2020.09.16 むち打ち 整骨院 健康保険 事故10日後 交通事故
交通事故でむちうちに…整骨院での治療内容と保険の手続きについて
目次
交通事故が原因の怪我で多いといわれている「むちうち」。交通事故でむちうちを負ってしまったら、被害者の方は治療をしなければいけません。通院先の1つとして整骨院がありますが、「どんな場所なの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、交通事故でむちうちを負い、整骨院への通院を検討している方に向けて、整骨院での施術内容や通院費用、通院する際の注意点などについて解説していきます。
交通事故にあったらまずすべきこと
交通事故の被害にあってしまったら、まずは以下3つのことを行いましょう。
- 1. 警察へ連絡
- 2. 保険会社へ連絡
- 3. 病院を受診
1. 警察へ連絡
交通事故にあった後に警察へ連絡することは、法律で義務付けられています。どんなに小さな事故であったとしても、必ず連絡するようにしましょう。
もしも警察への連絡を怠ってしまうと、事故が起きたということを証明する「交通事故証明書」の交付が受けられません。交通事故証明書がないと、相手側の保険会社に治療費や慰謝料などを請求することができなくなってしまいます。
2. 保険会社へ連絡
交通事故の被害者は加害者に対して、怪我の治療費や慰謝料、会社を休んだ場合の休業損害などの損害賠償を請求することができます。
損害賠償の支払いを行うのは、相手側の自賠責保険、または任意保険会社です。したがって、交通事故後は保険会社への連絡も忘れずに行いましょう。また、場合によっては自分の保険を使うことあるため、被害者の保険会社への連絡も必要です。
自賠責保険とは
自賠責保険は、車を所有している全ての人に加入が義務付けられている、強制保険です。事故によって怪我人が発生する、人身事故のみに適用されます。
自賠責保険では、120万円を限度額として、治療費や慰謝料などの支払いを受けることができます。自賠責保険の限度額を超えてしまった場合は、相手側の任意保険会社が、不足分を補ってくれます。
3. 病院を受診
交通事故にあってしまったら、必ず病院へ行きましょう。事故後すぐに症状がなくとも、後から痛みが出てくる場合もあります。
病院を受診したら、医師に診断書を作成してもらいましょう。診断書を取得することで、交通事故と怪我との因果関係を明確にすることができます。また、診断書は人身事故の切り替えを行う際や、損害賠償を請求する際にも必要となる大切な書類です。
交通事故で多い怪我「むちうち」について
交通事故で体に衝撃を受けると、むちうちになることがあります。ここでは、交通事故でむちうちになる原因や症状について、詳しく解説していきます。
むちうちの原因
むちうちは、交通事故の衝撃で首に不自然な力が加わり、筋肉や靭帯が損傷することによって、様々な症状があらわれます。
むちうちの症状
むちうちの症状は、5つの症状型に分類することができます。
頚椎捻挫型
頚椎捻挫型は、いわゆる「首の捻挫」です。交通事故でむちうちを負う7〜8割の人が、頚椎捻挫型になるといわれています。
頚椎捻挫型の主な症状は、首の痛みです。じっとしていても痛みが現れたり、背中や肩甲骨周りが痛むこともあります。
神経根症状型
神経根症状型は、脊髄から出ている神経の根元が圧迫されることで、様々な症状が引き起こります。
首の痛みのほかに、手や指先にしびれの症状が現れます。また、上肢や手指が麻痺することもあります。
バレー・ルー症候群
バレー・ルー症候群は、交通事故の衝撃によって神経が引っ張られ、損傷してしまうことが原因です。
バレー・ルー症候群では頭痛やめまい、聴力の低下や耳鳴りなどの症状が現れます。むちうちの受傷直後ではなく、時間が経過した後に発症することが多いです。
脊髄症状型
交通事故の衝撃が脊髄を直接傷つけてしまうと、脊髄症状型が引き起こります。脊髄症状型は、むちうちの中で最も重症であり、後遺症が残ってしまう可能性があります。
主な症状は下肢のしびれや知覚障害、歩行障害などです。また、膀胱や直腸に障害が起きた場合、排便や排尿が困難になってしまうこともあります。
脳脊髄液減少症
脳脊髄液減少症は、交通事故の衝撃によって、体の中を循環している脳脊髄液が漏出してしまうことで、症状が引き起こります。
主に頭痛の症状が現れ、ほかにも全身の倦怠感やめまい、吐き気などの症状が伴うこともあります。
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交通事故のむちうちを整骨院で施術する場合
交通事故によるむちうちは、整骨院で施術を受けることで、症状の緩和が早まる場合もあります。
ここでは、整骨院での施術内容や注意点などについてご紹介していきます。
整骨院(接骨院)とはどんな場所?
整骨院では、柔道整復師が施術を行なっています。柔道整復師は国家資格で、専門学校へ3年間通い、柔道整復術や解剖学、生理学などを学んでいなければ開業することができません。医師ではないので手術はせず、柔道整復術(ほねつぎ)やストレッチなどを施し、症状を緩和させます。
整骨院と接骨院は、呼び方が違うだけで同じ施設です。また、柔道整復術と鍼灸の両方ができる鍼灸整骨院もあります。
整骨院と間違われやすい整体院は民間資格で、マッサージなどを行うことができます。リラクゼーション目的のため、体の不調や怪我を「治す」施術や治療といった行為はできません。また、交通事故の場合では、保険適応外のため、治療費や慰謝料を請求することはできません。
整骨院の施術内容にはどんなものがある?
交通事故病院では、これまで整骨院の先生にたくさん取材をしてきました。いまいちよくわからない整骨院(柔道整復師)の施術方法について、一体どんなものがあるのか、それぞれどんな施術内容なのかを、かみ砕いてわかりやすくお伝えします。
柔道整復師が行える柔道整復術は、骨折や捻挫によって損傷した部分を手で元の位置に戻したり、筋肉をほぐしたりする療術で、主に3つに分かれています(※編集部調べ)。
それぞれの違いについて述べていきます。
①整復法
交通事故の状況や患者の状態などをしっかりとヒアリングした上で、手を使って骨を元の位置に戻す療法のことをさします。
②固定法
事故直後で痛みを伴い炎症を起こしている急性期などに、固定するためにテーピングなど行う療法のことをさします。
③後療法
炎症が抑えたれた慢性期に、症状をよくするために電気を用いたり、カイロプラクティック(※2)を施したりする療法をさします。この「後療法」は、運動療法、手技療法、物理療法の3つに分けられます。
運動療法
主に、リハビリを指導したり、徒手で骨や筋肉の動きを見たりします。
(かつて取材をおこなった中で、バランスボールを使用しているところもありました。)
手技療法
整骨院と聞いて、真っ先に思い浮かべるイメージはこの「手技療法」ではないでしょうか。
これは、筋肉の緊張をとったり、コリをほぐしたりする療法で、首や肩の不快感を緩和してくれる療術です。
指圧やマッサージ、整体・ストレッチ、カイロプラクティックなどが代表的といえます。
物理療法
電気や超音波、牽引療法(※3)など、物理的なエネルギーで神経などに刺激を与える療法のことをいいます。
アイシング(氷で冷やすこと)や温熱療法も、この物理療法に入ります。
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(※2)カイロプラクティックとは…
手やアジャストメントという器具を使い、骨格を整える療法をいいます。主に脊髄(かみ砕くと、背骨の中にある脳と体を繋ぐ電話線みたいなもの。)を中心に整えていくのだそう。
(※3)牽引とは…
首や腰を手や器具で引っ張り、背骨の間隔を広げたり、矯正したりする療法。
人間は頚椎(首の骨)から尾てい骨まで、およそ30個の骨が重ねっているそうで、年を重ねると、加齢や生活週間、交通事故などの怪我によって、この連なっている骨同士の間隔が狭くなり、圧迫されてしまう。圧迫されることによって飛び出た骨が、脊髄や神経に触れると痛みを生じるのだとか。
法律的に大丈夫?整骨院への通院
整骨院(接骨院)がどんなところなのか、少しイメージがつきましたか?それでは、「交通事故の場合、保険会社(あるいは法律)的に整骨院へ通院しても大丈夫なのか」についても述べていきます。
治療費支払いの範囲内!整骨院にも通院できる!
交通事故の怪我をケアするために、整骨院に通院するのは問題ありません。これは、保険会社的にも法律的(厚生労働省ホームページ参照)にも、です。
交通事故によって怪我をし、痛い思いや不安な気持ちを抱えているのはあなた自身のはずです。痛みや倦怠感などのあらゆる症状で悩んでいて、今より少しでもラクになりたいと思っているのであれば、自分にあった施術や治療をすべきです。したがって、通院先は他の誰でもない、あなた自身が決めることができます。
自分の体がどんな治療や施術を受ければ安心し、症状が緩和するのかを基準に選びましょう。
整骨院で診断書は出せる?
人身事故で、治療費を加害者側の保険会社に出してもらう場合に必要になる診断書。
診断書というのは、整形外科などの病院勤務、医師しか発行できません。整骨院で出せるのは「施術証明書」。この施術証明書も、交通事故の怪我で整骨院に通うのであれば、必要になります。
整骨院(接骨院)も国に認められた機関なので、もちろん通院は可能です。
施術証明書も出すことは可能です。出典:交通事故病院むちうちの治療期間はいつまで?慰謝料打ち切りにならないための通院頻度とは
整形外科と整骨院、併用して通院できる?
結論から述べますと、整形外科と整骨院の併用はできます。ただこれには、治療費を支払う加害者側の保険会社の許可が必要です。
早期的に症状を緩和させるためには、定期的に整形外科で診断をしてもらいながら、整骨院へ通院すると良いでしょう。
整骨院に通院する場合、医師の許可は必要?
絶対的に知らせなければならないわけではありません。ただ、かかりつけのお医者様がいるのであれば、整骨院への通院を知らせておいた方がスムーズだと言えます。
整骨院にも通院したい旨を保険会社の担当者と整形外科の先生に伝えて、了解を得てから通院する方が、のちに後遺障害認定をすることになっても、双方納得した示談(和解)ができます。
交通事故の怪我、整骨院での治療費について
交通事故の治療費、加害者側の保険会社が支払ってくれるとはいえ、窓口でいくらかかるのかも気になるところですよね。
自己負担0円って本当?
基本的に、怪我や病気で通院をする場合には、病院の窓口で患者がお金を払うものです。しかし、交通事故の怪我で施術や治療をする場合、支払いのパターンが3つ用意されています。
- ① 被害者(患者)自身が、自分で支払う場合
- ② 保険会社が一括して支払う場合
- ③ 健康保険を使用して支払う場合
窓口での負担金額が0円になるのは、『②保険会社が一括して支払う場合』に該当します。
手続きも、整骨院の先生が行ってくれるのが一般的と言えます。
健康保険は使える?
整骨院は、健康保険も適用できます。しかし交通事故の場合、自由診療(全て患者負担)とされることがある(※通院先にもよります)ので、健康保険を使用して支払うのは、「相手が逃げてしまい、誰が加害者かわからない」といったイレギュラーなケースが多いようです。
そして、こういったイレギュラーなケースで健康保険を使用するときには、『第三者による傷病届け』という手続きを取らなくてはなりません。もしわからないことがあれば、保険会社の方や、整骨院の先生、弁護士特約に入っているなら弁護士に聞いてみましょう。
交通事故で整骨院に通院するためのまとめ
いかがでしたか。交通事故にあい怪我をすること、怪我の痛みや手続きの煩わしさによって、自分の体や心を後回しにしてしまいがち。
あなたが自分で思っている以上に、交通事故の怪我は精神的にも肉体的にも負担の大きいものです。
交通事故で整骨院に通院するときのまとめは以下6つです。
- 交通事故の怪我で整骨院へ通院できる
- 整骨院は国家資格の柔道整復師が開業している
- 柔道整復術は大きく分けて3つの療術がある
- 交通事故での怪我は保険会社が一括で支払う場合が多い
- 健康保険を使用する場合は『第三者の傷病届け』が必要
- 通院先は、自分で決めて大丈夫
この記事を最後まで読んでくれたあなた、お疲れさまでした。
明日には、少しだけでも煩わしさが軽くなっていますように。心からお大事に。
この記事の執筆者
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