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2019.04.22 交通事故 整形外科 被害者 施術・治療 むち打ち 後遺障害等級認定 慰謝料 後遺症

交通事故後の発熱はむちうちが原因?対処法や治療法など解説

交通事故後のむちうちでは、代表的な首の痛みや頭痛、めまいなどの症状だけでなく、発熱を伴う場合もあります。今回はむちうちの症状について、熱が出た場合にするべきこと、請求できる賠償金などについて詳しく解説していきます。

そもそもむちうちとは?

首を痛がる男性

交通事故後のむちうちは、自動車の衝突や追突、急停車による不自然な強い力が首にかかることから発症します。この時、首が鞭のようにしなる動きを強いられることから、一般的には「むちうち」と呼ばれています。ただしむちうちは俗称であり、病院では「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」と診断されます。

むちうちは頭の重みの影響から、首周りの筋肉や靭帯にダメージが及ぶため、痛みを感じます。しかし、交通事故直後は動揺やショックから神経が緊張状態となり、痛みを感じにくくなっています。したがって交通事故の場合は、受傷直後よりも数日経ってから自覚してくる場合が多くあります。

むちうちの主な症状

むちうちの代表的な症状は首周りの痛みですが、他に頭痛やめまい、吐き気、手足のしびれ、体の倦怠感など、現れる症状は様々です。症状により、むちうちは4つに分類されます。

頚椎捻挫型

「頚椎捻挫型」は、首の筋肉や靭帯などが損傷した状態に該当されます。むちうちを発症した方の7~8割は、この頚椎捻挫型に該当するといわれています。主な症状は首周りや背中、肩などの痛み、首の可動域制限、コリなどが挙げられます。

バレー・リュー症状型

「バレー・リュー症状型」は、椎骨動脈の交感神経に損傷を受けた状態に該当されます。症状としては発熱、頭痛、めまい、耳鳴り、不眠症状、吐き気、視力障害などが引き起こされることがあります。

神経根症状型

「神経根症状型」は、神経の根本が圧迫・刺激されることでダメージを負った場合に発症します。神経の伝達が阻害された影響により、知覚障害やしびれ、筋力の低下、顔面痛などの症状が引き起こることがあります。

脊髄症状型

「脊髄症状型」は、頚椎の骨折や脱臼により、脊髄が損傷している状態にあらわれます。体の麻痺や知覚障害、歩行障害、膀胱障害、上肢のしびれなどの症状が引き起こることがあります。

むちうちによって熱が出た場合

上記で解説したように、むちうちでバレー・リュー症状型を発症した場合、発熱がみられる場合もあります。あるいは、発熱以外の症状はみられないというケースもあります。
交通事故と発熱の関係性は見え難く、ただの体調不良と決めつけて放置してしまう方もいらっしゃるかと思います。しかし、どのような症状でも適切な治療を行わなければ悪化してしまう恐れがあります。交通事故の後に熱が出た場合は、一度整形外科へ行き、むちうちと関係のある発熱であるのかを確認することをおすすめいたします。

むちうちの治療方法

処方箋と薬

むちうちに対する治療としては、主に理学療法やブロック注射、薬の服用という3つが挙げられます。具体的にどのような治療方法なのか、解説していきます。

理学療法

理学療法には、「運動療法」と「物理療法」の2種類があります。運動療法は体を動かすことで、安静にしている間の関節の動きの悪化を防ぎます。物理療法とは、熱や電気、超音波といった物理エネルギーで振動などの刺激を与え、患部の改善を促すという治療法です。

ブロック注射

痛みを感じる箇所へ打つ局所麻酔のことを、ブロック注射といいます。強い痛みを感じる場合に行われることがある治療法で、筋肉の過緊張を緩和させることで痛みの改善を図ります。

薬の服用

むちうちの場合は、痛み止めや発熱を緩和させる薬が処方されることがほとんどです。処方される薬を服用し続けることで症状の改善を図ります。

交通事故のむちうちで支払われるお金

お金の計算をする

交通事故によるむちうちを発症した被害者は、以下の損害賠償を加害者側へ請求することができます。

治療費

治療費として、むちうちを治療するためにかかった費用を請求することが可能です。ほとんどの場合は加害者側の保険会社が通院先へ直接支払うため、自己負担の必要はありません。

通院費

通院先へ行くまでの交通費や、自家用車で通院した場合のガソリン代(1kmにつき15円)も請求することが可能です。必要であった場合はタクシー代の支払いも認められる場合がありますが、事前に保険会社へ確認することをおすすめいたします。

休業損害

休業損害とは、交通事故による怪我が原因で仕事を休まざるを得なくなり、収入が減ってしまった場合に受け取ることができる補償のことです。専業主婦であっても、休業損害を請求できる場合があります。

入通院慰謝料

むちうちの治療のために、入通院しなければならなくなったことに対する精神的損害を賠償するお金の事です。

後遺障害慰謝料

交通事故による怪我は治療を続けても完治にいたらず、後遺症が残ってしまう場合があります。後遺障害として認定を受けると、認定された等級に応じた金額の慰謝料を請求することが可能となります。

後遺障害損失利益

後遺障害等級が認定されると、後遺障害慰謝料のほかに後遺障害逸失利益を請求することができます。後遺症により労働能力の低下が伴うと、将来的な収入が減少されると考えられます。したがって、本来得られるはずだった収入として請求することができるお金のことを、後遺障害逸失利益といいます。

どうやって後遺障害認定されるの?

上記の後遺障害慰謝料についての解説でも述べましたが、ある程度の期間にわたり治療を続けても完治せず、症状に改善の見込みがなくなってしまうことがあります。
むちうちの場合、6か月以上治療を続けている場合は、医師と相談の上「症状固定」として後遺障害等級認定を目指すことをおすすめいたします。症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の回復が見込めないという状態の事で、症状固定とする判断は医師により行われます。

申請の流れとしては、症状固定とされた後に、主治医に後遺障害診断書を作成してもらい、手続きを進めていきます。

むちうちで考えられる後遺障害等級

後遺障害等級は、症状に応じて1~14級までの等級に分けられています。むちうちの場合は12級13号か、14級9号と認定される可能性があります。

12級13号が認定される基準は、「局部に頑固な神経症状を残すもの」とされます。つまり12級13号として認定されるには、他覚的所見が認められ、症状を医学的に証明する必要があります。

14級9号が認定される基準は、「局部に神経症状を残すもの」とされます。医学的に証明はできないとしても、説明できるものである必要があります。

むちうちの場合は14級9号が認定されることがほとんどですが、状態によっては痛みが残っていても、後遺障害等級には該当しないと判断される場合もあります。

▶︎参考:後遺障害等級認定のポイントはこちら

まとめ

ポイントを説明する女性

交通事故によるむちうちの症状は様々で、体の痛みだけでなく発熱が見られることもあります。自己判断で単なる風邪や体調不良と決めつけることはせず、一度むちうちとの関係も疑い、整形外科へ相談してみてはいかがでしょうか。
むちうちを発症していた場合、定期的に治療を続けることが大切です。また治療が長引いた場合は、後遺障害認定を目指すことを検討することもよいかもしれません。

この記事の執筆者

交通事故病院編集部 ライター / T.S
大学を卒業し、出版社で取材や編集業務を経験。その後、WEBメディアの執筆に転向し、事故に関する様々な知識を多くの人に届けるべく、日々邁進中。現在は、交通事故専門士の資格を取得するために勉強をしている。座右の銘は、格物究理。

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