスクを防ぐためにも、自己判断ではなくきちんとした受診が必要です。

2.交通事故によるむちうち症には様々な症状が

追突事故(交通事故)であげられる怪我の一つに、「むち打ち症」があります。正式名称は頚椎捻挫(けいついねんざ)、または外傷性頚部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)といい、むちうち症は、交通事故にあった人の7〜8割がなるといわれています。体がシートに固定された状態で追突されると、頚椎(首の骨)に衝撃がかかり、首だけ前に出ることによって頚椎に負荷がかかり、損傷します。

特に現代スマホやパソコンなどを見る習慣がついている人の多くは首の骨がまっすぐになるストレートネックになっており、むち打ちによる症状も重くなりやすい傾向があるそうです。主な症状は首の痛みや肩のはり、吐き気などです。
耳鳴りやめまいといった症状が出ることもあるそうです。事故直後に医師の診察を受けておき、大体一週間程度を目安に様子を見て、痛みが強くなるなど変化があれば再度受診しましょう。

▶︎参考:軽いむちうちと診断された場合の通院について

▶︎参考:交通事故の怪我はむちうちだけじゃない?

3.もらえるはずの損害賠償金が減る?

金銭面に関しても、通院するべき理由があります。
一般的に、軽い追突事故で怪我人が出ない場合は物損事故として扱われます。物損事故の場合は、被害者であっても治療費などは請求できないので、損害賠償金(※1)が少なくなります。また、怪我をして治療を開始することになっても、病院へ行って「診断書」を取っていなければ、物損事故から人身事故への切り替えができません

(※1)損害賠償とは…

損害賠償とは、加害者が被害者に償う治療費や慰謝料のこと。
物損事故の場合は、怪我人が出ていないということから治療費や慰謝料などが保障されない。

▶︎参考:損害賠償とは?保険の仕組みを簡単解説!

▶︎参考:物損事故では慰謝料が出ない?物損事故と人身事故の違いとは

そのため、痛みが出るまで待つのではなく、すぐに病院で受診して診断書を出してもらい、それらにかかった領収書や異動に要した交通費の領収書等などを後日請求できるように保管しておく必要があります。

▶︎参考:物損事故として処理した場合の慰謝料について

追突事故による怪我、通院するならどこ?

「実際に痛みもないし、じゃぁ一体どこの病院にいけばいいの?」とお悩みになる方もいますよね。
交通事故にあってしまった時、まずは「整形外科」や総合病院を受診しましょう。整形外科に定期的に通院していても、症状がよくなった気がしないという場合には、整骨院や鍼灸院に通院することもできます。この3つは、治療費として支払われる保障の範囲内です。

病院

整形外科と整骨院では、治療・施術内容が異なります。希望する治療・施術内容や、通院の仕方に合わせて、通院先を検討してみるのがよいでしょう。

1.整形外科(総合病院)

整形外科ではレントゲン撮影やMRI検査をはじめ、痛め止めの処方が一般的です。
医師は、検査をして診断結果をもとに治療を始めます。
また、物損事故から人身事故に切り替える際の「診断書」も医師出なければ発行できません。もし人身事故に切り替えるのなら、必ず整形外科や総合病院で受診してください。

【全国】交通事故の治療に特化した整形外科を探す

▶︎参考:整形外科への通院方法

▶︎参考:レントゲン検査やMRI検査についてはこちら

2.整骨院(接骨院)

自賠責保険が適用されていることが条件ですが、整骨院(接骨院)に通院もできます。
整骨院は柔道整復師という国家資格の所有者が手技療法で施術をします。施術内容としては、電気療法や骨つぎを取り入れるようです。

【全国】交通事故の施術に特化した整骨院を探す

▶︎参考:整形外科と整骨院の違いについて

3.鍼灸院(しんきゅういん)

鍼灸院にも通院することが可能です。
鍼灸院は、はり師・きゅう師といった国家資格所有者がはりを打ち、血行をよくしたり、自律神経の乱れを整えたりすることが期待できます。

▶︎参考:治療をしていて症状が緩和しないとお悩みの方

痛みが出てきた…病院に行く前の注意点

通院する前に、必ず守って欲しいことがあります。それは「物損事故から人身事故に切り替えること」です。
前述したとおり、自賠責において物損事故では、慰謝料が支払われないからです。

    物損事故から人身事故に切り替えるフロー
    ①診断書を取得すること
    ②事故から10日以内に現場の警察署で切り替え手続きをすること

注意点

①診断書を取得すること

交通事故によって障害を負ったことを証明してもらうため、病院で診断書を作成してもらいます。これがなければ、事故からしばらく経過して痛み等が生じた場合でも、人身事故として認められません。後に当事者の症状が見つかった場合、診断書があれば人身事故に切り替えることができます。

②事故から10日以内に現場の警察署で切り替え手続きをすること

人身事故扱いになると、損害賠償金や慰謝料などの額は大幅に増額し、通院にかかった治療費や交通費なども支給されます。
診断書を取得したら、“事故現場の管轄の”警察署にいきましょう。物損事故から人身事故へ切り替えの手続きをしてもらいます。

警察への届け出に具体的な申請期間はありませんが、目安として事故から10日以内に病院で診察を受けるようにしましょう。事故発生からあまりにも時間が経ってしまうと、せっかく診断書を取得しても“事故との因果関係を証明しづらい”と判断されるため、人身事故に切り替えられないことがあります。

加害者と示談の兼ね合いもありますので、時間がないからと通院を後回しにせずにすぐ動きましょう。物損事故から人身事故への切り替えをするときは、実況見分をしてくれた担当の警察官が調書を取ることになるので、事前に連絡をしておくとスムーズです。

▶︎参考:警察がやってくれることとは?

追突事故による治療費は加害者側の保険会社に請求

保険金の請求をするときには、保険を請求する任意保険会社、または自賠責保険会社に診断書を提出します。なお、診断書は写しで済ませてくれるところが多いので、一通取得しておけば足ります。

自動車保険

会社に休業の申し込みをするために提出するのか、警察や保険会社に提出するのかで医師に記載してもらう内容も異なってきます。事前にどのような目的で診断書が必要なのかを伝えておきましょう。

▶︎参考:事故発生から示談成立までの流れ!休業損害ってなに?

▶︎参考:自賠責保険でもらえる慰謝料ってどのくらい?

軽い追突事故でも必ず病院へ

追突事故直後はけが人も痛みもなく物損事故扱いで病院に行かなかったが、後から痛みがひどくなった…という場合もあります。長い間苦しむ後遺症に悩まされる、相応の慰謝料や治療費を受け取れずに苦労するというケースはあり得ます。

ポイント

事故の処理は警察関係、職場や学校関係、保険関係、当事者同士の話し合いなど大変なことが多いですが、まずは自分の体を大切にすることを考えてください。
そして、今後のためにも必ず事故から遅くとも一週間以内には受診して、診断書を作成してもらいましょう。

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