追突事故による怪我、考えられる症状とは? | 交通事故病院
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2018.10.26 追突事故 腰の痛み むちうち 捻挫 打撲 監修記事

追突事故による怪我、考えられる症状とは?

 

追突事故に巻き込まれたら…

後続車に追突される事故は、交通事故の中で約4割にのぼるといわれています(編集部調べ)。そのため、交通事故を起こさないように気を付けていても、追突事故に巻き込まれる可能性があります。

追突事故直後、症状が出ていなくとも、自己判断せずに病院で診断してもらうことが大切です。もしも事故直後に病院へ行かなかった場合、後に深刻な症状に発展することがあります。

今回は、追突事故にあった場合に考えられる怪我について、すこやか長尾台鍼灸整骨院の樋口 雅宏先生に解説してもらいました。

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交通事故で考えられる怪我①:むちうち

湿布の貼り方

運転中に後ろから追突され、数日後に首の痛みや肩こり、手のしびれが発生することがあります。いわゆる「むちうち」といわれる症状です。交通事故で「むちうち」になる原因としては、以下のことが挙げられます。

むちうちは、首に強い力が加わり、首がむち(鞭)のようにしなることが原因で起きます。

交通事故の瞬間、シートベルトなどで体は固定されていますが、頭部は固定されていません。そのため、衝突や急停車によって頭が前方に大きく振られ、首はその衝撃を吸収しようとして、前方に大きくしなります。その反動で後ろに反り返り、鞭打つように首に大きな負担がかかってしまうのです。

このような原因で起こる「むちうち」は、首の痛みや違和感といった症状のイメージがあるかもしれません。しかし、首の痛みや違和感以外にも、以下のような症状があらわれます。

肩こり・手のしびれ

首の筋肉がリラックスした状態で運転しているのに、後ろからの大きな力によって後ろにのけぞります。そして、反動で頭が前に曲がります。それにより頚椎や筋、靭帯や椎間板、神経が傷んでしまい、肩こりや手などのしびれが発症します。

麻痺症状が出ることも…

肩こり・手のしびれが、首から肩、腕、手、背中、後頭部に伸びる神経に障害が出ると、しびれだけでなく、力が入らない麻痺症状が起きます。

頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気

交感神経が傷つくと、頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気などの症状が出ることがあります。また、損傷が脊髄まで達していた場合は、足のしびれや排尿・排便障害が出ることもあります。

▶︎参考:むちうちの治療期間や対処法についてまとめた記事はこちら

交通事故で考えられる怪我②:骨折や脱臼

怪我イメージ

首に強い痛みがある怪我を負うと、色々な症状が出てくることがあります。しびれだけでなく、場合によっては手足の麻痺につながる部分です。

骨折や脱臼

怪我をした当初は、相当の痛みを感じているはずです。しかし、首の骨折をしてしまうと、手足が麻痺することもあります。骨折や脱臼が軽微だったとしても、自己判断は避け、必ず医師の診察を受けましょう。

首の骨の配列が乱れる

首の骨の側面(横から見た場合)は、前の方に向かって緩やかにカーブしています。しかし、後ろから追突されたことで、骨の並び方がまっすぐになったり、後ろにカーブすることもあります。そのような状態から変形性頚椎症(骨の変形や圧迫により神経が圧迫される)になり、手足の麻痺を引き起こすこともあります。

▶︎参考:捻挫や骨折についてまとめた記事はこちら

交通事故で考えられる怪我③:椎間板ヘルニア

腰に湿布を貼る女性

交通事故によるむちうちの症状は、首や肩の痛みだけではありません。腰に負荷がかかり、椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。交通事故で椎間板ヘルニアになる原因としては、以下のことが挙げられます。

交通事故で首や腰が鞭のようにしなるため、大きな衝撃を受けてしまい、椎骨と椎骨の間が狭まってしまいます。

そのため、クッションのような役割である椎間板に大きな負担がかかって、椎間板が飛び出すことにより、椎間板ヘルニアを生じることがあります。

椎間板ヘルニアになってしまうと、腰の痛みや足のしびれ、感覚異常や筋力の低下などの症状があらわれることがあります。

 

その他考えられる怪我や症状は?

事故被害車

ダッシュボード外傷や計器類による顔面外傷

追突された場合、膝や足がダッシュボードにぶつかることもあります。衝撃の程度によっては、膝蓋骨、下腿骨の骨折や股関節脱臼、骨盤骨折になるかもしれません。また、計器類にぶつけて、顔面に怪我を負うこともあります。

ハンドル外傷・フロントガラス外傷

ハンドル外傷
ハンドルで胸や腹部の上を強打して起きる外傷です。この外傷を受けると、皮下(内臓)が損傷してしまいます。

胸の場合は肋骨や肺の損傷、心損傷につながり、腹部の場合は肝臓や膵臓、十二指腸を損傷してしまいます。

フロントガラス外傷
フロントガラスに顔をぶつけると、ガラスの破片が無数に食い込むような外傷を負います。

このような外傷を負わないために、シートベルト着用の義務づけや運転手保護の観点からエアバッグが開発されています。

交通事故による怪我の特徴

上記でご紹介した「骨折や脱臼」「椎間板ヘルニア」は、交通事故による怪我の中で、重傷に該当します。しかし、交通事故で最も多く見受けられる怪我は、「むちうち」です。

そして、むちうちは、事故直後にあらわれるとは限らない厄介な症状です。むちうちによる症状があらわれるのは翌日や数日後など、人によって異なります。
また、むちうちの症状には、頭痛やめまい、吐き気のように風邪に似た症状もあるため、判断が難しいかもしれません。したがって、事故後に何か自覚症状がある場合は、必ず病院で診察してもらうことが大切です。

また、交通事故で通院する場合は、「病院・整形外科」「整骨院・接骨院」「鍼灸院」の3つから自分にあった通院先を選ぶようにしましょう。

交通事故による怪我の症状は後遺症になることも…

首を抑える後ろ姿の女性

交通事故による怪我の症状は、治療をしていても後遺症になることもあります。
ここでは、後遺症に関する知識や対応について説明していきます。

後遺障害とは

交通事故が原因で後遺症になった症状のうち、後遺障害の等級に該当するものを指します。後遺障害の等級は、1~14級まで存在し、どのような症状が認定されるかというのもしっかり決められています。

後遺障害等級認定を申請する

後遺障害の等級に該当する症状がある場合は、後遺障害等級認定を申請しましょう。後遺障害等級認定をすることで、治療費や入通院慰謝料とは別に、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取ることができます。

事故による怪我が後遺症になるのを防ぐには

交通事故の怪我を後遺症になるのを防ぐには、以下の点に注意をして通院することが大切です。

後遺症を防ぐためには治療を受けるだけではなく、ご自身でも普段から姿勢を意識したり、痛みの出る動作を避けることが大切です。また、担当医に指示された日常生活を送る上での注意点を守るようにして下さい。

また、交通事故による怪我の治療を受ける際は、通院頻度も大切です。

通院の間隔が空いてしまうと、治療後の良い状態を長く保つことができません。受傷直後は、通院の間隔を空けずに治療を受けることで、症状が落ち着きやすくなります。

追突事故でむちうちになった場合の示談交渉の進め方

書類に書き込む様子

追突事故の場合、過失割合は10:0で、怪我をした時の治療費や慰謝料は、全て加害者側の保険会社が支払うことになっています。

追突事故発生から示談までの流れ

交通事故発生し、1週間以内に整形外科へ行きます。診断書を取得し、人身事故へ切り替えましょう。

  • ①交通事故発生
  • ②警察に連絡
  • ③通院
  • ④保険会社へ連絡
  • ⑤通院完了(完治/症状固定)
  • ⑥示談成立

物損事故から人身事故へ切り替える方法

はてな

物損事故から人身事故に切り替えるには、以下の手順が必要になります。

  • ①病院(整形外科など)に行って診断書をもらう
  • ②事前に警察署に連絡を入れ予約を取る
  • ③管轄警察署の交通捜査係に届け出、手続きをする

慰謝料は人身事故のみ

慰謝料とは、交通事故に巻き込まれたことによるショックや、通院しなければならない精神的苦痛を金額で表したものです。ただし、物損事故の場合、慰謝料を加害者側の保険会社に請求できません。

万が一怪我をして、通院をすることになった場合は、必ず物損事故から人身事故へ切り替えの手続きをしましょう。

▶︎参考:慰謝料の支払いはいつまで?

追突事故の被害にあったら必ず病院へ

人差し指を立てる女性

追突事故の被害者は、むちうちや骨折、脱臼、椎間板ヘルニアなどの怪我を負うことがあります。これらの怪我は、後遺症になることもあるため、適切な治療と通院頻度を守ることが大切です。

万が一、交通事故の怪我が後遺症になってしまった場合は、後遺障害等級認定を申請するようにしましょう。後遺障害等級認定を申請することで、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取れるかもしれません。

この記事の執筆者

彩の街法律事務所 弁護士 / 神尾尊礼
2006年東京大学法科大学院卒業後、2007年司法修習修了・弁護士登録。2007年12月森・濱田松本法律事務所、2009年法テラス埼玉法律事務所経て、2012年2月彩の街法律事務所を設立。

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