2018.09.12 交通事故 施術・治療 診断書 むちうち 監修記事
交通事故後に首の捻挫…治し方は?
目次
交通事故の翌日、病院で診断を受けて診断書をもらった。しかし、その数日後、打撲とは別の症状である「首を捻挫したような痛み」が出てきた…。
「数日後にあらわれたけど、交通事故とは関係ないのかな?」と疑問に思いますよね。
今回は、交通事故による首の痛みの正体や治療方法について、越谷マックス鍼灸整骨院の金久保先生に解説してもらいました。
数日後にあらわれた首の捻挫は交通事故が原因?
交通事故の被害にあってしまったら、被害者は何らかの怪我を負う可能性があります。しかし、事故直後に怪我の症状があらわれるとは限りません。
交通事故にあった直後に、怪我の症状があらわれないのは何故なのでしょうか。
交通事故直後は体が興奮状態になり、アドレナリンが分泌されます。アドレナリンとは体が興奮すると分泌される物質で、痛覚を麻痺させる効果があります。骨折していても気づかないケースもあるほどです。
交通事故から時間が経ち興奮が治ると、痛みがあらわれます。事故直後はアドレナリンの分泌で痛みを感じにくくなっているため、後から痛みが出たように感じるのです。
ですので、事故直後は痛みがなくても、少しでも違和感があればすぐに病院を受診することをお勧めします。
つまり、交通事故の数日後にあらわれた症状も、交通事故と関係があります。交通事故後に首の捻挫のような症状があらわれたら、むちうちの可能性があります。では、むちうちとは一体どんな症状なのでしょうか。
むちうちの症状
むちうちは交通事故による衝撃で、鞭を打つようにしなることで首に負荷がかかります。その負荷で首周辺を損傷してしまい、起こってしまう症状です。
むちうちには5つの種類に分類されます。それがこちら。
- 頚椎捻挫型
- バレー・ルー症状型
- 神経根症状型
- 脊髄症状型
- 脳髄液減少症
首の捻挫は、頚椎捻挫型に分類されます。また、むちうちの大部分がこの頚椎捻挫型です。主な症状は、頭痛、首の痛み、首の可動域の制限などがあります。
診断書の取り直しはできるの?
「交通事故にあい、一度は診断書をとったものの新たに症状が出てきた。」という方もいると思います。そんなとき、診断書をもう一度取り直すことができるのでしょうか。
答え:診断書を取り直すことはできます。
交通事故にあったときにはなかった痛みでも、診断書を書き換えてもらって再発行することが可能です。診断書を取り直したいときには、再度病院へ行き診察しましょう。
しかし、診断書の書き換えは、医師の判断が必要です。医師が症状を確認できなければ、診断書を書き換えてもらうことができないので注意しましょう。
首の捻挫の治し方
首の捻挫はむちうちだとわかりました。しかし、むちうちの首の捻挫は、どのように治療していくべきなのでしょうか。
まずは整形外科へ
交通事故直後はまず病院の整形外科に行き、医師の診断を受けましょう。
整形外科で受けられる治療内容は、以下の通りです。
- レントゲンやMRIでの検査
- 痛み止めや湿布の処方
また、整形外科を受診したら、診断書の取得を忘れずに行いましょう。
整骨院での施術
むちうちには、痛みが強くあらわれる急性期と、症状が安定する慢性期があります。整骨院での施術は、急性期と慢性期で施術内容に違いがあります。
まずは急性期に行う施術内容を、金久保先生に解説してもらいました。
単にむちうちと言っても、首の痛みだけの場合や肩、背中、腰まで痛みがある場合、頭痛、めまい、吐き気がある場合など症状は様々です。
まずは患者様の話を聞き、症状をしっかり把握します。その後、検査をして原因をハッキリさせることが大切です。
急性期は患部の炎症が強く、直接患部を触ることはできないため、まずは氷でのアイシングや超音波治療をして炎症を抑えます。また、痛めた筋肉をサポートするテーピング治療なども行います。同時に患部以外の箇所へ施術を加え、症状を緩和して行きます。例えば首に痛みが出ている場合、腕や背部、腰部に施術を加えることで、首の筋肉、筋膜などの軟部組織を緩め症状を緩和します。
急性期は、まず炎症を抑える必要があります。そのため、アイシングをすることが重要です。また、痛みが出ている箇所以外を施術することで、患部の痛みを緩和できることもあるようです。
それでは、むちうちの慢性期にはどのような施術を行うのでしょうか。
慢性期になると炎症も治まり、症状も安定してきますので、直接患部への施術を行います。
凝り固まった首の筋肉のほぐし、頚椎のズレを治す矯正治療をして筋肉、神経を正常に働かせることで、症状の緩和を図ります。
その他にも、日常生活で症状を悪化させないための指導や、自宅でのセルフケアなどの指導も行います。
通院先は自分で選択することができます。したがって、あなたが通院したいと思う通院先を選びましょう。
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首の捻挫が後遺症になることも…
交通事故で首の捻挫を負い、通院をせずに症状を放ってしまうと、症状が悪化して後遺症になってしまうことがあります。その場合、交通事故の被害者は、加害者に後遺障害慰謝料や逸失利益を請求することができます。
しかし、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求するには、後遺障害等級認定で後遺障害の等級が認定されなければなりません。
後遺障害慰謝料と逸失利益とは?
- 後遺障害慰謝料
交通事故が原因で後遺症が残り、被害者が負った精神的苦痛の対価として支払われるもの。 - 逸失利益
後遺障害により、労働能力が減少したことで、本来取得できるはずの利益が得られなくなったことに対して支払われるもの。
後遺障害慰謝料や逸失利益の金額は、後遺障害等級認定で認定された等級によって異なります。
首の捻挫の後遺障害の等級は?
首の捻挫の場合に後遺障害等級認定で認定される等級で多いのは、14級または12級です。
どんな後遺症が認定されるかは、以下の通り。
後遺障害の等級 | 認定基準 |
---|---|
12級 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級 | 局部に神経症状を残すもの |
後遺障害慰謝料の相場については、以下の表をご覧ください。
後遺障害等級認定を申請する
先程、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求するには、後遺障害等級認定において等級が認定されなければならないといいました。では、後遺障害等級認定を申請するには、どのような手続きを行う必要があるのでしょうか。
まず、後遺障害等級認定を申請する前には、以下の条件を満たしているか確認をしておきましょう。
- 交通事故と怪我との因果関係があること
- 交通事故による怪我が、今後完治する見込みがないこと
- 交通事故の怪我により、労働力が低下してしまうこと
- 後遺症が医学的に証明または、説明されていること
- 怪我の症状が後遺障害の等級に該当するか
上記の5つの条件を満たしているようであれば、後遺障害等級認定の申請を進めましょう。
後遺障害等級認定を申請する場合、2つの方法から選択して申請を行います。
- 事前認定
加害者側の任意保険会社に手続きを任せる方法。加害者側の任意保険会社に後遺障害診断書を提出すると、任意保険会社が、自賠責保険会社を通じて手続きを行ってくれます。 - 被害者請求
被害者自身が、加害者側の自賠責保険会社に直接、慰謝料を請求する方法。被害者請求は、手続きをすべて被害者自身で行わなければならないという手間はあります。しかし、一つ一つの手続きの内容が把握できるため、納得のいく後遺障害等級認定を行うことができます。
後遺障害等級認定の申請を終えたら、認定結果を待ちます。その後、後遺障害の等級が認定されれば、被害者は後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取れます。
首の捻挫が治りますように…。
いかがでしたか?
首の捻挫はむちうちと呼ばれる症状です。あなたに合った通院先を選び、治療をしてくださいね。
首の捻挫は、後遺症になることもあります。もし後遺症が残ってしまったら、後遺障害等級認定を申請するようにしましょう。
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