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2019.06.27 交通事故 整骨院 整形外科 被害者 むちうち 監修記事

むちうちの代表的な症状を紹介!後遺障害が残ったら?

むちうちという言葉は聞いたことがあるものの、実際にどのような症状があらわれるのかは、あまりご存知ない方も多いと思います。
この記事は、むちうちの症状をはじめ通院先や治療方法、損害賠償について七里みんなの鍼灸整骨院の深瀬将之先生に解説してもらいました。

七里みんなの鍼灸整骨院 監修バナー

現在交通事故被害でお困りの方も、そうでない方も、この記事を読んで少しでも新たな発見があれば幸いです。

むちうちの症状は後から出てくる?

砂時計とカレンダー

「むちうち」とは、交通事故による自動車の追突、衝突、急停車による強い衝撃を受け、首が鞭のようにしなったことであらわれる様々な症状の総称です。
どのような症状があらわれるかは人によって異なります。
しかし、事故直後は何も感じなかったのに、しばらく時間が経ってから症状があらわれてくることが多いという点は全般的な特徴であるといえます。

ーー むちうちの症状が事故直後に現れない場合があるのはなぜですか。

濱島先生:
「事故直後は脳が興奮したり緊張状態になり、アドレナリンが出ている状態になります。ですので、本来むちうちの痛みが発生していても、痛みに気づかないことがあります。しかし、時間が経つことで脳の興奮や緊張状態が解けると痛みが出るため、遅れて現れているように感じるのです。

むちうちは首の痛みだけじゃない?後遺症を残さないための治療法とは

むちうちは4種類に分けられる

肩に手を当てて痛そうな女性

むちうちの症状は大きく分けて、頚椎捻挫型、バレー・リュー症状型、神経根症状型、脊髄症状型の4種類があります。
それぞれの特徴やあらわれる症状について、これから詳しく解説していきます。

頚椎捻挫型

頚椎捻挫型は、首の筋肉や靭帯、関節包などが損傷している状態です。
むちうちが発症した人の大半はこの頚椎捻挫型に該当するといわれています。
主に首から背中にかけての痛みやコリ、可能域制限などがあらわれます。

バレー・リュー症状型

バレー・リュー症状型は、交通事故で受けた衝撃が強く、自律神経まで傷ついてしまった状態です。
主に頭痛やめまい、耳鳴り、頭痛、倦怠感、吐き気、息苦しさなどがあらわれます。

神経根症状型

神経根症状型は、交通事故による衝撃で首の骨にずれが生じたことで、運動神経や知覚神経が集まっている「神経根」が圧迫されている状態です。
主に知覚障害、しびれ、筋力の低下などの症状があらわれます。

脊髄症状型

脊髄症状型は、脳から連続している中枢神経であり、脊柱の中を通っている脊髄が損傷している状態です。
主に体の麻痺や下肢のしびれ、知覚障害、歩行障害、排泄障害などがあらわれます。

自覚症状がなくてもすぐに病院へ!

病院 (1)

上記にて、むちうちの症状は事故後すぐにはあらわれないことが多いと述べました。
自覚症状がないからといって適切な治療を受けないでいると、時間が経ってから症状が慢性化してしまう可能性があります。
それだけでなく、事故から時間が経ってから病院を受診して診断を受けたとしても、事故と症状の因果関係が疑われ、適切な補償を受けられなくなってしまう恐れもあります。

軽い事故だった場合、「大した怪我もないしこれくらいで病院を受診しても…」悩む方も多いのではないでしょうか。
しかし、将来的な後遺症や、損をしてしまうかもしれないというリスクを回避するためにも、すぐに病院を受診することがベストです。

むちうちの治療方法

むちうちに対する主な治療方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 薬物療法:処方された鎮痛剤を服用します。
  • 牽引療法:頚部を引っ張ることで、椎間関節の周囲にある軟部組織を伸ばしたり、椎間関節のゆがみを矯正します。
  • 温熱療法:ホットパックや超音波を体の表面から当てて温める方法です。
  • 運動療法:可動域訓練や筋肉強化を行い、体の機能を回復させます。
  • 電気療法:体に電気を流して刺激を与えることで、痛みを和らげる方法です。
    など

むちうちの通院先は病院だけじゃない

病院を受診して医師から診断を受けたら、症状を治すために通院をし続ける必要があります。
むちうちを治療するための代表的な通院先として整形外科が挙げられますが、他にも整骨院への通院も可能であるということはご存じでしょうか?

整骨院では柔道整復師による手技療法を駆使した施術を受けることができます。
病院ではあまりしてもらえない直接的なアプローチで、症状の早期改善を目指しやすくなるほか、病院よりも営業時間が長いことから普段の生活リズムを崩さずに通院しやすいという長所があります。

ただし、整骨院に通院する場合は必ず病院の主治医と加害者側の保険会社に同意を得ましょう。
主治医や加害者側の保険会社に無断で整骨院への通院を開始すると、後からトラブルが生じる原因になりかねません。

▶︎整骨院への通院における注意点の詳細はこちら

むちうちの治療にかかった費用について

お金

交通事故でむちうちを負った被害者は、むちうちの治療にかかった費用を加害者側へ請求することができます。

交通事故の被害者が加害者へ請求できる費用の種類

治療費を含め、交通事故の被害者が加害者側へ請求できる費用の例をご紹介します。

治療費 整形外科や整骨院で治療(施術)を受ける際の費用
通院交通費 通院する際にかかった、電車代や自家用車のガソリン代などの交通費
休業損害 交通事故による怪我の影響で仕事を休んだ場合の減収部分
入通院慰謝料 入通院による精神的損害を補償するもの
後遺障害慰謝料 後遺障害が残ったことによる精神的損害を補償するもの
逸失利益 交通事故による後遺障害がなければ将来得られたはずの収入の減収分

慰謝料は3つの算定基準がある

入通院慰謝料や後遺障害慰謝料には3つの算定基準があり、どの基準を適用するかによって受け取ることのできる慰謝料の金額は大幅に変わります

  • 自賠責基準:運転者に加入が義務付けられている自賠責保険から損害賠償を受ける場合の算定基準です。被害者に対する最低限の補償を目的としているため、3つの算定基準の中では最も低額になります。
  • 任意保険基準:加害者が任意で加入している保険会社による算定基準です。詳しい算定方法はほとんど公開されていませんが、自賠責基準と同等または少し高額になります。
  • 弁護士基準:示談交渉を弁護士に依頼することで適用される算定基準です。過去の交通事故の裁判例をもとに算定基準が定められており、3つの算定基準の中では最も高額になります。

治療の途中で治療費の支払いが打ち切られることも?

まだむちうちの症状が完治しておらず、治療を続けている途中にもかかわらず、加害者側の保険会社から治療費の支払い打ち切りを打診される場合があります。
特に、以下のようなケースでは治療費の支払いが打ち切られやすいといわれています。

  • 治療期間が長引いている
  • 通院頻度が不定期
  • 治療内容が簡易的

症状により異なりますが、むちうちの一般的な治療期間の目安は3ヶ月とされています。
3ヶ月を過ぎても治療を続けている場合、保険会社から見て不要な通院ではないのかと疑われるケースがあります。
また、通院頻度が不定期であったり、湿布やマッサージばかりのリハビリなど簡単な治療しか受けていないと、保険会社から治療の必要性はないと判断される可能性があります。

まだ治療を続けたいのに保険会社から治療費支払いの打ち切りを打診された場合は、主治医に相談して治療の必要性について保険会社に説明してもらうか、弁護士に相談して交渉をしてもらうなどしましょう。

治療を続けてもむちうちの症状がよくならなかったら

書類に書き込む様子

長い間治療を続けてもむちうちの症状がよくならなかった場合は、後遺障害等級認定の申請を検討しましょう。

後遺障害等級認定とは、交通事故が原因とされる症状が残った場合、症状の度合いに応じて1~14級まで分けられた後遺障害等級の中で、どの等級に該当するかを認定するものです。
後遺障害等級認定の申請をする場合は、医師から症状固定の診断を受け、後遺障害診断書を作成してもらう必要があります。

後遺障害等級認定を受けることで、後遺障害慰謝料逸失利益という2つの損害賠償金を請求できるようになります。

後遺障害等級認定を受ける4つのポイント!

後遺障害等級認定の審査では、提出書類の内容が重視されます。
しっかりと症状に合った等級の認定を受け、適切な金額の補償を受け取るために大切なポイントをご紹介します。

  • ①病院へ定期的に通院すること
  • ②自覚症状を医師へ正確に伝えること
  • ③MRI画像の撮影や神経学的検査で症状の存在を証明すること
  • ④後遺障害診断書が正確に記入されていること

①病院へ定期的に通院すること

後遺障害等級認定の審査における判断材料として、事故直後の診断内容や症状、治療経過なども重要なポイントとなります。
通院頻度が不定期かつ少ないと、後遺障害等級認定するほど深刻な症状ではないと判断されてしまう恐れがあるため、医師の指示に従いながら最低でも週に1回程度の通院頻度を保つようにしましょう。

②自覚症状を医師へ正確に伝えること

後遺障害等級認定を受けるには、事故直後から症状固定となるまで症状が一貫・連続しているものである必要があります。
事故直後から症状がずっと続いているということは診断書の記載のみから判断されるため、初診の段階で少しでも体に自覚症状がある場合は医師へ正確に伝え、診断書に記載してもらうことが大切です。

③後遺障害等級認定に必要な検査を受けて症状の存在を証明すること

症状が残っていることを客観的に示す検査の結果も、適切な後遺障害等級の認定を受けるうえで重要となります。
MRI画像の撮影をしたり、神経学的検査を受けたりして症状の存在を証明することができます。

④後遺障害診断書が正確に記入されていること

後遺障害等級認定は、医師に作成してもらう後遺障害診断書の内容を中心として審査が行われます。
そのため、後遺障害診断書の内容が曖昧な表現で記入されている、記入漏れがあるなどの不備がある場合、適切な後遺障害等級の認定を受けられなくなってしまう可能性があります。

しかし、医師の仕事はあくまでも怪我の治療であることから、後遺障害等級認定の申請について専門的な知識を持っているわけではありません。
後遺障害診断書を作成してもらったら、提出する前に必ず内容をチェックし、不備があれば作成し直しを依頼しましょう。

後遺障害等級認定の申請方法

後遺障害等級認定の申請方法は、事前認定被害者請求の2種類があります。
それぞれどのような申請方法であり、どのようなメリット・デメリットがあるのかを以下より解説していきます。

事前認定

事前認定とは、加害者側の保険会社へ申請手続きを依頼するという方法です。
申請に必要な資料のほとんどは保険会社が揃えてくれるため、手間がかからないというメリットがあります。
一方で、加害者側の保険会社は被害者の立場を第一に考え、適切な後遺障害等級認定を受けるための資料を精査してくれるかどうかは分かりません。

さらに、被害者にとって不利な内容の意見書を添付され、後遺障害等級認定を受けられなくなる可能性があるというデメリットがあります。

被害者請求

被害者請求とは、申請に必要な資料を被害者自身がすべて揃え、審査機関へ申請するという方法です。
被害者自身で資料を揃えることができるため事前認定とは違い、被害者にとって有利に働く資料を積極的に収集し、提出することができるというメリットがあります。
デメリットとしては、資料の収集に手間や費用がかかるという点が挙げられます。

納得のいく認定結果を得られることから、後遺障害等級認定の申請は被害者請求がおすすめです。
資料の収集にかける時間がなかったり、どのような資料を収集すればよいか分からなかったりする場合は、交通事故に特化した弁護士に相談することで、被害者にとって有利に働く資料の収集を代行してもらうことができます。

まとめ

ポイントの説明

交通事故にあった被害者の多くが発症するむちうちは、首の痛みだけでなく頭痛、めまい、吐き気、下肢のしびれなど全身にわたり症状があらわれます。
自覚症状が事故後すぐにあらわれるとは限りませんが、自覚症状がなくてもすぐに病院を受診することが大切です。
すぐに病院を受診することで、将来的な後遺症のリスクを回避しやすくなるだけでなく、適切な補償を受け取ることができるからです。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / T.S
大学を卒業し、出版社で取材や編集業務を経験。その後、WEBメディアの執筆に転向し、事故に関する様々な知識を多くの人に届けるべく、日々邁進中。現在は、交通事故専門士の資格を取得するために勉強をしている。座右の銘は、格物究理。

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