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交通事故でむちうちに!マッサージは効く?自分でできる対処法は?

悩む女性

交通事故にあうと、むちうちになってしまう場合があります。むちうちになってしまったら、一刻も早く症状を良くしたいですよね。
しかし、仕事やプライベートなどの予定が忙しいと、思い通りの通院ができないこともあるかと思います。

「せめて自分でできる対処法があったら…」と考える方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 自分でできる!むちうちの対処法
  • むちうちに詳しい通院先
  • そもそもむちうちとは?

などについて詳しく解説していきます。

むちうちとは

首の痛みに苦しむ女性

むちうちとは、交通事故やスポーツなどによる衝撃で首に不自然な力が加わり、筋肉や神経が損傷することで起こる怪我の総称です。首に力が加わる際に、首が鞭(ムチ)のようにしなることから、「むちうち」と呼ばれています。一般的には、むちうちと呼ばれていますが、正式名称は「頚椎捻挫(けいついねんざ)」や「頚部挫傷(けいぶざしょう)」といいます。

むちうちの種類別症状

むちうちには、いくつかの種類があり、それぞれで症状が異なります。

  • 頚椎捻挫型(けいついねんざがた)
  • 首や肩、背中の痛み、肩こり、めまい、頭痛 など。

  • バレー・ルー症状型
  • 首や肩の痛み、めまい、吐き気、耳鳴り、倦怠感 など。

  • 神経根症状型(しんけいこんしょうじょうがた)
  • 腕や指先のしびれ、痛み、倦怠感、麻痺 など。

  • 脊髄症状型(せきずいしょうじょうがた)
  • しびれ、麻痺 など。

頚椎捻挫型は、いわゆる「首の捻挫」です。交通事故でむちうちになる7~8割の人が、この頚椎捻挫型になるといわれています。症状としては、首や肩、背中に痛みがあらわれたり、肩がこったような感覚になります。

そのほかの症状について詳しく知りたい方は、以下のリンクをご覧ください。

▶︎参考:むちうちの種類別症状について、詳しく知りたい方はこちら!

むちうちの通院先

手を取る

むちうちの主な通院先は、3つ。

  • 整形外科
  • 整骨院
  • 鍼灸院

それぞれの通院先で、受けられる治療・施術内容が異なります。
一つひとつ詳しく見ていきましょう。

▶︎あわせて読みたい:むちうちの治療費は誰が支払うの?

整形外科

薬と水

交通事故にあったら、まずは医師のいる整形外科へ行きましょう。

治療内容としては、レントゲンやMRIの検査機器で、骨に異常がないかを診てもらうことができます。治療を受けても痛みが引かない場合は、湿布や痛み止めの処方をしてもらうことができます。

整形外科を受診したら、診断書の取得を行いましょう。診断書は医師のみが作成でき、交通事故と怪我との因果関係を明確にするための、大切な書面です。保険金の請求や人身事故への切り替えの際にも必要となるので、必ず取得するようにしましょう。

整骨院

マッサージを受けている

整骨院では、柔道整復師が施術を行います。
柔道整復師は国家資格の1つで、整復法・固定法・後療法の3つの手技を用いて施術を行う専門家です。

  • 整復法
  • 整復法とは、骨折した箇所や関節が外れた箇所を、手で揉んだり伸ばしたりして、元に戻すための操作をする施術方法です。

  • 固定法
  • 固定法とは、骨折や関節が外れた箇所を包帯やギブスで固定し、身体機能の回復を図る施術方法です。

  • 後療法
  • 後療法とは、損傷した組織を回復させるための施術方法です。超音波や電気を使った物理療法、運動することによって回復機能を高める運動療法、身体を押したりさすったりする手技療法の3つがあります。

むちうちの症状は、骨の異常で引き起こるものではないため、レントゲンやMRIには写らない場合があります。そのため、整形外科では異常なしと診断されてしまう場合があります。整形外科へ通院を続けても症状が緩和されない場合は、保険会社から許可を取り、整骨院へ転院するとよいでしょう。

また、整骨院によっては夜遅くまで営業していたり、土日も受付を行っている場合があります。「仕事帰りはどこも閉まっていてなかなか通院できない…」とお悩みの方は、整骨院への通院を検討してみてはいかがでしょうか。

鍼灸院

鍼の施術

鍼灸院では、はり師ときゅう師が施術を行います。

施術内容としては、人間の身体にあるといわれている約365以上のツボに対して、鍼や灸で刺激を与えます。刺激を与えることによって血液やリンパの流れが良くなり、身体機能の回復が期待できるといわれています。

むちうちの症状チェックリスト

交通事故にあった後、首や肩に痛みがあらわれたらむちうちの可能性が高いといえます。他にも、以下のような症状があらわれたら、もしかしたらむちうちかもしれません。

  • 交通事故にあう前より眠りにつきにくくなった
  • 体がだるい
  • 朝、起床後に頭痛がする
  • 首がひねりにくくなった
  • 天候や気温が変化すると症状があらわれる

むちうちの治療期間

医師がカルテを作成

むちうちの治療期間は、一般的には3ヶ月程度といわれています。しかし、受ける衝撃の度合や身体の丈夫さによって、治療期間は変わってきます。3ヶ月程度で症状が良くなる場合もあれば、6ヶ月~1年以上の期間がかかる場合もあります。

むちうちの対処法

むちうちの症状を早く良くするため、日常生活でできる対処法があったら嬉しいですよね。ここでは、むちうちになってしまった被害者が気を付けるべき事をご紹介します。

むちうちになった直後は安静にする

寝ている女性

むちうちには、急性期と慢性期があります。

急性期は、むちうちになり始めた時期のことを指します。怪我をした箇所が炎症を起こして、熱を持っている時期です。この急性期に、無理に動かしたりするのは避けましょう。炎症がある部位に刺激を与えることで、症状が悪化してしまう場合があります。とにかく安静にすることが大切なため、コルセットを使用してもよいでしょう。

▶︎参考:自宅にあるタオルをコルセットとして使用する方法!

また、急性期はお風呂への入浴は避け、シャワー程度で終わらせるようにしましょう。なぜなら、熱を持っている炎症部位を温めることで、症状が悪化してしまうことがあるためです。

慢性期は、炎症が治まり、長期的な治療・施術と向き合う時期です。血行を良くしなければいけないため、コルセットの使用は終了してよいでしょう。

むちうちにマッサージは効く?

肩が痛い女性

前述したように、むちうちには急性期と慢性期があります。急性期はとにかく安静を保つことが重要です。

むちうちは、首や肩の痛みや、肩がこったような症状があらわれる場合がほとんどのため、
「マッサージをしたら治るのでは?」と考える方もいると思います。しかし、むちうちになった直後(急性期)にマッサージをすることは避けましょう。

慢性期になると、マッサージが効果的な場合もあります。しかし、自分でマッサージはせず、専門的な技術を持った整骨院で施術を受けましょう。整体院でもマッサージを受けることはできますが、保険適用外の施術になるため、通院は避けた方が良いでしょう。

セルフケアをする際の注意点

注意点

慢性期になったら、自宅で軽いストレッチを行うとよいでしょう。

ストレッチの方法としては、首を左右に回します。この時、ゆっくりと大きく回すことがポイントです。また、前後左右に首を倒すのも効果的です。

ストレッチをする際の注意点は、2つ。

  • 決して無理をせず、痛みを感じたらすぐに中止する。
  • 勢いよく動かさず、ゆっくりと優しく動かす。

また、急性期と慢性期の判断を自らで行うことも避けましょう。むちうちの治療は、むちうちに詳しい専門家に任せることが一番です。

むちうちが後遺症になってしまったら

脳の欠陥

むちうちの治療を続けても症状が良くならない場合、「これ以上治療を続けても症状は緩和されない」と医師に判断されることがあります。これを症状固定といい、症状固定の時点で残っている症状を後遺症といいます。

後遺症は、これから生きていく上で一生付き合っていかなければいけないものです。また、これまで支払われていた慰謝料も、打ち切られてしまいます。

症状固定後も慰謝料を受け取りたい

空に手を伸ばす

症状固定(後遺症)になった後も慰謝料を受け取りたい場合は、後遺症が後遺障害と認定される必要があります。後遺障害には1級から14級までの等級があり、これを後遺障害等級といいます。1級が最も重い症状となり、14級が最も軽い症状となります。

後遺症が後遺障害と認められるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
▶︎参考:後遺症が後遺障害になるための条件!

後遺障害と認められると、被害者は後遺障害慰謝料を受け取ることができます。
後遺障害慰謝料とは、後遺障害になってしまったことで被害者が受けた精神的損害を、お金で補ったものです。後遺障害慰謝料は後遺障害等級によって金額が変動し、症状が重くなるにつれて金額も上がっていきます。

後遺障害等級認定を申請

医師のせつめい

後遺障害等級が認定されるには、後遺障害等級認定を申請する必要があります。
まずは、後遺障害等級認定の申請準備を行いましょう。

後遺障害等級認定の申請準備で被害者がすべき事は、2つ。

  • 症状固定まで通院を続ける
  • 後遺障害診断書を取得する

後遺障害と認められるための第一歩として、まずは症状固定まで通院を続けましょう。
症状固定と判断される前に通院を止めてしまうと、「怪我が完治した」と保険会社に判断されてしまい、後遺障害と認定されることが極めて難しくなってしまいます。

後遺障害等級認定の申請方法

AとB

後遺障害等級認定の申請準備が整ったら、申請をしましょう。

後遺障害等級認定の申請方法は、2つ。

  • 加害者請求
  • 被害者請求

それぞれの方法について見ていきましょう。

加害者請求

加害者請求は、加害者側の任意保険会社にすべての手続きを任せる方法です。被害者が後遺障害等級認定の申請手続きを行う必要はありません。
被害者がすべき事は、加害者側の任意保険会社へ後遺障害診断書の提出を行う事のみです。

被害者請求

被害者請求は、加害者側の自賠責保険会社に、被害者が直接後遺障害等級認定の申請を行う方法です。被害者は手続きに必要な書類を自分で集め、加害者側の自賠責保険会社へ送ります。

被害者請求は、加害者請求と比べて時間や手間がかかってしまいますが、被害者自身が手続きを行うため、納得しながら進めていくことができます。また必要書類の他にも、被害者にとって有利になるような資料を付け足すこともできます。

▶︎参考:加害者請求と被害者請求について、詳しく知りたい方はこちら!

むちうちの対処法についてまとめ

むちうちには、急性期と慢性期があります。急性期は、とにかく安静にすることが大切です。急性期にどのような処置をとるかで、治療にかかる期間が大きく変わってきます。急性期と慢性期の判断は自分で行わず、むちうちに詳しい専門家の指示に従いましょう。

この記事の執筆者

彩の街法律事務所 弁護士 / 神尾 尊礼
2006年東京大学法科大学院卒業後、2007年司法修習修了・弁護士登録。2007年12月森・濱田松本法律事務所、2009年法テラス埼玉法律事務所経て、2012年2月彩の街法律事務所を設立。

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