2018.04.16 交通事故 被害者 慰謝料 自賠責 手続き

労災で交通事故の慰謝料は受け取れる?第三者災害行為届の意義

車が衝突する事故

通勤中の出来事。青信号の交差点を直進していると、横から信号無視した車が自分の運転する車に突っ込んできた。交通事故で首と背中の痛みが酷く、通院をすることになった。

通勤中の事故だったので、労災保険か自賠責保険が使えることがわかっていた。しかし、どちらを使うべきなのかわからなかった。その上「労災って慰謝料を受け取れないんだっけ?」という疑問が浮かんできた。

そこで今回の記事では、

  • 労災とは?
  • 交通事故において労災以外に使える保険
  • 労災は慰謝料を受け取れるのか
  • 労災で第三者行為災害届の申請するには

について説明していきます。

労災とは

サラリーマン

通勤中や勤務中に交通事故や災害にあい、怪我や病気などの損害を負った被害者に対して補償を行うのが労災です。ここでは労災について詳しく説明していきます。

労災の対象となる交通事故や災害

労災の対象となる交通事故や災害は、以下の通り。

  • 通勤災害
  • 業務災害

通勤災害

通勤災害とは、通勤中に発生した交通事故や災害のことです。通勤災害における「通勤」には、以下のような定義が定められています。

  • 住居と職場との間の往復
  • 職場から他の職場への移動
  • 単身赴任先の住居と帰省先の住居の移動

これらを合理的な経路と方法で行ったものが、通勤災害における「通勤」と認められます。したがって、「意味もなく遠回りをして通勤をした場合」や「会社に提出している定期券の区間ではないルートを通った場合」などは、通勤災害に当てはまらないので注意しましょう。

業務災害

業務災害とは、業務が原因で発生した交通事故や災害のことです。しかし、業務災害と認められるには、業務と怪我や病気などの間に因果関係がなければなりません。

労災において業務中に当てはまるのは、以下の場合。

  • 所定労働時間内
  • 残業時間内
  • 休憩時間内
  • 出張しているとき
  • 会社の用事で外出したとき     など

労災の補償内容

労災の補償内容を以下の表にまとめました。

労災の補償 内容
療養(補償)給付 通勤災害や業務災害で負った怪我や病気の治療を行った場合に、
受け取ることができるもの
休業(補償)給付 通勤災害や業務災害で負った怪我や病気の治療で、
仕事を休んでしまった場合に、受け取ることができるもの
障害(補償)給付 通勤災害や業務災害の怪我や病気が後遺障害(※1)として残り、
その症状が後遺障害の等級に該当する場合に、受け取ることができるもの
遺族(補償)給付 通勤災害や業務災害で死亡した場合に、受け取ることができるもの
葬祭料・葬祭給付 通勤災害や業務災害で死亡した方の葬祭を行う場合に受け取れるもの
傷病(補償)給付 通勤災害や業務災害で負った怪我や病気の治療を始めてから、
1年6ヶ月を経過した場合に受け取れるもの
介護(補償)給付 障害(補償)年金または傷病(補償)年金を受け取っている方の中で、
後遺障害の等級が1級・2級の精神や神経の障害および胸腹部臓器の障害があり、介護を受けている場合に受け取れるもの
二次健康損断等給付 事業主が行った直近の定期健康診断において①・②のどちらにも当てはまる場合に受け取れるもの

①血圧検査・血中脂質検査・血糖検査、腹囲またはBMI測定のすべてで異常ありと診断された場合
②脳血管疾患または心臓疾患の症状を持っていないと認められる場合

※1 後遺障害とは、交通事故が原因で残った後遺症が、後遺障害等級認定の等級に該当する症状をいいます。

交通事故において労災以外に使える保険

自動車保険

交通事故で労災が使えるのは、通勤中や勤務中の交通事故や災害にあったときです。しかし、交通事故において労災以外にも使える保険があります。交通事故で一般的に使われる保険「自賠責保険」「任意保険」について説明していきます。

自賠責保険

自賠責保険とは、運転者が必ず加入することを義務づけられている保険です。交通事故の被害者を救済するために、最低限の補償を行うことを目的としています。そのため、被害者1人につき補償の限度額が120万円と決められています。

▶︎参考:自賠責保険について詳しく知りたい方はこちら

任意保険

任意保険とは、自賠責保険とは異なり、運転者が加入することを自由に決められる保険です。任意保険は、自賠責保険でカバーしきれない部分を補償することができるため、運転者の多くが加入しています。

▶︎参考:任意保険について詳しく知りたい方はこちら

労災は慰謝料を受け取れるのか

お金と計算機

労災の補償内容で紹介したものの中には、慰謝料という項目がありません。そのことからわかるように、労災からは慰謝料を受け取ることができないのです。しかし、労災を使っても自賠責保険から慰謝料を受け取ることができる場合もあります。

支払い調整によって慰謝料を受け取る

基本的に労災と自賠責保険を一緒に使うことはできません。労災は厚生労働省、自賠責保険は国土交通省が管轄しています。どちらも国が補償(保障)を行うものなので、労災と自賠責保険の二重取りができないのです。

二重取りを防ぐためにも第三者行為災害(※2)では、自賠責保険の損害賠償と労災の保険給付との支払い調整が行われます。

支払い調整方法は

  • 求償:相手に賠償を求めること
  • 控除:差し引いて支払うこと

といった、2つの方法で行われます。

※2 第三者行為災害とは、労災の対象となる交通事故または災害が第三者の行為によって発生したものをいいます。

求償の場合

労災から給付金が先に支払われた場合は、求償による支払い調整を行います。

このとき、加害者が支払うべき損害賠償を被害者の労災が立て替えたことになります。その場合、被害者の労災が立て替えた給付金分を加害者に請求するという支払い調整を行います。

控除の場合

加害者から自賠責保険の損害賠償が先に支払われた場合、控除による支払い調整を行います。

先程も述べましたが、労災と自賠責保険は二重取りができません。そのため、自賠責保険と同一の補償にあたる労災の給付金のうち、加害者から支払われた損害賠償の金額分を差し引いて、被害者に支払う調整を行います。

労災保険で控除の対象になる自賠責の損害賠償は、以下の通り。

  • 控除の対象:治療費、休業補償、葬祭費、遺族補償など
  • 控除の対象外:慰謝料、物損に対する費用、示談金、和解金など

そもそも慰謝料は、労災保険で補償されないため自賠責保険との二重取りに該当せず、上記のように控除の対象外となっています。したがって、労災保険で療養(補償)給付や休業(補償)給付などを受け取り、自賠責保険で慰謝料を受け取ることが可能なのです。

労災で第三者行為災害届の申請するには

提出

労災と自賠責保険の二重取りを防ぐための支払い調整は、第三者行為災害届を提出しなければなりません。三者行為災害届の申請には、いくつかの書類が必要になります。

第三者行為災害届の申請に必要な書類一覧

  • 第三者行為災害届
  • 念書および同意書
  • 交通事故証明書
  • 示談書の謄本
  • 損害賠償の支払証明書または保険金通知書
  • 死亡診断書(※死亡の場合)
  • 戸籍謄本(※死亡の場合)

▶︎あわせて読みたい:労災の申請手続きと必要書類について

労災で慰謝料は受け取れるかについてのまとめ

ポイント

いかがでしたか。通勤中や勤務中の交通事故は、労災保険を使うことができます。

労災の補償では、慰謝料が支払われることがありません。そのため、自賠責保険で受け取ることになります。しかし、労災と自賠責保険は二重取りができないため、支払い調整によって慰謝料を受け取ることになります。

支払い調整を行う場合は、第三者行為災害届を提出しなければならないため、届出を忘れずに申請しましょう。

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